映画記録365~377 | 夕暮にっき

 

 

 

365 あゝひめゆりの塔 (2023/8/3) 評価B
教師を目指す和子は、母の勤める小学校へ教育実習に行く。懸命に教壇に立つものの、ガキ大将に泣かされてしまった和子。彼女を救ったのは、皮肉にも米軍機のけたたましいエンジン音だった。8月8日。小学校児童の、本土疎開の日がやって来た。和子の母も、引率として沖縄を離れることになる。和子は弟の武と努めて明るく振る舞い、亡き父の遺影をそっと母のカバンに入れてやった。後日、米軍の潜水艦による、対馬丸撃沈の知らせが入る。日本軍はこのニュースを流言と発表したが、それを信じる者はいなかった。小学校の校長は責任を取って自殺。和子は武と二人きりの家族になった。

昭和20年3月。本当なら和子達の卒業式が行われるはずだったその日も、米軍機の空襲は続く。教師を目指していた師範学校の女学生達は、従軍看護婦として学校を巣立って行った。男子部と中学の生徒は鉄血勤皇隊だ。

連合軍の攻撃が激しくなるにつれ、病院は重症兵達で溢れていき、和子達は懸命に患者の世話をする。一方、鉄血勤皇隊の男子学生達も、命がけの日々を送っていた。順一郎は任務中に武を見つけるが、直後に銃撃を受けて武は死んでしまう。和子と会った順一郎は、彼女に武の死を伝えることはできなかった。しかし、彼の様子から、弟が無事ではないことを悟る和子。

ついに司令部から退却命令が出たことを受け、校長は学生達の解散を願い出る。しかし、現場はそれを許さず、和子達も軍と共に南下することを余儀なくされた。重症の学校関係者は後から輸送されるという話を信じ、トミを置いて出発する女学生。結局、輸送車は現れず、トミは兵隊達に配られた青酸カリ入りの牛乳を自ら飲んで、自決した。和子達は、飢えと闘いながら行進を続けた。皆が輸送車のエンジン音を心待ちにする中、トミの訃報が届く。さらに、途中の空き家で食料を見つけたと思ったら、箱の中身はびっしり詰まった手榴弾だった。

ある日の朝、一行は辺りがやけに静かなことに気が付いた。事前に兵隊達が触れ回っていた、日本海軍総反撃の日が来たらしい。学生達は笑顔を取り戻し川に入る。泥を落とし、髪をすき、乙女達は琉球の歌を歌い踊った。そして別の女学生の隊と合流し、再会を喜んだところで、飛行機が数機近寄って来る。ようやく友軍の応援が来たのだと、手を振る和子達。しかしその機体に日の丸は無く、B29の容赦ない機銃掃射に、川の水は一瞬で赤く染まった。

生き残った和子達は、真壁の自然豪へと非難した。日本軍は、既にほぼ壊滅状態だった。その頃、校長は、ひとり各地に散らばった学徒隊を探し歩いていた。ようやく解散命令を取り付け、学生達は自由の身になったのだ。校長が順一郎達の隊を見つけた日、彼らは米軍基地へ切り込むつもりでいた。それを留まらせ、生きることを約束させた校長。これから女子部隊を訪ねて行くという校長に、順一郎が護衛を買って出た。

まもなく和子達の元へ辿り着くという砂浜で、校長は米軍の銃弾に倒れた。順一郎は一人自然豪まで逃げ切り、校長を置き去りにはできないという和子達を伴って、再び浜へ戻る。和子は校長の遺体を運び出そうとするが、米軍機に見つかり、和子をかばった順一郎が死んだ。

和子達は自決を覚悟し始めるが、生き残った教師達が、それは校長の遺志に反する事だとして許さなかった。教師達は学生を10人ずつ3班に分け、夜明けに島北部を目指し脱出することに決めた。出発前に、身綺麗にしてお別れ会を開く女学生。ほんの少しの握り飯と水を分け合い、和子の舞に合わせて、皆で歌う。最初の出発は機銃掃射に遭い全滅。残った学生達の豪にも、米軍の手で発煙弾が投げ込まれた。気を失っていた和子が目を覚ますと、生き残ったのは自分ともう一人、後輩の久子だけだった。外では、片言の日本語で投降を促す放送が流れているが、もはや米軍の言うことなど信じられるはずがなかった。和子は久子の手を握り、崖の上に歩いて行く。そして手榴弾のピンを抜くと、久子と固く抱き合った。
 

 


366 エスター ファースト・キル (2023/8/27) 評価B+

「エスター」の全日譚。今回は正体がわかっているのもあり自分が優勢だと思っていたエスターが実はさらにやばい家族に狙われるという立場逆転の展開が面白かった。

 

 

 

367 バズライトイヤー (2023/9/11) 評価B

飛行機で鑑賞。本作は「トイ・ストーリー」シリーズでお馴染みのバズ・ライトイヤーを主人公にした作品で、「トイ・ストーリー」のアンディが大好きだった映画という設定。判断ミスで故郷の星に帰れなくなったバズがクリスタルを完成させ元の星に戻ろうと奮闘するも実験をするたびに自分以外の時が進んでしまう。ついに成功するも相棒のアリーシャは亡くなり孫のイジー達と出会い侵略してきたザーグこと未来の自分のバズと闘う。

 

過去を“なかったこと”にしたくないバズは、未来のバズと対立し撃破する。

ザーグを倒したことでバーンサイド中佐に認められたバズは、エリート兵を率いるよう要請される。しかし、バズが選んだのはイジー達と共にかつてアリーシャが活躍したスペース・レンジャーを復活させることだった。ここで遂にアンディが遊んでいたおもちゃのバズの姿が完成。

 

 

 

368 ダ・ヴィンチ・コード (2023/9/11) 評価B

フランスの夜更け、ルーブル美術館の所長であるジャック・ソニエールが、シラスという修道着を纏った男に銃殺されました。しかし、死の直前ソニエールはある人物にダイイング・メッセージを残していたのです。その人物とはロバート・ラングドン教授、大学で教鞭をとっている宗教象徴学の専門家です。

現場へと赴いたラングドンでしたが、数学の専門家で捜査官であるソフィー・ヌーヴゥーという女性が近づいてきます。彼女は実はソニエールの孫娘にあたる人物で、彼に「ファーシュ警部に気づかれない様に動け」と忠告をしてきます。実はファーシュ警部がラングドンをこの場に呼んだのは、彼がこの事件における第一容疑者だったからなのです。自分に降りかかる嫌疑を晴らそうと、ラングドンはソフィーと共に事件の捜査に乗り出しました。

 

ラングドンは、遺体の側に書かれた数字がアナグラムだという事に気付き、「レオナルド・ダ・ヴィンチ」という文字を示している事に辿り着きます。ダ・ヴィンチの代名詞であるモナ・リザを訪れたソフィーとラングドンは、そこに新たな暗号を発見します。そして次々と連なる暗号を解いていった2人は、最終的に百合の紋章が刻印された銀機構の貸金庫の鍵を手にします。ラングドンはこの鍵から、シオン修道会という秘密集会の存在に思い至ります。シオン修道会とはキリスト教の宗派の一つで、水面下で宝物が受け継がれていたのです。

しかしシオン修道会には相対する、オプス・デイという組織がありました。シオン修道会の一員であったソニエールは、オプス・デイのメンバーであるシラスに殺されたのでした。貸金庫の中には、バラのマークが刻印された木箱が隠されていました。その木箱の中には、5桁の暗証番号を入力する、ダイヤル錠がしまわれていました。

 

シオン修道会が長年秘匿にしていた宝物とは、聖杯の事でした。しかし聖杯といっても盃を意味するのではなく、女性の子宮の形を聖杯に例えたものです。宗教上、キリストの妻であったとされるマグダラのマリアは、キリストが磔にされた当時キリストの子供を身ごもっていました。つまりシオン修道会が指す宝物とは、キリストの直系の子孫の事だったのです。

しかし、オプス・デイはキリストを人間ではない神として捉えたい為、キリストを人間と証明してしまうその存在、また、キリストの権威を継ぐ人間が女性である事が許せず、こうしてシオン修道会の宝物を奪おうとしているのでした。

一方ラングドンは、木箱の中から見つけ出した5桁の暗号解読に躍起になっていました。木箱の裏側に鏡文字が刻まれている事に気がついたラングドンは、長年の知り合いであるリーの助けを借り、ロンドンへと針路を変えます。その途中、シラスがラングドン達に襲いかかります。しかし、リーの裏切りにより警察が到着、シラスは警察隊によって銃殺されるのでした。

 

何とかロンドンへと辿り着いたラングドンとソフィーは、暗号が隠されているであろうアイザック・ニュートンの墓に向かいます。しかしそこには銃を構え2人を待ち構えるリーの姿がありました。宗教学者であるリーは、聖杯の研究をしたいが為に2人から手がかりを奪おうとしていたのです。しかしラングドンはその手がかりをリーに渡すくらいならば、とその場で破壊してしまうのでした。

リーは到着した警察によって捉えられます。しかし実は、ラングドンは既に暗号を解いていました。5桁の暗号とは、アイザック・ニュートンに まつわるAPPLEという言葉でした。鍵が開くと、ロスリン礼拝堂を指す手がかりが入れられてきました。礼拝堂へと赴いた2人は、シオン修道会のマークである、百合の紋章が刻まれている隠し扉を見つけました。

その中には大量の文献が貯蔵されており、その中の記事から、ソフィーがソニエールの実の孫娘ではなく、キリストの子孫であるという結論を導き出します。つまり、シオン修道会の指す宝物とはソフィーの事だったのです。ソフィーはシオン修道会に保護される事となり、ラングドンは自身の嫌疑を無事晴らしたのでした。しかし亡くなったマグダラのマリアの遺体はどこに行ったのか。

その答えはルーブル美術館の地下であることがわかりラストとなります。

 

 

369 キャプテン・アメリカ ザ・ファーストアベンジャーズ (2023/6/14) 評価B

有名なマーベル作品という事で見てみた。

元は小さかった青年が博士の実験に志願し強い肉体を手に入れ客寄せパンダから戦争の功労者となり、友達を失いながらもレッドスカルを倒す話。最後の戦いで永い眠りにつき、未来の世界で目覚めて終了。

 

 

370 グリッドマン ユニバース (2023/11/8) 評価AA

グリッドマンとダイナゼノンの完結編。記憶がない裕太が初めて主人公として戻ってきたグリッドマンとダイナゼノンチームと共に戦う。見たいものを全部詰めてくれた作品だった。

 

 

 

371 トイストーリー4 (2024/1/7) 評価B+

新しい持ち主になった女の子ボニーが、幼稚園で作ったフォーキーを家に持ち帰るところから物語が始まる。

ボニーの一番のお気に入りであるフォーキーを仲間たちに紹介するウッディは、フォーキーが自分の存在意義を見つけるまで手助けをする。

 

1、2で地味な役割でも、清楚なヒロインポジションだったボー・ピープがサバイバーとなって登場。フォーキーを取り戻す手伝いをしてくれる。その過程でウッディがボーと共に旅に出るまでを描いている話。賛否両論ある作品だと思う。

 

 

 

372 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー (2024/1/8) 評価B+

ときたぬとウォチパ。マリオがルイージを取り戻すためにピーチと共に旅に出てドンキーを仲間にしクッパを倒すお話。

 

 

373 ドライブ・マイ・カー (2024/1/14) 評価B+

舞台俳優で演出家の家福は、脚本家の妻・音と幸せに暮らしていた。家福が脚本を覚えるとき、音が相手役の台詞を録音したカセットテープを、愛車「サーブ900ターボ」の運転中に流して、自分の台詞を身体に染み込ませる、というのも2人の習慣でした。しかし、妻はある秘密を残したまま他界してしまう。

 

2年後、喪失感を抱えながら生きていた彼は、演劇祭で演出を担当することになり、愛車のサーブで広島へ向かう。

家福が手がけるのは『ワーニャ伯父さん』の多言語演劇で、各国の俳優たちが自国の言語で演じるもの。台湾やフィリピン、韓国などからオーディションに参加し、多様性豊かな俳優たちが選ばれました。その中には耳はきこえるが台詞は手話を使う俳優イ・ユナの姿も。 またオーディションには、目撃した音の不倫相手だと疑っていた俳優・高槻耕史も参加していました。

 

そこで出会った寡黙な専属ドライバーのみさきと劇場と宿を往復するうち、無口だったみさきは徐々に自分の生い立ちを話し始めます。北海道の小さな集落で、水商売をする母に育てられた彼女は、中学生の頃から車を運転して母の送り迎えをしていたと言います。運転が下手だと後部座席から蹴られるため、丁寧な運転を覚えたのです。

しかし18才の時、大雨による土砂崩れに家が巻き込まれて母は亡くなり、みさきはあてもなく運転して、たまたま車が故障した広島で暮らし始めました。ある稽古終わりに家福は、みさきの運転する車内で、音と自分は娘を幼くして亡くしたこと、それ以来彼女の中には暗い部分があり、彼女に他の男がいたことに気づいており、相手は1人ではなかったと高槻に明かします。しかし高槻は、音が家福に話したことのある物語を、その続きまで知っていたのです。家福はみさきに、音に話があると言われた日、用もないのに怖くて帰れなかったと明かします。もっと早く帰っていれば彼女は助かったかもしれないのに。みさきも「自分も土砂崩れの日、母を助けなかった」と語りました。

演劇の最終稽古が始まった頃、高槻が暴行を加えた男が死亡して、高槻は逮捕されました。家福がワーニャ役を引き継ぐか、それとも公演を中止にするか、2日で判断しなくてはなりません。家福は「君の育った場所を見たい」と言い、みさきはひたすら車を走らせて北海道へ。土砂にのみこまれた家が残ったその地で、みさきは母が暴力をふるった後は必ずサチという少女の人格になった、演技かもしれないがサチが好きだったと語ります。家福は、自分たちは正しく傷つくべきだった、生き返ってほしいと言ってみさきを抱きしめます。

家福がワーニャを演じた『ワーニャ叔父さん』は大成功します。時が過ぎ、みさきは韓国で家福と同じ車を運転していました。解釈は人それぞれといった感じ。静かだけど重いテーマでいい作品だった。

 

 

374 さかなのこ (2024/1/16) 評価B+

さかなクンの自叙伝『さかなクンの一魚一会 ?まいにち夢中な人生!?』を基にした人間ドラマ。魚好きの天真爛漫な主人公が、多くの出会いを経て成長していく様を、ユーモアを交えて描く。のんが主演を務め、さかなくんは歯車が合わなかったさかなくんオルタという変質者として登場。しかし最後は救われてるのもまたいい。

好きを貫く大事さと大変さを改めて感じた作品だった。

 

 

375 ウィリーズ・ワンダーランド (2024/1/17) 評価B

廃墟と化したテーマパークでの清掃を引き受けた男。しかしそこは、悪夢のアニマトロニクスが潜む世界だった…。最強すぎる無口なニコラス・ケイジが遊園地の人形たちと死闘を繰り広げる。実際これはゲーム世界ではないかという解釈がしっくりきた。

 

 

376 うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー (2024/3/6) 評価B+

学園祭の準備をしてるラムたちがずっと準備期間をループしつつどんどん人が減っていく…

最終的に夢を管理する魔人の仕業で無事戻ったあたるはラムにキスしようとするところでうまくいかず終わり…と思ったらじつはこれも夢なのかもしれない…インセプションのようなお話

 

とにかく1984年にこれだけのアクションを描き、胡蝶の夢のようなテーマで現代に通じる作品を描きあげてるのがすごい。押井守クオリティ。

 

 

377 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア (2024/3/7) 評価C

“グリプス戦役”後行方不明だったシャア・アズナブルはネオ・ジオン軍を再建し、核兵器を積んだ小惑星アクシズを地球に衝突させようと企んでいた。

 

地球政府の高官・はシャアと秘密裏に和平交渉を行うが、その企みには気がつかない。そんな時アムロ・レイはパラヤの娘クェスと少年ハサウェイ・ノアを連れてロンデニオンの湖畔を散策中に宿敵シャアと再会。ニュータイプとして目ざめつつあったクェスはシャアに共鳴し、ネオ・ジオン軍に加わってしまう。そして訓練の末戦士となり、父・アデナウアーのいる戦艦を撃滅した。

 

シャアはアクシズを地球に向けて落下させた。アムロのνガンダムほかロンド・ベル隊は抗戦するが、ジオン軍は手強い。アムロの恋人チェーン・アギのミサイルがクェスをとらえたが、ハサウェイはクェスを愛する余りチェーンを攻撃した。

 

凄絶な戦いの末、アムロはシャアを敗り、ブライト・ノアらはアクシズを爆破し二つに割ったが、その一つはまだ地球に向かって進んでいる。アムロはνガンダムのパワーで抑えようとするが、止めることができない。そこへいくつものモビル・スーツが取りついたがやはりどうにもならなかった。しかし、奇跡は起った。サイコフレームの共振により、アクシズの軌道がそれ始め地球はアクシズの脅威から逃れることができた。だいぶ忘れてたので内容を把握しきれなかった…

 

 

再視聴 鳥 (2024/3/8) 評価A

7年ぶりくらいに再視聴。やはり不気味かつ面白い。あの時代にあれだけの鳥のシーンを作れるのが凄い。ラブバードが恐らく鳥が襲ってくるトリガーになってるんだろうけど結局真相は分からず。