SAKURA地域未来創生会活動報告 7


 

交通事故は、誰しも当事者になるリスクを抱えています。

私自身も運転中は出来るだけリスクを避け、心を穏やかに心がけています。

サラリーマン時代に仕事でよくレンタカーを借りていましたが、上司から「出来るだけリスクを減らしなさい」と指導されていました。

 

昨今ニュースでも、高齢者の運転操作ミスによる事故が報道されています。

また、高齢者ご本人からも「運転に不安を感じている」という声をお聞きしています。

 

今回は『運転免許自主返納優遇措置』について、当会にて調査したことをご報告いたします。

 

 

1.高齢者講習について

千葉県警察では運転免許の自主返納を推奨しています。

また、高齢者講習を実施し事故防止に努めています。

 

母もこの間、高齢者講習(70~74歳)を受けて来ました。無事に更新が済んでほっとしていました。

75歳以上になると『認知機能検査』が増えますが、内容は小学生でも答えられるような本当に簡単なものですので、通常の判断力があれば問題は無いようです。(母が感じた感想です)

また、『認知機能検査』だけで失効するわけでは無く、検査の結果によって医師の診断を受けるよう指示されます。医師が『認知症』と判断した場合には失効となりますが、6ヶ月以内に回復の見込みがある場合は『運転免許停止処分』となるようです。

 

高齢者講習の目的は失効させることでは無く、事故防止のため、認知症の発見と危険性の再認識といったところでしょうか。

ですが、危険かなと感じたら、ご本人の安全はもちろん、家族のためにも、有効期限が残っているうちに自主返納を考えても良いですね。

 

今まで日常的に運転していた人にとって、運転免許を返納してしまうということは非常に不便なことです。

 

次は運転免許を返した後の優遇措置についてです。

 

2.運転免許自主返納優遇措置

千葉県警察では、運転免許を自主返納した方へ『運転経歴証明書』という運転免許と同じ大きさのカードを発行しています。運転免許と同等の身分証明書として使用することが可能で、提携している公共交通機関(バス・タクシー)の乗車運賃割引などの、様々な特典を受けることができます。(平成30年9月28日現在:20自治体・2団体・187企業)

 

千葉県警察「運転免許自主返納について」:http://www.police.pref.chiba.jp/kotsusomuka/traffic-safety_defend-03_03.html

 

交通機関の割引だけでなく、宿泊施設や娯楽施設、法律事務所などの割引もあります。

千葉県警、凄いですね。

 

千葉県内では20の市町村が独自の『運転免許自主返納優遇措置』を行っていますが、(千葉県警察のリンクより一覧が閲覧できます。)佐倉市でも自主返納を推奨しているものの、独自の優遇措置がありません。

 

他市町村のように、バスやタクシーの割引を行うことはすぐにでも可能です。

また、市営コミュニティバスは4ルートしか無く、巡回ルートも限られています網羅されているとは言えませんので、運転免許返納による安全性の問題だけで無く、市民の利便性のためにも増やす必要があります。料金についても、免許を返納した『運転経歴証明書』を持っている方には優遇措置があると良いですね。

 

佐倉市のコミュニティバスについて:http://www.city.sakura.lg.jp/0000018049.html

 

利用者の少ない地域には、小型バス(ワンボックスカー)などの、デマンドタクシー(乗り合いバス)の導入を検討するべきです。大きなバスを用意しても利用者が少ないのでは、税金を無駄に浪費してしまいますよね。

 

3.まとめ

運転免許の返納は生活に直結しますので、医師の明らかな『認知症』という診断がない限り、ご自身の意志が尊重されるべきです。

問題なのは、免許を返納したかたができるだけ不便に感じないよう、行政が努力するべき点です。

市営コミュニティバスの充実デマンドタクシーの導入は、安全性だけで無く、市民の利便性にもつながります。特に高齢者は、ちょっと出かけるだけでも大変ですから、早急に解決するべき問題ですね。

 

2018/11/06:加筆修正(記事に対しご意見をいただいたため)