毎日のように地震が起きており、震度5弱が頻繁に観測されています。

まずは、震度とマグニチュードの違いを解説します。


『震度』とは、ある場所の揺れの大きさを示す単位です。

震源に近ければ震度は大きくなり、震源から遠ければ震度は小さくなります。

また、地盤の固さにも影響し、やわらかい地盤のほうが固い地盤に比べ揺れ(震度)が大きくなります。


『マグニチュード』とは、地震のエネルギーの大きさを示す単位で、地震そのものの規模・強さを言います。

震度は観測する場所により異なりますが、マグニチュードはその地震に対して1つの値です。

気象庁では、マグニチュード(M)7以上を大地震、5以上7未満を中地震、3以上5未満を小地震と区分しています。


あなたの家は、はたして震度7の地震に耐えうるのでしょうか。

2003年3月18日、政府・中央防災会議「東海地震対策専門調査会」が発表した木造住宅の東海被害想定によると、

①1960年以前の木造住宅は、震度5.4でも倒壊する家屋が出始める

②震度6を超えると、1960年以前のものは倒壊率が20%を超えてくる

③1960年以前の木造住宅は、震度6.5前後から倒壊率が80%を超える

④震度7では、1980年以前のものは全壊になる

⑤1981年以降の木造住宅でも震度7では半数以上が全壊する

のようです。(あくまでも想定ではありますが。)


また実際に起きた2004年新潟県中越地震(最大震度7)では、2000年建築基準法改正後に建てられた家についてはあまり被害を受けなかったようです。


以上から、2000年以前に建てられた住宅については耐震診断を受けることを是非お勧めいたします。

そしてもし、耐震性に問題ありと診断された場合には耐震補強を施すことがあなたの命と資産を大地震から守ることができる大きな対策手段となります。地震保険では命を守れませんから・・・・

(信頼のおける診断士にお問い合わせください。)


2010年11月3日のブログでも地震と建物について記述しておりますので、ご参考までにご一読ください。

それでは、また。


 住まいのドクター 株式会社ワン・トゥ・ワン  





このたびの未曾有の規模の東日本大震災は、日本列島に大きなダメージを与えました。

まずは、被災された皆様に謹んでお見舞いを申し上げると同時に一刻も早い復興のため、各個人ができることを実行していく事が大事であると感じます。

私どもの会社でも、まずは被災された方々への物資の供給が少しでも早く、また少しでも多く届くよう祈りを込めて、義援金の協力をさせていただきました。


昨年11月のブログ『安心できる住まい《街選び・防災編》』で、引っ越しして住まう街を防災面からも考えましょうとお伝えしたばかりでした。

津波も非常に恐ろしいですが、地盤の液状化というものも今回の大震災で非常に恐ろしいものだと実感しました。


私の住んでいる千葉県において、内房の海岸線の埋め立て地域ではかなりの液状化被害が発生しています。

浦安~習志野市谷津~千葉市美浜区と千葉県においては、住みたい街の代表地区。

そんな街並みが、今回大打撃を受けてしまいました。



・・・地盤の液状化・・・


住まいるドクターのブログ

液状化とは、地震によって地盤が一時的に液体のようになってしまう現象です。

埋立地や河口など水分をたくさん含んだ砂質の地盤で発生する現象で、地盤の上の建物や構造物を傾かせたり沈ませたりします。 上の画像は、公園の地盤が液状化し、土砂が隆起した画像です。




住まいるドクターのブログ

防火水槽前の道路L字側溝付近が沈下そして亀裂・段差が発生

住まいるドクターのブログ
地盤沈下により塀の倒れ、陥没、給水管・下水管・ガス管が破損



上記は、すべて浦安地域の被害状況の一部です。

幹線道路は大きくたわみ、至るところに亀裂が走り、段差ができています。

また地中から噴出した大量の土砂が砂ぼこりとなり、街並みを灰色の空気で覆っています。


一番市民を苦しめているのは、地盤沈下で水道管・下水道管・ガス管が破損し、断水そして下水とガスが不通となっていることです。

トイレが使えないし、洗濯ができずそして風呂にも入れない。銭湯も満員だし、ガソリンを買うにも長蛇の列というのは皆さんも周知の通りです。


本日、3月22日に私が車で移動した印象では、ようやくガソリンが間に合い始めてきた様子。

しかし、浦安の街はもうすぐ水道が復旧したとしても下水やガスの復旧は全くめどが立たない感じです。市民は、公園等に用意された仮設トイレを使用し、我が家は水回りを使えない状況。さらに計画停電も起きるという苦難の生活を余儀なくされています。

液状化対策は、地盤改良が有効な方法です。過去の地震の被害経験則から、地面から2m程度の深さまで液状化しない地層がある場合に、被害が減るという調査結果があるようです。

よって、この深さまで地盤を締め固めたり液状化しにくい土に入れ替えるなどの地盤改良が、街並み液状化対策の有効な方法です。


早く復興できることをただただお祈り申し上げます。

地震国日本では、自分の住まいが堅固であれば安心ということにはなりません。


阪神淡路大震災を例にあげれば、

 ①地震による揺れや土地の液状化といった直接被害

だけでなく、

 ②火災や津波による間接被害

も起こりますので、住む場所選びも結構重要です。


上記のことから、少しでも防災性の良い住まう街を選択するとすれば

下記のようなことを考慮する必要があります。


A)地震に強い高台の固い安全な地盤を選ぶ

   ・谷や沼・池・沢・窪・淵・田のような低い土地や軟弱な地盤を表すような単語のついた地名は、避ける(必ずしも地盤が悪いわけではありませんが、判断の一つとしてわかりやすいですよね)

   ・昭和40年頃から新しい地名として『希望』や『自由』や『みらい』などの単語のついた場所が、必ずしも高台とは限らないので街を歩いて調べることが必要


B)傾斜地は、造成方法次第

   ・土を掘って平坦な土地となった切土地盤は、良好

   ・低い土地を埋めて平坦な土地となった盛土地盤は、注意

   ・2006年の宅地造成等規制法の改正前に造成された場所

    (特に昭和60年代前の造成された場所)は注意

  

C)道路幅が狭いところは、注意

   (阪神・淡路大震災のとき、倒壊した住宅が道路をふさいでしまい、消防・救助活動が遅れ、延焼を食い止めることができない事態が多く発生しました)。

   ・建築基準法では都市計画区域内にある建築物の敷地は、幅4m以上の道路に2m以上接することと定めているが、防災的な考えでいけば4mでは危険なのです。最低でも6m、理想は10m。

   ・袋小路のような、一方向にしか逃げられない場所も危険

   ・燃えにくい建物(鉄筋コンクリート造や耐火構造の住宅や建物)が多いところが、良好

   ・公園や避難場所に近い緑の豊富(植栽が延焼を防いだ例も多い)な場所が、良好


これからお引っ越しをされる方は、防災性も考慮してみてくださいね。


それでは、また。