スノーボード強化指定選手大麻問題についての自分なりの見解

 

こちらの記事を様々なメディアに取り上げていただき、ありがとうございました。

また、この記事に対し賛否両論ありましたが、沢山の方々が今回の問題を他人事と流さず、意見を伝えてくれたことに感謝し深く受け止めたいと思います。

 

限られた文章の中で、自分の思うことを十分に伝えることは難しく、私の力不足の至らなさを痛感するばかりですが、それでも言わせてください。

 

 

私が言及している点というのは、SAJの教育体制についてです。

例え話として、学校と連盟を結びつけましたが

中には「一緒にするのが違っている」という意見がありました。

この意見こそが今の連盟のあり方を表している言葉だと思いました。

 

学校と連盟の違いには、そこに道徳教育の有無が挙げられます。

つまり「当たり前のことなのだから言わなくてもわかるだろう」と、人間としての生き方を教える必要があるのか否か。

学校には道徳教育がカリキュラムに組まれているように、その必要性が明白です。

もちろん、親御さんに関しても我が子を育てるという点から教える義務があります。

では、連盟は道徳を教えることが有るのでしょうか。

 

 

ここで質問です。

 

あなたの目の前でタバコを吸っている子ども達に、

その場で怒らずに叱ることが出来ますか?

 

 

前の記事で書いた「大人」というのはコーチのみならず、親や教育者、チームメイトや身近にいる人のことを指しています。

 

物事を点で捉えるのではなく、線や面、立体的に考えられる「大人」が少なくなっていることが、あらぬ方向へと波及したのだと思っているからです。

 

私も30歳で「大人」ではありますが、まだまだ子どもだと思っています。

(※ここで言う「子ども」とは、未成年者を指すことではなく人間としてのあり方です)

 

だからこそ自分自身が見聞したことを吸収し、次世代の子どもたちに伝えていくことが「大人」としての義務だと感じています。

 

理解している人が理解していない人に道を示していけば良いという考えから、SAJの教育意識のあり方を見直していただきたいだけなのです。

 

 

そして、もう一点言わせてください。

 

「未成年と言えどやった本人が一番悪い」

 

至極当然、それを大前提に踏まえてのことです。

あくまで、SAJの教育体制についての言及をしているのであって

選手の過ちを正当化したいのではありません。

 

悪いことをしたのだから、しかるべき処置という罰則があって当然です。

ただ、そこだけを咎めたところで一個人の話で終わってしまうと思います。

今回の処分については「問題を起こしたら出場停止」というスポーツ界の風潮に流されているように感じたのです。

これでは、根本的な解決にはならないのでは…というのが私の見解です。

 

 

私は、幼少期より父親が監督の元、様々なスポーツをやっておりました。

 

監督は、指導者として技術面だけでなく、人として生きていく上で大切なことを強く教えてもらいました。

 

 

『人に迷惑をかけるな!

 

自分の身勝手な行動が
周囲にも多大なる混乱を巻き起こす!』

 

 

生きていく上で「人に迷惑をかけない」ということは、到底無理な話です。

 

しかし、この意識を持つ持たないでは生き方が大きく変わります。

社会に出る身として最低限のルールやマナー、モラルを遵守するのは当然のことです。

 

大人と子供で価値観や考え方の相違はもちろんありますが、社会で生活を営む上で重要な知恵を周囲の人間が道を示していければと思っています。

 

 

だから私は言いたい。

連盟は道徳を教えることが有るのか、と。

 

日本と法律の違う外国で、間違いを起こさぬよう

たった一言「ここは外国でも、あなたは日の丸を背負った選手ですよ。責任ある行動をとりましょうね。」と教えれば良いじゃないですか。

 

それすらも聞かせられないのであれば、コーチとしての資格はありません。

選手の近くにいながら見て見ぬふりをする今の教育体制を見直すべきです。

 

 

馬鹿げた話かもしれませんが、選手の中には学校に行かず練習に打ち込んでいる方も沢山います。

様々な環境の子どもたちが居るのですから、未成年を強化選手に入れる以上

学校教育だけでは補えない部分を教える必要があるのだと思います。

 

 

もちろん親も然りです。

 

私も今後、親という立場になった時は、我が子に対して責任ある行動をとれるよう教育していきたいと思います。