祖母の家から帰ってきてから数日後、視界の隅に人影を見たり不審な視線を感じるようになった
怖くなった由芽子は友達のサチエに相談し、なるべく一人になる事を避けサチエと下校をしていたが、その日の放課後は図書室に行きたい由芽子と塾の時間がいつもより早くなったサチエとの予定が合わず一人で図書室に行くことになった
まだ明るい放課後の図書室は受付に図書委員の生徒が2名とテーブルに3人の生徒がバラバラに座って静かに本を読んでいた
3日前に借りた本を返却し、新しい本を借りようと図書室の奥へ進み一冊の本を手に取り近くに置いてあった一人用の椅子に座りパラパラと本を捲った
ふと視線を感じ目線を上げると本棚の隙間から誰かがこちらをずっと見ていた
いつもと違うのははっきりとその人影の顔が見えたこと
驚いて固まる身体といつも見る人影だと確信した由芽子は急いで、でも音を立てないように足早に入り口に向かった
何故か音を立ててはいけない気がして・・・
あの人影は誰だったのだろう?
今日はハッキリと顔が見えた
知っている顔だが思い出せない、今になって怖くなりパニックになった由芽子はとりあえずここからはやく逃げなきゃと思い、階段を駆け降りた
昇降口で慌てて上履きからスニーカーに履き替えた由芽子は、学校の正門までダッシュした
グラウンドの運動部の声がいつもより遠くに聞こえた