12歳の由芽子(ゆめこ)は親戚の集まりで祖母の家に遊びに来ていた
普段会う事のない親戚達に幼いながらも心地の悪さを感じながら出された料理にもあまり手をつけることなくコップに入ったオレンジジュースだけが空になっていった
大人達の会話に参加出来るほどの年齢ではないので、ときおり相槌をうちながら早く⏳が過ぎる事ばかり考えていた
あまりにも暇を持て余していた由芽子は親戚の一人に声を掛けトイレに行くといい、部屋には戻らずそのまま縁側に腰掛け庭を眺めた
座ってからどれくらい経ったのであろう祖母が近くに来て、由芽子を呼んだ
祖母「由芽子は今年でいくつになった?」
由芽子「12歳だよ」
祖母「そうか、由芽子は結婚しないのか?」
由芽子「由芽子はまだ12歳だから結婚しないよ」
祖母「じゃあこの中から決めてあげよう」
由芽子「えっ?」
祖母「候補は2人だ、聖人(せいしん)は未婚だが相手がいる。お前の結婚相手は保(たもつ)だよ」と言われ、保を見る由芽子
12歳の由芽子からすると30歳の保はおじさん
なんで私がおじさんと結婚しなきゃいけないのかあまりの驚きにリアクションが出来ないでいると祖母はニヤリと笑い、部屋に戻って行った
誰も居なくなった縁側で由芽子は親戚の一人だった保が急に結婚相手と言われたこと、またそういう対象と認識された事になんとも言えない気持ち悪さと祖母に対しての嫌悪感でいっぱいになった
それからは家に帰るまでの間、由芽子は祖母や結婚相手と言われた保を避けるよう数日を過ごし祖母の家を後にした