韓国シネマ留学)ソウルで映画のビジネスを学ぶ⑤ | なりあやの韓国シネマ留学記

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2017年、3度目の韓国留学。
ソウルの大学院で映画を勉強します!

チェチョン行ったり、日本からお客さんが来たりで、ビジネス講座、すっかりさぼってしまいました。

昨夜久しぶりに出席。また当面行けないけど、そのまま後期が開講する感じですね。夏休み、東京行くつもりが、2泊あけるのも難しかった。9月こそは!

 

今日もまた「配給」がテーマ。わたしが休んでる間は「投資」とかやってたみたいで、「配給に興味があるんですか」って聞かれたけど、たまたま、都合のつく日に来たら。

 

授業で何度も出てくる言葉。

 

P&A

 

Print & Advertisementの略ですが、要するに宣伝費

 

以前はPrint(フィルムの複写?)にものすごいお金がかかったけど、今はデジタル化して、基本はAdvertisementのこと。

 

「軍艦島」の制作費について、報道ではまちまちでしたが、

わたしが直接、配給のCJエンターテインメントに聞いたところ、220億ウォンだそうです。これは純制作費と言って、映画を作るのにかかった費用。これにP&Aをたしたものが、総制作費なんですが、CJは公式にはP&Aを明かしていない。220億ウォンを基準に損益分岐点は700万人というのが公式の数字。

 

1000万は当然とみられた作品ですが、8月22日時点で656万人。これだってほんとは少ない数字ではないですが、予算規模が大きいので損益分岐点にも達してない状況。

 

海外からの輸入作品は、また違う。

例えば作品の輸入価格が10億ウォン、P&A10億ウォンとして、

総収益が30億ウォンだった。

30億からまずP&Aの10億をのぞいて、

残り20億を劇場、販売社、輸入社で分けるという感じ。

 

現場で働かれてる人にとっては常識かもしれないですが、部外者のわたしにとってはへえ~という話ばかり。大学院は作品の分析がメインなので、お金の話はほぼ出てこないけど、実務を考えると大事ですよね。

 

話があっちこっちですが、メモ代わりなので、スミマセン。

 

韓国の商業映画は大体撮影期間が3ヵ月ほど。

これ、日本の関係者に聞くと、かなり長いみたいですよね。

 

標準的には、100シーンほどあって、1シーン1分程度

1日2シーンほど撮る。

 

と考えると、すごいね。

2分に1日かけるんやもんね。

 

50日として、合間に休みが入ったり、補充の撮影があったりで、3ヵ月だそうです。

 

制作費がどう決まってくるか、と言うと、

例えば今年初の1000万映画となった「タクシー運転士」。

シナリオの段階で、1980年が舞台なのでそれを再現するのに100億ウォン程度はかかる。時代をさかのぼる作品はそれだけで予算規模が大きい。イ・ジュンイク監督は低予算でがんばってるけど。

 

だから、ソン・ガンホが主演を引き受けたから成り立つものの、でなければ、実現したかどうか。

 

結局、ソン・ガンホが出るとなるとさらに予算規模はふくらんで、150億ウォンに。8月22日現在1063万人で、まだ増える感じ。SHOWBOXはほくほくですね。

 

海外作品の輸入価格はどんなものか。

例えば、制作費2000万ドルの作品。

Asking Price と言って、販売社が要請する価格は40万〜60万ドルくらい。基本的にはそれを上限として交渉するんだそうです。

 

講師は、かつて「ミリオンダラー・ベイビー」を買って韓国で配給したそうです。アカデミーの後を狙って2005年3月に公開。絶対に入るという自信があったのでP&Aを相当使ったそうですが、、

 

「麻婆島(마파도)」という思ってもみない強敵が現れて、敗れ去ったそう。あった、あった、麻婆島!めっちゃ懐かしいわ。2005年に留学した時、行ったばっかりで見たな~。全然期待作じゃなかったけど、死ぬほど笑った爆  笑韓国ではヒットしたけど、日本には上陸せんかったんかな。

 

「映画ほど不確実なものはない」と結んでました。あはは。

 

全然講座と関係ないけど…写真がないと寂しいから。

最近知った공덕시장(コンドク市場)。

 

 

セルフサービスでジョン(いわゆるチヂミ。天ぷらに近いものも)を選んで食べられる。

 

 

これは…はまるわ。

最近雨が多いから、ジョンとマッコリによく行きます。

雨の音がジョンを焼く音に似てるから?とか。

 

ではでは、本日はニューヨーカーのオンニと1年ぶりに会ってきます口笛