おなじみ神保町の韓国ブックカフェ「チェッコリ」で、韓国在住の映画ライター土田真樹さんのトークイベントがありました(´∀`)
わたしが土田さんと初めてお会いしたのは2014年の釜山国際映画祭でした。
「さよなら歌舞伎町」のキャスティングで暗躍したというのを「キネマ旬報」で読み(キネ旬に載ってるってことは暗躍でないですね)、お話うかがいたいとご連絡しました。
土田さんと親しくされてる方がいて、常々お話はうかがっていたのですが。
韓国在住で、それも映画ライターなんて、憧れのど真ん中。
廣木隆一監督と、出演のイ・ウンウ(이은우)さんとご一緒にお会いしましたが、実は本命は土田さんだったりして(笑)
そしたら、この夏ソウルに行くので、土田さんにお会いしたいな~と思って旅の友に言うと、「わたしも憧れの人やってん!」と言うので、一緒にお食事させていただきました。
食べたのはこちら。プデチゲ。
旅の最後の夜ということでお酒もわりといっぱい飲んだうえにごちそうになってしまいました。改めてごちそうさまでした!おいしゅうございました。
前ふりが長くなったけど、1カ月ぶりに東京でまたお会いしちゃえました。
トークの中身は、もう、韓国映画ファンのわたしにとってはど真ん中でおもしろすぎるんですが……、書ききれないから、かいつまんでちょっとご紹介。
まず、土田さんは韓国在住28年。
映画ライターですが、最近は映画プロデューサーもされてます。
韓国映画に限らず年間300本ほど見て、韓国の雑誌や新聞に執筆。
まさに今の韓国映画の状況が興味深かった。
ただいま韓国は秋夕(チュソク)の連休真っただ中。
映画館はかき入れ時なんですが、ランキングトップがキム・ジウン監督、ソン・ガンホ、コン・ユ主演の「密偵(밀정)」で、480万人動員。まだまだ伸びる勢いです。
そして、2位はカン・ウソク監督、チャ・スンウォン、ユ・ジュンサン主演の「古山子、大東輿地圖(고산자, 대동여지도)」なんですが、ななんんと、たったの67万人!
この差が韓国映画の現状を物語っているそうです。
当たるか当たらないか、極端。
その理由の一つはシネコンの上映の仕方にあるそうです。
観客が入らないとすぐに上映をやめるので、スタートダッシュにかかっている。
公開初日に何スクリーンをおさえられるかが勝負の分かれ目。
「密偵」のソン・ガンホもコン・ユも、今一番熱い俳優と言っていいほどの人気と実力。
ソン・ガンホなんか、いっぱい出てるのにヒットしなかった映画がないほど。
トータルで一番動員してる俳優でしょうね。
というわけで、「密偵」は公開初日、シネコンのスクリーンの半分以上を占有しちゃったそうです。
韓国映画は大当たりの映画も多いけど、その陰で惨敗してるのもけっこうあるんですよね。
予算規模は日本より圧倒的に大きい。
土田さんによると、日本は1億円を超える映画はそう多くないですが、韓国は平均で3億5千万円ぐらい。
それで宣伝費も1億5千万円ぐらいかけるので、5億円を回収しなきゃいけない。
となると、200万人ぐらい動員しないと、もとが取れないってことです。
200万ってかなり多いですよね。厳しい世界です。
何にお金がかかるのか。ギャラです。
トップ俳優たちは日本よりだいぶ高いギャラをもらってる。
映画産業が、ものすごくお金の動く産業になってるんですね。
うーむ。
今年もそろそろ終わりに近づきつつあるのですが(まだちょい早いか)、韓国映画、何がおもしろかったかな~って振り返ると、大ヒットの「釜山行き」、おもしろかった。たしかに。
でも、一番心に残ってるのは、実は「東柱」かもしれない。
イ・ジュニク監督ですが、低予算の、モノクロの映画。けっこう地味です。
でも、何回も見たくなる作品。
この夏の韓国旅行、ほぼまるまる遊びでしたが、来年進学を希望している大学院(映画専攻)の先生にお会いするのが、唯一「やるべきこと」でした。結局映画の話に熱中して3時間ほどしゃべりまくりましたが。その中で印象に残った言葉。
先生は映画祭で審査をする機会も多かったのですが、
「実は、映画の評価なんて、できるのかなって思ってる。見る人の経験によって、いい映画だったり悪い映画だったりするわけで。わたし自身、同じ作品でも20代で見たのと40代で見るのでは、まったく違う。でも、確かなのは、名作と言われる映画は、何度見ても新しい発見があるってことでしょうね」
そうかもな~。ああ、おもしろかった!って思っても残らない映画もあるし、じわじわ思い出される映画もある。そういう意味では、今年は「東柱」やな~
土田さんのお話、釜山国際映画祭の部分も興味深いですが、まさにわたしが仕事で関わる部分なので、ここに書くのは控えます。現地の話を聞いて、新聞紙面でお伝えしたいと思います!
