クソデカ百合小説アンソロジー   ファムファタールズ

 

・410ページ~

・人のような機械が生き残った仲間に会いに行く話です。人とは違い、機械は共有できるので、主人公は12人もの記憶を持って行動しています。私なのか、私達なのか、そしてこの私は誰のことなのか、そのためにあやふやです。あやふやな中でも確かな個人を必要として、何よりもラストが衝撃的でした。
 
 

・430ページ~

・私の執筆した作品です。他人との関係を築くことの難しさ、他人との関係が終わったことを意識しなきゃいけないということを書いている時に気をつけました。あとこのブログにも登場する北和が名前だけ登場していて、あちこちに出てくる『ハイドランジア』のメンバーも出てきます。そこでもしよかったら読んでみてください。
 
 

・440ページ~

・死んだ人が、自分の死んだ理由を調べる物語です。死は圧倒的に終わりであり、これ以上未来なんてありません。それでも周りの人にとって死で完全に終わることはできないから、救いのない行動を取ってしまうのです。それでもこれ以上辛いことや苦しいことが起きないといいなと祈ります。
 
 
 

・452ページ~

 
・名探偵になりたい子と、その子を応援する子が修学旅行に行く話です。応援するこの行動が危うくて、読んでいてハラハラしました。でも流石名探偵志望の子でしょうが、事態をうまくおさめます。果たして応援する子の行動はうまくいくのでしょうか、それは分かりませんが、この2人ならなんとかなりそうな気もします。
 
 

・460ページ~

・お金持ちのお嬢様と、お嬢様に仕える人の物語です。仕える人はお嬢様が怪我をすると体罰を受けるので、必死になってお嬢様のことを守ります。ただし仕える人がお嬢様に対して、仕事で接している以上の感情を持って、それに振り回されているのです。そして仕える人を振り回すお嬢様の心は分からなくて、何なのかが気になりました。