クソデカ百合小説アンソロジー   ファムファタールズ

 

・6ページ~

・死を厭わない人のような蚕と、その蚕を愛する王女のお話です。蚕と王女はお互い愛していました。でも死を厭わない蚕と命を大事にする王女は考え方が違うのですが、それがお互いに分かりません。でも平穏なままでしたら、お互いの愛を尊重できたのではないかとは思います。でも誰かにとって、このエンドが一番良い物だったかもしれません?

 

 

 

・18ページ~

・容姿にコンプレックスを持つ女の子が、容姿のいい女の子の絵を描いて文化祭に展示するお話です。容姿のいい女の子について色々と考えつつ、ごくごく普通に日常生活をおくろうとしている容姿にコンプレックスを持つ女の子が印象的でした。そして何よりも最後の2人の会話が物語の題名通りでびっくりしました。

 

 


・34ページ~

・『先生』と呼ぶ人に電話をかける女性の物語です。女性は電話で亡くなった友人との思い出話、友人に対する思いを語ります。死で終わった友人関係、友人に振り回された女性、そういう風に考えやすいです。でも自分がどうしたいかなんて自分で分からないときもあります。そこでこんな風になるのも仕方ないかもしれません。

 

 

 

・40ページ~

 

・読んでいる途中で、何度も読み返した物語です。3人の女の子が出てきて、途中までつじつまが合わないなと思うところもあるのですが、最後に全てが分かります。色々とファンタジーやオカルトになるかもしれない出来事が起きるのですが、それでも一番大きいのは誰かが誰かに対して持つ感情でした。他人のことを考えることの影響力は大きい、そう改めて思ったのでした。

 

 

 

・60ページ~

・私と彼女の物語で、いくつかの掌編小説が集まっているようです。どの物語でも私と彼女の間には距離があり、それは決して縮まることはありません。でも距離があっても、私にとって彼女は特別な存在なのでしょう。彼女に対する私の執着が強いお話、そう思ったのです。