『蘇我馬子』
イントロ
蘇我馬子
蘇我氏について最近では、古代史において日本という国の繁栄に最大級の貢献をなした氏族という評価が定着しています。また蘇我氏は、日本に仏教文化を始めとする大陸文化を根付かせた先駆者であり、その後の日本人の心の拠所(よりどころ)を築いた偉大な氏族だったと言えます。
6世紀初頭の継体(けいたい)天皇から中頃の欽明(きんめい)天皇までの間は、天皇体制に何らかの政変があったのではないかと議論されるほど不安定でした。『日本書紀』の天皇即位の記録が、明らかに矛盾しているのです。この混乱し弱体化した天皇制を、蘇我氏が強力な権力と天皇外戚(がいせき)政治で立ち直らせたのでした。
何故、「蘇我氏が逆臣、天下を簒奪しようとした大悪人たち」というイメージが一般化されるようになったかというと、『日本書紀』の記述がそう思わせるような捏造(ねつぞう)をした書き方をしているからです。『日本書紀』の編集は、古代天皇制の成り立ちとその正当性を説くことに大きな目的がありました。
さらに、戦前の皇国史観で、天皇に逆(さか)らった足利尊氏と蘇我馬子は朝敵として教科書に記載されました。
今や、「『日本書紀』に書かれているから・・・」と言っても、何の説得力もありません。
少しでも歴史に関わる人なら、「蘇我氏が悪人だった」などとは恥ずかしくて誰も言いません。
もういい加減、「聖徳太子が善人で、蘇我氏が悪人」という概念は捨てなくてはなりません。
<目次>(予定)
第1回 蘇我馬子とは?(2026年10月25日)
第2回 蘇我氏の系統(2026年11月1日)
第3回 天皇家との姻戚(2026年11月8日)
第4回 仏教興隆(2026年11月15日)
第5回 外交・渡来人関係(2026年11月22日)
第6回 蘇我氏と物部氏(2026年11月29日)
第7回 権力掌握(2026年12月6日)
第8回 『日本書紀』と聖徳太子(2026年12月13日)
第9回 蘇我馬子の偉大さ(2026年12月20日)
第10回 藤原不比等は馬子から学んだ(2026年12月27日)
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(担当 H)
