『相対性理論』
第5回
<特殊相対性理論で起きる現象③>
「光の速度が絶対定数値(30万km/秒)ならば、どのようなことが起こるのか?」
前回に引き続き、それによって起こる現象についてお話して行きます。
●【現象1】動いているものの中では、時間が縮
●【現象2】動いているものの中では、空間が縮む
●【現象3】動いているものの中では、質量(=エネルギー)が増える
●【現象4】質量とエネルギーは同じもの(「質量とエネルギーの等価性」)
●【現象5】物体は光の速さを超える事は出来ない
これは、この宇宙で一番速い物質は光だということです。
【現象3】で述べたように、物体が光速に近づけば近づくほど、物体の質量は急激に増え、無限大に近づきます。物体の質量が増えるということは、光の速度よりも速く動けるものはないということになります。
さらに、25万km/秒で飛べる宇宙船があるとします。その宇宙船からロケットを10万km/秒で飛ばしました。さて、ロケットの速度は何万km/秒となるでしょうか?
ふたつの加速する物体の速度の式として特殊相対性理論における「速度の合成則」があります。
宇宙船の25万km/秒から発射される10万km/秒のロケットのスピードは25+10で35万km/秒となるはずです。しか~し!実際にはそうはなりません。
物体Aの速度v1、物体Bの速度v2 とすると、合体した速度vは次のようになります。
上のロケットの数値を式に当てはめると次の通りです。
この場合、たとえ合体した速度の和(v1+v2)が光速cを超えていても、合成した速度vは光速cを超えることはありません。
最初に計算した速度だと35万km/秒だったのが、27万5千km/秒になってしまい、光の速度の30万km/秒を超えられません。
これは、光の速度以下の数字なら何を入れても同じで30万km/秒を超えることはできません。
光の速度よりも速く動けるものはないということになります。
なお、私たちが生活している上では、赤線内の分母はほとんど無視できるので、合成速度は単純にv1+v2になります。
<タキオン>
光速より早く運動できるとされている理論上の粒子。
ギリシャ語の「速い」という意味のターキスが名前の由来。
通常の物質とは逆に、エネルギーを失うほど加速していくとされている。
タキオンの存在は、特殊相対性理論と矛盾しないことから、観測が試みられている。
何らかの観測機器を用いて、タキオンを直接観測することは理論上不可能とされているため、現在最も有力な間接観測の方法として、チェレンコフ放射を利用することが考えられている。チェレンコフ放射というのは、「ある物質内で荷電粒子が、その物質中の光速よりも速く運動すると光を発する」現象のことで、「真空中でチェレンコフ放射が観測される⇒光速より速いタキオンが存在することの証明になる。
しかし、この方法を用いた実験は過去に何度か行われているが、タキオンの発見には至っていない。
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次回は 第6回「一般相対性理論とは?」
(担当P)
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