太秦広隆寺〜長勢をさがして | 奈良大好き主婦日記☕

奈良大好き主婦日記☕

鎌倉在住
奈良や仏像が好きで子育て終了と共に学び直し大学院博士課程修了、研究員になりました。
テーマは平安後期仏教美術。

明日香村、山の辺の道等万葉集の故地が好きです。
ライブドアにも書いていました(はなこの仏像大好きブログ)http://naranouchi.blog.jp


昨日の記事で、大将軍八神社の神像のことを書きました

この神社には、平安末期の神像が実に実に沢山あるようですが

私が読んだ本のなかで、「長勢風」と指摘されているものは

↓こちら
{4F21C72D-1D32-4DB5-9616-6683A553D3A0:01}
(至文堂「日本の美術7」より)

(80体ある神像の中から、これが長勢作!と見分ける目は、私にはない!)




今回は、長勢とお師匠さん大仏師定朝の作品を追いかけてみました


といっても、
何しろ、平安の当時、火事メラメラ火事メラメラで(消防車があったらよかったのに!)、

現存する作品は、

・定朝確実作=平等院鳳凰堂阿弥陀如来像のみ、
・定朝だろう作=六波羅蜜寺の鬘掛け地蔵の一点くらい…
(きっと定朝は、「えーーっあせるあんなに沢山造ったのに⁉︎燃えたわけ?ちょっと、消防車どーしたのよーむかっ」と怒りに燃えているでしょう…あっ、燃えちゃダメよ!)

・長勢作は、広隆寺に数点…など


という状況です



私が今回は、へろへろに疲れていたこともあり、訪れるのは

長勢→太秦広隆寺の日光月光、十二神将

定朝→六波羅蜜寺の鬘掛け地蔵

の2カ所に絞りましたサーチ




では、初めに、太秦広隆寺ニコニコ足あと



広隆寺に行くのは、3、4回目
学生時代に2回くらい行ったような?
忘れましたが…
(学生時代のサークルの先輩に、広隆寺の「泣き弥勒」にソックリな人がいて、みんなで
面白がってましたにひひ)

↓泣き弥勒
{BFCD785A-9A66-4F2B-9F06-13BF87FFEB03:01}
(Wikipediaより)


{21810AED-FB45-4662-A0E7-67CD5C0CB44A:01}





最近は、数年前に母を連れて来ました

今回は、京都駅近くに泊まったので、朝、京都駅からバスバスで四条大宮まで出て、嵐電電車に乗り換えます♪


北大路行きバスバスを四条大宮で降りて、道を渡るため、信号待ち、あちら側が嵐電の駅
{F6F235CE-90CC-40AF-8893-EA10DF72AB15:01}


四条大宮の交差点、信号早く変われ~
{E78E2577-AD65-4511-A13F-9AACB16DE088:01}




さて、信号わたり、嵐電のホームです
{981CEA91-A1FD-4BDB-B0C2-FE835A36D49E:01}

1両編成で、ワンマンで、降りる駅でピンポン押すところが、バスみたい!面白い!≧(´▽`)≦

そして、民家の軒先家のようなところや、道路を車と仲良く走る車電車ところが、江ノ電みたい!(≧▽≦)


ガタゴト揺られて、太秦広隆寺駅にとうちゃこ~(また、火野正平さんの真似音譜)


↓広隆寺前から見た嵐電の駅
{E376A1AF-FFD5-460A-AFAC-3F1EF6337EE2:01}



嵐電、さよなら~パー

{A2E5A384-A292-4922-94FE-0664BC238DC0:01}


嵐電は、行っちゃいましたが

↓駅のホームの写真です
家の中に入るドアがホームにあるとか、信じられない(°д°;)!面白すぎでしょあせる
{CEF9E84F-D244-446D-AFA3-4E46F594E8A8:01}




広隆寺

{033D9FCB-42CE-453A-8F05-72111851D1E9:01}

よしいくぞう!
{5527CA00-B904-4D73-ADAD-B6BD79D2A5AE:01}


が、しかし!BUT!
{4387CD28-2BFE-469E-968C-58D075352F6E:01}

写真撮影禁止( ̄□ ̄;)!!

ですので、これより下は、この冊子から写真をとります
{0692FE15-E58D-4FE1-BE92-E3F4F41CBBEC:01}


まず手前の講堂に、国宝阿弥陀如来坐像
{8FAC4DC4-62CE-4995-A8B2-F0690A659AA7:01}

重量感のある平安前期の仏像



{4FBEC8C2-EA34-4C96-9088-750ACD702085:01}
顔はちょいパタリロ風
{05C6FE21-284A-450A-9BCC-D151040C84F0:01}
(これは拾い画m(_ _ )m)



{970C74B6-DE31-433A-A53D-01BFA1038779:01}
手の印相が転法輪印
モジモジしてるわけではありません(当たり前)


この日は湿気のためか、講堂の扉が半開きで、覗き見目しましたが、前に来たときは扉全開でした

日によりちがうのかな?



霊宝殿に行きます
{4EE143E4-3D0B-4B00-9CBB-5B231D4A4897:01}

自分で写真撮れなったのが残念ですが、霊宝殿の前には、桔梗がきれいに咲いてました


もちろん、有名な人気者もいらっしゃいました

国宝弥勒菩薩像
{4B43AED5-7D18-4889-9A5D-820B69070303:01}


寄木造のはしりとされる
国宝千手観音坐像
{92DEF4A6-54C5-400D-AB53-913FBD3C89EE:01}
(寛弘九年銘あり)



このお顔、ぼーっとしていて、好き!
{40BDC5DB-54DA-4025-B8CD-62ED0CEB254E:01}
人気者の弥勒菩薩の向かいに安置されているので、みんな弥勒菩薩を見て、千手観音のこと忘れがちなのがもったいない!

私は、千手観音の前のベンチでゆっくりお顔眺めてきましたよv(^-^)v



そして、長勢の作品


長勢の作風は、
1.量感強調しない
2.細部表現が工芸的

なんだそうですが、

以下の仏像が、彼の作と言われています



日光菩薩立像
{1B8213F4-E760-4186-AC46-D7969C73AB6C:01}
量感少なく、体の力を抜いた穏やかな構え



十二神将
{D41A52FB-82FD-448D-BF0C-B204272AEDE1:01}

これらのなかでも、
向かって右の、因達羅
{C6FC5DCB-D02C-4F98-8B6A-E9EED4359117:01}

その他、安底羅、迷企羅、摩虎羅なども、長勢作か?と言われています



で、↓こちらの日光菩薩立像は微妙みたいなんだけど、まあ、長勢作でいいかな?ということみたいよ
{C672D919-BE76-4CE4-A61D-31EFB8D770F2:01}



私は、日光と月光、以前は同じに見えたのだけど

{5DEE4AF2-1BD6-48FF-841F-440AA3C41622:01}


実際に、目の前で、じっくり見てみると、
なるほど、日光のほうがすっとしていて、月光はやや、ほんとにややかすかに、日光よりもぼんやりとしているようでした


広隆寺は、仏像の宝庫だね

ビバ、広隆寺!ニコニコ


次回、六波羅蜜寺です(*^ー^)ノ


(参考図書、至文堂「日本の美術7平安時代後期の彫刻  信仰と美の調和」伊東史郎)