製作年度:1999年
上映時間:159分
監督:スタンリー・キューブリック
脚本:スタンリー・キューブリック、フレデリック・ラファエル
出演:トム・クルーズ、ニコール・キッドマン、シドニー・ポラック



あらすじ:ニューヨークに住む内科医のウィリアム・ハーフォードとその妻アリスは、互いに愛し合い幸せに暮らしていた。しかし、ある日妻から、「過去に心を奪われた男性がいて、求められたらすべてを捨ててもいいと思った」と聞き、ウィリアムは衝撃を受ける。それをきっかけに性の妄想にとり憑かれていく彼は、夜の街を徘徊する。やがて、昔の友人に誘われるまま、秘密の乱交パーティに潜入するのだが……。


難解な作品の為、10年以上前に鑑賞したときはキューブリック監督の意図がわからなかった。本日二度目に鑑賞し、やっと今作品の意図が少し理解できた。おそらく、観る側が独身者か既婚者かで見方が異なるのではないだろうか。今作品のトム・クルーズとニコール・キッドマンが演じる夫婦は仲がこじれている。妻の過去に不貞をしそうになったという告白で夫婦仲がこじれにこじれ、夫の性に対する欲望が噴出。虚か実か摩訶不思議な世界に迷い込むことになる・・・。キューブリック監督がつけた今作品のタイトル『アイズ・ワイド・シャット』は大きな意味がある。『結婚前は両目でみて、結婚後は片目を閉じて』という言葉があるが、夫婦に秘密があるとしても目を閉じた方が賢明だという意図が含まれているのではないだろうか。今作品はキューブリック監督の夫婦円満の秘訣がシュールに描かれた傑作といえる。ニコール・キッドマンの最後の台詞もキューブリック監督の助言に違いない。







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