なるべく合板を使わずに造る | 奈良県古民家再生協会ブログ

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古民家ではない普通の新築の家です。

土台と大引の上に根太という部材を打ち付けています。

この上に床板を貼るのですが、最近あまりこの方法は

採用されません。

昔は全てと言っていいほどどの家もこのように床下は根太

を使っていました。

2階の床も同じく梁や胴差の上に根太を打ち付けて床板を

貼っていました。

丁寧な仕事となると梁を欠きこんで根太を落とし込んで作っ

ている家もあります。




この根太の上に床板を貼っていくのですが、今は土台や大引

の上に直接合板を貼って、その上に床板を貼るのが主流に

なっています。

そのほうがおそらく効率がいいのと床の剛性が取れるからです。

特に2階などは2階の床全体が一枚板のようになるので耐震上

有利です。

床板も2重になるのでしっかりとした感じがするのですが、合板

を使えばこそできる方法です。

なるべく新建材を使わずに造ろうとすると自然とこの方法になります。

2階の床の剛性は火打ちという斜材でカバーします。

この根太ですが、何でもない材料のようでこれが細いと20年、30年

経過すると床がフワフワしだします。

いきなり落ちることはありませんが、家を長持ちさせるには大事な

部材です。

写真は桧の6㎝角を使っています。



杉の床板を貼ったところです。

厚さは3cmあります。

直接根太に貼るにはこれくらいの厚さが必要になります。

12ミリの杉板(下貼り用)を貼ってから、15ミリの仕上げの床板を貼る

こともできます。

30ミリの材料は高くなるので材料費を節約するときはそれでもいいと

思います。