パタヤ 4日目の夕方
大海原に飲み込まれた後も
燦然と輝いていた太陽が名残りを残しているかのような
茜色に染まった大空
刻一刻と朱の色が紫に変わり
空も人も夜に向かって動き始めたころ
昨晩、S の目を盗んで
ヤリ部屋で一戦交えた P がホテルに到着
熱く、甘い睦言を交わし合った後
P が、お腹空いた 
というの
時に激しく、時に濃厚な語らいを思えば
お腹が空くのも致し方ない
さもあろう、さもあろう
ということで
飛天空芯菜へ
お腹が空いた
と言ってたわりには
P は、そんなに食べなかったわ
アタシは、紅茶と焼き飯とオースワン
久々のオースワン 
美味しゅうございました 
食べ終わって P としゃべってると
「お久しぶりです。貴婦人!」
何度も聞かされた
ありきたりの言葉
反応するのも無駄な
お定まりの言い回し
振り向くのも面倒だわ
返事をするのも億劫なフレーズ
周りを見てもアタシを置いて貴婦人などいなし
やはりアタシに声をかけてるんだわ
どこのボーイなのかしら
振り返ってみると 
えっつ 
誰 
この子
覚えがないわ 
いぶかるアタシに 
「わかりませんか?」
とカメラで写真を撮るような仕草をしたの
えっつ 
誰かしら 
本当に分からないわ
目の前の若い男を
もう一度よく見てみると 
下から上までまじまじと見てみると ![]()
客からの注文を書くメモを手に持ち
名札を首からぶら下げてるから
この店のスタッフだわ
それから
写真を撮る・・・
写真を撮ってた・・・
あっつ 
この子は 
もしかして
少年を中心に情景が目まぐるしく駆け巡り
2年、3年、4年・・・と瞬く間に時が流れ
記憶と思い出のすべてが繋がり
思わず声をあげてしまったわ 
「アンタ、まあ~~~ 大きくなって」
「はい。18歳になりました」
「えっつ、18歳! 見違えるように大人の男になったわね」
「ありがとうございます。貴方は相変わらずお美しいですね」
「あら、お世辞まで言えるようになったのね」
「お世辞じゃありません」
「まあ。嬉しいわ」
「昔と変わらずお美しいので、貴方だと分かったんですよ」
アタシのブログで度々登場していたころは
まだまだあどけなさが残り
はにかみながら照れ笑いする少年だったの
一方で
てきぱきと動いて、よく働いていたわ
この子が
こんなに成長したの 
今、18歳
初めて出会ってから
6年も経ってる計算になるわ 
自分では意識してないけど
こんな風に
少年から大人に成長した姿を目の当たりにすると
アタシも年を取ったことを思い知らされるわ










