荒れた入院生活はまだまだ続いていた

 

 

基本的に看護師さんに挨拶はしない

 

リハビリをしに来ても触るなと言い、拒否をし

 

時には、リハビリのスタッフを泣かせてしまう時もあった

 

この看護師は嫌だ、あの看護師がいいとわがままを言う

 

かなりの問題児だった

 

 

今となっては、かなり恥ずかしい話だ

 

 

けれども

 

姉や妹にはそんな姿は見せれなかった

 

 

僕の唯一の楽しみは

 

姉妹や友達がお見舞いに来てくれたことだった

 

 

それ以外は

 

何もかもが苦痛でしかなかった

 

 

何か目標があれば

 

リハビリを励めただろう

 

だけど

 

僕のゴールは

 

どう頑張っても車椅子生活ということ

 

この先ずっと、誰かの手を借りて生きていかなければならない

 

もしかしたら

 

姉や妹に介助される事にもなる

 

そんな未来しか道が残っていないとわかっているのに

 

何を頑張ればいいのか全くわからなかった

 

リハビリなんてしたって無意味だ

 

そう思っていた

 

 

リハビリもせずに

 

看護師さんやリハビリのスタッフに当たる日々は続いた

 

 

すると、遂に院長先生から呼び出された

 

院長先生を初めて見たのだが

 

見た目はまるでヤクザだった…

 

 

院長「君はいったい何しに来ているんだ?」

 

院長が言う、君のイントネーションが独特だった

 

僕「何って…リハビリをしに来たのに、車椅子生活とか言われて…」

 

僕「何を頑張ればいいんですか?」

 

院長「車椅子生活になったとしても、出来ることなんてたくさんある」

 

院長「とにかくリハビリはちゃんとしなさい」

 

僕は先生の言ってることがおかしくなって笑った

 

僕「ただ脚や腕を触って、何が良くなるんですか?」

 

僕「どうせやるならもっと意味のあることをやったらどうですか?」

 

 

舐め腐った僕の態度に院長は遂にキレた…

 

 

院長「いい加減にしなさい!!!」

 

院長の声はフロア中に響いた

 

院長「それに、君はあの看護師が良い、この看護師は嫌だとか言ってるようだけど…」

 

院長「ここはね”キャバレー”じゃないんだよ!」

 

院長は顔を真っ赤にして僕に怒鳴った

 

 

だが僕の舐め腐った態度は終わらない

 

 

僕「キャバレーってなんですか?キャバクラのこと?」

 

呆れた院長は部屋を出ていった

 

 

院長との面談の日から

 

僕には色々な制限を設けられる事になる

 

 

 

 

物語はここから