2012年1月1日 元日
お母さんは息を引き取った
お母さんは、最後まで病気と闘った
なのに
僕は最後まで自分のことしか考えてなかった…
大晦日の日、昏睡状態になったお母さんを見守っていたのだが
朝から病院へ来ていたため
日付が変わる頃
僕は寝てしまっていた
姉の叫ぶ声で目を覚ました
姉「お母さん!!!ねえ!お母さんってば…」
目を覚ますと、姉はお母さんにしがみつきながら泣き叫んでいた
妹も泣いていた
おじさんは大泣きしていた
なのに僕は…
悲しみというより
この世の終わりのような気持ちで
涙なんて流せなかった
この世が終わるのに、泣いたってしょうがない
僕の人生も終わったんだ
そんな気持ちだった…
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寝ているお母さんを見ていたら
いろんなお母さんの姿がフラッシュバックしてきた
サッカーなんかちっとも詳しくないのに、一丁前に教えようとしてくる
怒って叩かれる時、指輪が当たっていつも痛くて泣いていた僕
EXILEが大好きで、車の中でいつもEXILEの歌を歌っていたお母さん
アメリカンドッグが大好きなくせに、
ちょうだいと言うと文句を言いながらくれるお母さん
小学生の頃、隣で寝ていると必ず足を絡めてくれるお母さん
どんなお母さんも大好きで仕方なかった
大好きで大好きでたまらなかった
でも一度だけ、お母さんを泣かせてしまったことがあった
お母さんと喧嘩した時に拍子で
「クソババア!」
と言ってしまった
その一言で、泣きながら家を出て行った
ありきたりな事だと思うが
お母さんからしたらすごくショックだったんだろう
それについては
謝ることができていない
だけど、もう謝ることなんてできない
もう会うこともできない
だって、お母さんはもうこの世にはいないから…
お母さんとのお別れが
僕の人生を大きく変える事になる