前回のブログで、何故、学校の給食は米ではなくパンなのか・・・、書いたついでに思い出したのが、脚気についてでした。
江戸時代、参勤交代などで江戸に来た地方の大名や侍を中心に、体調が悪くなる、足元がおぼつかなくなる、怒りっぽくなる、場合によっては寝込んでしまう人が続出したそうです。
しかし何故か故郷へ帰ると自然と治癒したことから「江戸煩い」という病が流行したそうです。
いわゆる「脚気」という病であり、原因はビタミンB1の欠乏によるものらしいですが、その解明には時間を要しました。
明治時代以降もさらに脚気が拡大し、日清戦争のときには4000人、日露戦争のときには27000人以上の陸軍兵士が脚気で亡くなったそうです。
そこで海軍軍医であった高木兼寛や、農芸化学者である鈴木梅太郎が玄米ではなく白米の普及によるビタミン欠乏症であると主張されたそうですが(かなり大雑把な説明です)、脚気は「脚気菌」による細菌感染症と主張する外国人医師の説をとる森鴎外を始めとする東大医学部出身の人たちには否定されたようですね。
陸軍第2軍軍医部長の要職にあった森鴎外が、高木兼寛や鈴木梅太郎の説を早くに採用していたら、戦場で戦いも出来ずなくなる兵士の方はもっと少なかった筈です。
必ずしも権威や専門家が、常に正しい判断をするわけではないということですね。
そういえば昨年の秋頃、2022年はインフルエンザが大流行するという話でしたが、インフルエンザはどこへいったのでしょうか。
インフルエンザはほぼ消滅したのでしょうか、それともインフルエンザの検査をほとんどしないから感染者数が少ないのでしょうか。
強いウイルスが弱いウイルスを駆逐するウイルス干渉というのもあるようですが、今のオミクロンがそこまで強いウイルスとも思えないのですが。