景石(けいせき) 2020.1.26
庭園の石シリーズ②
池の要所には1mほどの石が配置され、池の風景のアクセントとなっています。景石です。その多くが片麻岩という種類の石です。
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今日のもう1枚
整備から約 30年が経過して亀裂や破損が生じるなど、全部で約120石あるうち、55石で修理が必要となりました。
どこにどの石があったかを詳細に記録したうえで取り外し、保存科学処理を施したそうです。弱っている石に、石の成分になるもの(なんだったっけかな…)を注入して養生し、もとのように配置したそうです。動かぬ生き物の治療をしているようだなと思いました。
また、石の配置が、奈良時代当時の美的感覚などの表れであるから、露出展示の修復をする以上、もとのように配置することが重要なのだと教わりました。言われてみれば、成る程その通りです。
説明を聞きながら、「庭の鑑賞も、深いのだなァ。」なんて密かに感心してしまいました。