みうのブログ

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主に観劇記。気の向いた時のみ、気ままに綴ります。

大好きな「ジキル&ハイド」を観劇しました。
チケット争奪作戦を間違えたので、この作品初の2階席からの観劇です。
再演が繰り返される人気作品は、飽きられないように、ブラッシュアップするように、キャストも演出も改変が加えられていくのは当然ながら、この度は「余計な事せんで欲しかった」が正直な感想。「身も蓋もない」こと言ってごめんなさい。褒め褒め感想を期待している方には、引き返して欲しくて最初に書きました。

1回の観劇予定だったので、初見のキャストを選んでみました。佐藤隆紀さん、和希そらさんです。
佐藤さん(ジキル・ハイド)は、歌に大満足しました。声色の使い分けも上手すぎる。でも演技の方は、まだ「その役」が体に入り切っていないのか?上っ面のような印象を受けました。「ここの歌詞はぜったいに聞かせて欲しかった」というところが、流れてしまった箇所もいくつかありました。もちろん、私の勝手なポイントではありますが。

和希そらさんについても、私、ファンなので期待していました。けど、これも意外とハマっていなかった。アバズレ感が薄かった気がします。髪がつやつやなのもどうかと。和希さんのせいではありませんが。半面、ルーシーの純粋で少女のような素直な面、切なさはこれまで観たルーシーの中では1番に思え、期待とは別のところで感心しました。
そして…これ書くの勇気がいるのですが、サイモンが弱いよ!現実にあそこまではっきりした、アニメのような悪人はいないにしても、この役は、前任者が圧倒的。そもそも話が現実的ではないのだから、前任者ぐらいにやってもいいと思う。今回は影が薄かった。前任者は、アンサンブルを務めているシーンでも圧倒的に華やキレがあったのになぁ。

 

さらに、セットの変更も改悪に思えました。セットの変更が演出にも繋がるから、演出も含めてですが。まずは、「ここロンドン?」と思ったさ。そうなると、もう世界に入り込めないんだよね。この度は「新」が多かったからだと思うことにして、次回のブラッシュアップを期待しています。つまり、相変わらず好きな作品ではあり続けてます。

 恐る恐る観ました。というのも、たまたま読んだ初日の感想が芳しくなかったこと、世界初演ということ、聖書の「カインとアベル」(嫉妬による兄弟殺し)が下敷きなのだろうということ、などが理由です。原作小説やドラマを見ていたら、ここまで恐れなくてもよかったのかも知れません。

 私の勝手に抱いていた恐れに反して、いい作品でした。一昔前の(いやふた昔前)のチケット代であればリピートしたかも。脚本も音楽もいい。さすがワイルドホーンさん。

 まだこれからの観劇の方も多いと思うので、ネタばれは避けたいと思いますが、私はもっと凄惨な復讐劇を想像しており、ラストは救いようのない悲劇なのだろうと思っておりましたら、そうでもありませんでした。「復讐心は何も生み出さない」という単純だけど難しいことがストレートにメッセージとして伝わってきました。
 松下洸平さんと松下優也さんのW松下さん。話題作りのためのW松下か?などと思っておりましたが、それぞれの持ち味と役柄がピタリとハマっており、歌もそれぞれの持ち味で上手く、体のキレも凄かったです。ミュージカル界の主演俳優は一定の枠内から選んでいるように見受けられますが、オーブという大きな舞台で主演を張れる人がここに増えた事、大歓迎です。
 それぞれの相手役となる女性、愛加あゆさん、知念里奈さんとも、歌にも演技にも安定感。咲妃みゆさんがストーリーテラーだなんて、もったいない!と思っておりましたら、2幕、重要なお役に。彼女、上手いことが当然すぎる。
 お目当ての山口祐一郎さんは、出番は多くありません。でも、しっかり心に杭を打ち込んでくれました。演技がよかったです。満足。
 余談ですが、今度の「キンキーブーツ」松下優也さんがローラに起用されていますね。それに全く文句を言うものではありませんが、松下洸平さんのローラもめちゃくちゃ良いのではないかと今回観て、勝手に脳内キャスティング。美しいだろうし、体も動くことが分かったし、歌える。ぜひぜひ、と、ここで書いてみるわ。

 昨年から「月に3本まで」という観劇数制限を守っています。そして今年の1月の観劇数は2本。エライぞ、自分!それなのに、観劇記は書けずついに2月に突入…ダメじゃん!

 

 1月に観たのは順に宝塚花組と朗読劇「ラブレターズ」

 

 まずは宝塚花組。「エンジェリックライ」は、予習めいたことはほぼしていないのですが、「あまり評判よくないのかな?」と感じての観劇。この思い込みが良かったのか、期待していなかった分楽しめました。宝塚オリジナル作品として、平均的(及第点)なものだと思います。凪七瑠海さんのさよなら公演としても「ああ、よかったな」と思いました。長年培ってきた男役芸、見ごたえありまた。ショーは、はじめ頭を空にして観ていたので単純に楽しかったです。でも、だんだんと既視感が。「あ、そうだった。稲葉先生だ」と思い出しました。うっかり思い出してしまったら、既視感からのあら捜しみたいな、難癖みたいなことが頭をめぐってしまい・・・ごめんなさい。

 永久輝せあさんは、欠点が見当たりません。でも、「永久輝せあといえば…」に続くような役や個性もまだ無いのでは?(詳しくないので間違ってたらごめんなさい)。どうか決定打となる素敵な作品と巡り会えますように。星空美咲さんもお披露目なのに、安定感抜群で安心して観られました。もっともっとお歌を堪能したいなと。ラファエルの綺城ひか理さんも輝きを放ってました。

 

 次に「ラブ・レターズ」。この度で3度目だと思います。…というのも、1度目ははっきり記憶しているのですが、2度目は誰で観たのだろう??と少々自信なし。いずれにしろ、かなり昔に観たので、印象は言えるのですが、ストーリーは全く覚えておりませんでした。

これは、幼馴染の愛し合う男女がすれ違い続きにより結婚すること無く、生涯手紙のやり取りを続ける、その手紙を読んでいく朗読劇です。1度目は、まぁ様にもご縁の深い久野綾希子さんで観ました。メリッサを「かわいらしい」という印象でした。それが今回、まぁ様によって覆されました。自由奔放で「翳りのある」自爆型の人物でした。台本が変わったのかな?と思い調べてみると、初演から変わっていないのだそうで、演じる人によってこうも違うのね、と面白く、また別の組み合わせも観てみたいと思わせました。アンディー役の佐藤隆太さんは、どこまでも真面目な好人物。まぁ様メリッサとの対比が素晴らしく、アフタートークで演出家が「正統派のラブレターズ」的な発言をなさいましたが、なんだかとても納得できました。この組み合わせ、最強に思えます。いえ訂正。どの組み合わせもそれぞれの良さがあるのだろうけど、今回のお二人をいろはの「い」に位置付けて、他の組み合わせを観るとより面白く観れそうな気がしました。

 今回は終演後に「出待ちイベント」が。これまたとても楽しく、心温まるもので、あらためて「まぁ様ファンでよかった」と思いました。

 観劇道(界隈?)も40年越えると、この作品名は何度か目にしていました。気にはなりつつ、今回ようやくの初観劇です。かなりの割引額のチケットを公式が発売してくださったお陰です。ありがとう!!初演は1974年だそう。でも、めったに上演されないその理由は、上演時間の長さだとか。20分間の休憩をはさんで3時間35分!自分史上でも初の長さかも。

 

 3時間超えると不機嫌になる傾向有りの私ですが、この作品、好きです。感動したというより、「楽しんだ、感心した」という表現の方が嵌ります。

 

 江戸末期の人気講談「天保水滸伝」とシェイクスピアの全37作品を基に書かれた井上ひさし氏の戯曲です。井上ひさし氏の作品は心にささってきた私ですが、今回は「本当にすごい。天才だわ。」と思いました。だって、37作品全部ですよ!ダジャレのような一言の台詞だけの作品(「ヴェニスの商人」から)も有りはしますが。37作品を髣髴とさせつつも、1つの壮大なストーリーとしてまとまっています。そんな事が可能だなんてビックリです。そして歌もダンスも盛り上げる盛り上げる。なので、これは歌舞伎とも親和性の高い作品だと思いす。歌舞伎界は新しさの模索で迷走しているけど、こういった作品を取り込んでいけばいいのに…と提案します。そういえば、現在演舞場で上演している「朧の森・・・」もシェイクスピアがベースでした!あ、そしてこの作品「天保十二年の・・・」は、新感線も上演してたのだわ。一人連想ゲームしてしまいましたm(__)m。

 歌舞伎と言えば、一幕見以外での初観劇は、前進座さんだったと思います。中村梅雀さんの上手さが心に焼き付きました。以来、時折みかける度に「やはり上手い」とプチ推しに。その梅雀さんを久々に拝見できたことがまず嬉しかったです。やはり上手い(語彙力残念)。

 そして、この作品を観たいなぁと思わせてくれた浦井健治さん。彼のことを役者としてすごく買っている私。ミュージカル界のプリンスの一人のように言われますが、そんなキラキラした面ももちつつ、実はどんな役でもできるカメレオン役者だと思っています。王子様てきなものも、おバカな役も、ヘタレも、男臭いのも、みなできる。そして、この度の薄汚い悪役の凄さよ!声もよく通り、とてもよかったです。
 同様に唯月ふうかさんも好きな役者さんです。今回は役名上では2役だけど、3役ある感じ。見事な早変わり&演じ分けでした。かわいらしいお声も好きなのですが、ちゃんと演じ分けで声色も変えていました。体のキレもいい。

 見る度に進化を感じる大貫勇輔さん。殺陣とダンスのキレがいいのは、眼福だったけど、「でしょうね」ではあります。が、歌も聞かせます。いつの間にこんなに。さらには王子にふさわしい容姿。素敵でした。

 かなりな遠くからでも分かる瀬奈じゅん様(なぜ「様」?)の美しいこと。艶っぽさと婀娜っぽさに加え、強くてかっこいい。土井ケイトさんもです。私が男なら、悪い女と知りつつどうしようもなく惹かれてしまいそう。近くに座ってらした非ヅカオタご夫婦も絶賛されてました。

 

 しかし、あれだけ大胆に割引しても、客席の寂しいこと。1つには上演時間の長さがあるのでしょう。とはいえ初演時は4時間越えだったそう。確かにストーリーを理解する上では必要ない場面もあるのですが、そこを削るとシェイクスピア全作品を登場させることができなくなってしまうのだろうなと。逆にいうと、シェイクスピアに造詣が深ければ必要感のない場面でも楽しめるのですが。難しいところですね。私としては、今後も上演してほしい作品です。

 今年は「三茶」づいていました。そのラストは「桜の園」。

 

 実は、「桜の園」は、過去2回観ており、強烈に印象に残って…はいません(笑)というか、私とロシア文学ものとの相性は悪いこと、自覚しています。でも、天海さん主演、芳雄さんご出演、ケラさん演出となれば、食指が動いてしまったのです。そんな人が多いのか、はたまた私と違い高尚な人が多いのか、世田谷パブリックシアターの中は立ち見もいっぱいの大盛況でございました。

 

 人気公演ではあるみたいでしたが、私のロシア文学ものに対する印象は、さして変化なし。でも、これは演出の難しい作品なのでは?と思いました。ストーリーらしいストーリーはないので、話を追うことは難しくありません。でも、チェーホフの描きたかったことや人間というものを全て正しく表出させるのは、難しい作品なのではないかと、3回観て思いました。演出の影響が大きく作用するというか。いつか「『桜の園』というと〇〇版」という決定版に出会える日は来るのか来ないのか・・・

 

 観劇後のお食事は収穫ありました。リーズナブルで美味しい和食のお店を発見。でも、この店でぜひ食べたいメニューが2人前からなので、今度三茶に行くときも、誰かにご一緒してもらわねば。