始業式は行かなかった息子だけれど、
明日からはランドセルを背負って、学校の校門まで行ってみる練習を始めると決めた息子。
新しい担任の先生に誘われてというのもあるけれど、
どうにか学校に戻りたいという本人の思いでもある。
だけどやっぱり、明日が近付いてくると落ち着かない。
ドキドキが止まらない。
どうしたらいいんだと、私や旦那に助けを求めてきた。
「行かなきゃって思うんだ。でも…行ける気がしないんだ。どうすればいいの…?」
と。
私たちは、行けたら行ったらいいし、行けなくても別にいいじゃないかと答えたのですが。
「ああ、胸が苦しいよ…。誰かが死んだ時みたいに…」
と胸に手を当てながら、本当に辛そうな息子を見て、
思わず彼を抱き締めました。
私の腕の中で、
震えながら息子はこう言いました。
「5年生になったって、苦しみは変わらなかった…。僕は僕なんだね…。何も変わらない…」
と。
いつまでたっても乗り越えられない壁と、乗り越えられない自分に、悲しんでいるようだった。
「そんなことないよ。あなたはものすごく変わったよ。学校に行きたいって思えるようになったなんて、すごい変わったじゃない。」
と私が言うと、
「行った方がいいと思うし、行きたいって少しは思う。でも行きたくないって気持ちもあるし、僕はもう、どの気持ちに従っていいのか分からないよ…」と。
その言葉の通り、
色んな気持ちが複雑に絡み合っているんだろうと思う。
「どうしてそんなに苦しいのに、学校に戻りたいって思うの?家にいるのが退屈だから?」
と訊くと、
「退屈っていうのが20%、残りの80%は…
もう嫌なんだ!みんなから、ズルだズルだって言われるのが!
そう言われないためには、戻るしかないでしょ?」
と答えた息子。
切なかった。
学校に行かないという、みんなと違う選びをしただけで、
周りからは変な目で見られて、茶化される。
堂々としてろって言われても、
息子が一歩家から踏み出せば、そういう現実が付きまとう。
人が言うことなんて、気にしなくていいんだよと言ったって、
まだ10歳の純粋な息子には難しいと分かっている。
見下されるのは、もう嫌だ。
そう思うのは当然だと思う。
その気持ちはよく分かる。
大人だってみんな、その思いにどれだけ左右されてることか。
人からどう見られるか
それを気にしなくてよくなれば、人生もう怖いものはほとんどないだろうな。
こんな早い時期に、
そんな難しい問題に向き合っている息子は、ほんとに神様から信頼されて、備えられてるんだなぁと思うのです。
今、目の前で眠っている息子を見ながら、
君はほんとによく頑張ってるねと、
君の人生を一生懸命生きてるねと、
そう思うのです。
だから大丈夫。
苦しみも、悲しみも、全ては幸せに繋がる一本の道なんだから。
あなたはただ、そこを歩いているだけなんだから。
ランキングに参加しています。
応援して下さる方はポチっと押していただけると励みになります!
ありがとうございます♪
↓↓↓
