涙ながらに学校の辛さを訴えてきた息子を見ながら、そう思った。
「家族で過ごす時間は楽しい?」
と聞いてみると、
「もちろん大好きだよ。だけど、またすぐに嫌な事を思い出しちゃう。」
と。
「じゃ、ゲームしてる時が一番嫌な事を忘れられるのかな?」
と聞くと、
「ゲームをするとね、ゲームをやり終わってからも暫くは、頭がゲームになってるんだ。だからいいんだけど、でもそれも一時的に抑え込んでるだけって感じ…。」と。
そうか…、なんかあれみたいだね、
大人が嫌な事あると、ヤケ酒飲んで忘れるみたいな(笑)。
「じゃ、マンガはどうなの?」
と聞くと、
「僕もマンガを読んで忘れようと思って、マンガ開くんだけど、最近、マンガじゃ抑えきれなくなってきてるんだ。読んでても、嫌な事が勝っちゃって。」と。
やっぱり、マンガより、もっと刺激の強いゲームの方が、現実逃避できるってことなのか…。
そして、一つ気になる事がある。
最近、息子がマンガを描かなくなってきている。
毎日、隙あらばマンガを一心不乱に描いていた息子が、嘘のようにマンガを描くことをやめている。
「好きなマンガを描いて、嫌な事忘れたら?」
って言うと、
「僕だって描きたいよ!だけど、描こうと思って机に向かうと、すぐに横になりたくなっちゃって、全然描けないんだっ。」
って言うんです。
確かに、息子がマンガを描く時って、テンションが上がっている時が多かったんですよね。
息子は空想の世界にいることが多くて、楽しい事や好きな事を空想していると、アイデアが降りてくるみたいなんです。
だけど、最近は、彼の逃げ場であった空想の世界までもが脅かされつつあるんでしょうね…。
さあて、
マンガという切り札をなくした息子は、このピンチをどう切り抜けるのか…。
親である私達は、息子に何を提供し、どうサポートしていけばいいのか…。
色々考え出すと、出口のない渦の中にいるみたいに、頭がぐちゃぐちゃになり眠れなくなっちゃう。
だけど、だから、あんまり考え過ぎないようにしよう。
きっと、答えはシンプルで、
大切な物って沢山はなくて、
私達が、未来への不安に操られるのをやめることができたなら、
息子が今、生きていて、
私達家族が愛し合っていて、
同じ場所を目指して生きている。
それでいいんじゃないの~?って思える。
息子よ、学校という小さい世界が、君の人生の全てではなーい。
そこにハマらなくて、そんなに苦しんでいるのなら、
そこじゃない場所を
もっと幸せに生きられる場所を一緒に探しに行こう。