「雪山の絆」

 

2023年のスペイン・アメリカ・ウルグアイ・チリ合作映画

NETFLIXオリジナル。

監督はJ・A・バヨナ、出演はエンゾ・ボグリンシク、アグスティン・パルデッラ、マティアス・レカルト、エステバン・ビリャルディ

 

1972年。

ラグビー選手団を乗せてチリへ向かっていたチャーター機のウルグアイ空軍機571便が、

アンデス山脈中心部の氷河に墜落した。

乗客45名のうち生存者は29名。想像を絶する過酷な環境のなかに取り残された彼らは、

生き延びるために究極の手段を取らざるを得ない状況に追い込まれていく。

 

 

実話の映画化。

アカデミー賞の外国語映画にもノミネートされました。

 

「実話」ってのがすごいですね。

 

これがフィクションだと

「そんな上手くいくか」

って思うところで、色々嘘くさくならないような設定入れちゃうと思うんだけど、

「実話」ですからね。

”事実は小説より奇なり”ってまさにこの事ですよね。

 

 

生き延びるためにかなり究極な手段を…

 

まあ、ネタバレしちゃいますね。

 

食料が切れたので、死体を食べるんですよ。

生き延びるために。

 

その描写…てゆうか葛藤とかはもっと描いた方が良かったかなってのが僕の意見。

 

ウクライナはキリスト教国だから、その辺は日本より禁忌の意識が強いはず。

てゆうかそもそも人肉を食べるって…どこまで極限状態になったら考えるんですかね。

昔、手塚治虫の自伝漫画で、戦中で食べるものが何もなく、

空襲の最中に「さっき焼けてた赤ちゃんの腕をたべておけば…」って思うシーンがあるんだけど、

極限の状態の描写がこの映画はちょっと薄いかなって印象。

結構、みんな理性的なんだけど、そんな理性は保てる訳もないんで。

人肉を捌く人はどう決めたのかとか、どのように捌いてたかも描写はない。

(まあ、人肉捌くシーン入れると、ちょっと別の映画になりそうだけど)

 

監督の意図としては、そういう事より

「極限の状態で生き延びた人達の意思の強さ・理性の強さ」

を描きたかったかったのかな?と思うと、まあこれはこれでありかな…とも思ったり。

 

難しいとこですよねー

 

僕の観たかった感じにしちゃうと、全然違う映画になっただろうし。。

 

 

好みは置いておいて、映画としての出来はかなり良かったんじゃないかと。

 

「面白い」って言っていいか分かりませんが、

かなり「面白い映画」だったと思います。