11月のナポリは一年の中で一番雨が多い月で、

冬時間が始まるので日照時間も短くなり、

明るい気持ちでいることが少し難しい一ヶ月。


季節性ウツになってしまう方もおられるくらい

誰にとっても過ごしにくい季節です。












そんな時期を前に、

10月末のある朝、

実家で大切に飼っていた愛猫が

突然の心臓発作に襲われ

虹の橋を渡ってしまいました。。

15歳でしたが、

体格が良く、体調を崩すことが少ない

健康優良ネコちゃんだったのに加え、

亡くなる直前まで

モリモリご飯を食べていたので、

家族の誰も全く予期しておらず。。

1万キロの距離を超えて

私はペットロスになってしまい、

心身ともに不安定な11月を過ごし、

今に至ります。


喪失感や悲しみとは

後からジワジワとやってくる

ものなのですね。

なかなか現実を受け止められず、

そんな自分に戸惑いながら。

コロナ疲れに限界を感じてもいたので、

どうしたらいいかわからず、

正直、途方に暮れました。












本を読むのも、文章を書くのも

好きな私ですが、

一時期

活字を読むのも書くのも

受け付けられなくなくなってしまい、

ブログはお休みしていました。

いつも読んで下さる方には

なんの説明も出来ず

心から申し訳ないと思っています。

ご存知のとおり、

このあいだから

ブログをやっと少しずつ

再開出来るようになりました。

本当に良かったです。












「養生とは、“変”に備える術である」と

江戸時代の儒学者・貝原益軒が

自著『養生訓』の中で述べています。

この“変”とは、

気候の変化、

仕事や人間関係など社会環境の変化、

年齢の変化など、

私たちのまわりで起こりうる

あらゆる変化のこと。


コロナという目に見えない敵とのせめぎ合いが

日常化した社会環境の"変"。

40代を目前にしてヒシヒシと感じる

自分の身体の老化(!!)という年齢の"変"。

そこに愛猫が突然旅立つという

実家環境の"変"。

いくつもの"変"が重なり、

私は今まで心も身体も常に無理をしてきて、

さまざまな"変"に対して

自分の心身を備えることを

おろそかにしていたのだと

思い知らされました。


人にはそれぞれ限界があって、

それを年齢の変化に合わせて、

超えないように超えないように、

自分自身とよく相談しながら

諦めること、受け入れることを学び、

その中でも出来るチャレンジは続けながら

生きていくものなのかなと思っています。












大切な存在を失ったあと、

心身の回復には最低でも一年はかかると

言われています。

自分の心と身体との対話を大切にしようと

ヨガをはじめたり、

出来るだけ休息を取るように心がけて、

今は快方へ向かっている私。

やっと自分の気持ちを

落ち着いて文章に出来るようになりました。


自分自身をたいせつに、

一日一日をていねいに、

そして、なるべく健やかに、

これからも日々を過ごしていけたらと思います。

ナポリ発信のマイペースブログ、

これからもどうぞよろしくお願い致します。