ナポリの夏季メニューの定番、
カポナータ・ナポレターナ
(ナポリ風カポナータ)。
火を使わずに準備できるということで、
夏の暑さが厳しいこの地方では
大変重宝するレシピの一つです。
カポナータ・ナポレターナの材料の中で、
一番メインなのはこちら↓
フレセッレと呼ばれる乾燥パンで、
南イタリアではお馴染みの夏の食材。
一年中販売していますが、
特に消費が多いのは、やはりこの季節です。
完全に乾燥しているため、
長期の保存が可能という利点を生かし、
古くからパンの代わりになる主食として、
長旅になる船乗りたちの間で
広く普及していました。
とても硬く、そのままでは食べられないので、
その昔は海の水に浸し、
ふやかしてから食していたのだとか。
現在は普通の水を使用しますが、
当時の船乗りの方たちにとって、
なくてはならない
非常に便利な保存食だったのでした。
カポナータ・ナポレターナの基本レシピは、
いたってシンプル。
水に濡らしたフレセッレ、
小さく切ったミニトマト、
バジルの葉、オリーブオイル、塩。
海が近いため湿度が高い
ナポリの夏の日にぴったりの
爽やかなメニューと言われています。
その他に、
お好みでシーチキンやオリーブを
加える場合もあります。
好き嫌いがあるかもしれませんが、
フレセッレを水に濡らす前に
生のニンニクをこすり付けておくと、
食べる際に、とても香り高く、
個人的には、この食べ方が大好きです。
夏のレシピですが、
私は、4月にすでに食べていました↓
カポナータはシチリア風もあり、
こちらはナスやズッキーニ、
パプリカなどの夏野菜を
トマトソースで煮込み、
最後にワインヴィネガー(お酢のことです)を
加えるお料理です。
日本では、
こちらの方が広く知られているかもしれません。
シチリア風とナポリ風では同じカポナータでも
全く異なるので、
混同しないように気をつけましょう。
フレセッレは、
サルメリアと呼ばれる
ナポリの一般的な食料品店なら
一年中どこでも売っています。
長期保存可能なので、
お土産にも良いかと思います。
是非、日本でも
暑い夏の日に、
ナポリ風カポナータを
楽しんで頂けたら嬉しいです。