拝啓 マリコ様
もう、三年近く母に会っていないのですよ。
実は母は認知症、アルツハイマーと診断され
弟の計らいで施設に入居しています。
歳を取ると もともと持っている
性格のアクが強くなるといいますが
母の場合は それに輪をかけて
”自分は正しくていい人” スパイラルにすっぽり入り込み
それに同意しない他者を排除しようとして
自分が排除され続けている状況です。
最近 電話で話した時の様子から
私を認知できるうちに会っておかないといけないな、と。
ダウンタウンはもうすっかりクリスマス
隔離期間も短縮の動きが早くなり
この春先の帰国に向けて準備を始め様とした、先頃
オミクロンが登場、
再び 日本は鎖国。
この鎖国が正しいか正しくないかの国際基準は
島国、単一民族からなる日本には当てはまらず
媚中派でもこの議論だけは
国民の総意のもとに 保守に追随するしかないのが現実です。
ただ母の状況を考えると、このまま流れに任せて
開国をボーッと待っているだけと言うわけにもいかず
現実的な対応、入国方法をとにかく調べることにしました。
電話したのは、日本領事館、マイアミ。
さすがにマイアミは日本人が多いわけではないので
丁寧な対応をしていただけました。
クリスマスだけど夏のフロリダ
私： ”あの、私、有効なパスポートが もう、ないんです”
領事館： ”それは 有効期限が切れたと言うことで
米国籍をお取りになった、と言う理由ではないんですね？”
私： ”あー、。。。。そーですね、。。取りましたね。
米国市民権”
領事館： ”あー、そうですか、ということは、
日本人としての帰国はできませんね。”
私： ”だと、思います。。。。あの、変なこと聞きますが
私が もし 米国市民をとっていないと嘘ついたら、
するっと日本人として帰国できたんでしょうか？”
領事館：”いや、その前に パスポートの更新時にバレますね。どのみち”
私： ”そー、ですよね”
領事館：”は、そーです。で、マダム様の場合、アメリカ人として
ビザの申請が可能です、元日本人 というカテゴリーで。”
私： ”元日本人枠ですか。”
領事館 ”まあ、そんなもんです。
実際 その様な方はこのコロナ下に沢山いらっしゃいます。
ご家族が日本にいらっしゃる方は
急な帰国が必要になることもありますのでね。
其の為の ”元日本人” の方の為の特別な枠です”
私： ”はあー。で、それを取るにはどうすれば。。”
領事館： ”細かい必要書類は後でメールさせていただきますが
例えば、お母さまの診断書のコピー、戸籍謄本の写、身元保証書
最新2ヶ月分の銀行口座明細書の写、
二週間の隔離期間を含めた渡航予定書 などなどが必要です”
私： ”。。えらい、大そうな話ですね。あの、くどいですが、
私が もし日本国籍を維持していたら 長年 米国に住んでいて
も日本人として さくっと 帰国できた、と 言う事ですか
ね？”
領事館： ”はい、そう言うことです。”
私 ”なんで、国籍でコロナ対応に差があるんでしょうかね？”
領事館 ”うむ。。。。決まりですから。。。。”
私 ”ですよね。。。”
現代アートのギャラリー
忙しい日本の家族の手を出来るだけ煩わせず、時間がかかるものから 用意するしかない様です。
用意するのはいいのですが、
日本のこういうお役所書類って、集めるのも気が遠くなるほどアナログですよね。
写真のない戸籍謄本の写って 大体、何を証明するもので、それも わざわざ 紙のコピーを日本の市町村から切手を貼って海外まで取り寄せるって、笑っちゃうぐらい昭和なんですけど。
いつも感じるんですけど、こう言った面倒な手続きって
結局 1％未満の不正を働く人を防止するための対策ですよね、面倒な生活保護をうける福祉の手続きや おおかたの法律もそうかもしれない。
昔の人が ”むかしは行政も警察も みんな なあなあでうまくやってた”って言うけど
多分 本当だと思う。その頃の手続きって人を助けるもので
今の逆だったんですね。
まあ、愚痴はさておき
元日本人。 帰国するために 出来ることから始めますか。
ぽちっとお願いします。
