拝啓 マリコ様
アメリカに移住(?)して早20数年を迎えます。
当初の、渡米の目的はMBAを取って 日本に帰り
外資の金融会社で 広報の仕事をすると言う、いかにも ”聞こえの良い” ミーハー路線を考えていました。
別に広報とか金融業界に興味があったわけではなく
20数年前、外資で高収入が期待できると言えば 金融会社
その上、オフイスは六本木や赤坂の一等地のビルの中
それまでの 広告会社でのキャリアとMBAを生かしたら
ゴールドマンXX Xの 広報ウーマンとか、
まさにドラマに出てくる様なバリキャリ、キラキラな私を
年甲斐もなく思い浮かべたと言う、稚拙な私。
訪れた街の美術館で予期せず出会った ピカソ
英語の授業についていくのが精一杯で、”何とか”
MBAという”肩書”を手に入れただけ、の私には、
金融の知識がMBAレベルに達していたとは 到底思えず
キャリアフォーラムでXXX スタンレー の三次試験まで かすった程度で 撃沈
あっさり路線変更となりました。
まあ、日本に帰って外資専門の人材会社からのアプローチと言う手はあったものの
結局、流されて 目の前にある仕事につき 日本に帰らず 現在に至る、と言う感じでしょうか。
ゴーギャン
学校を卒業してからは、御多分にもれず 気がつけば日本人社会にどっぷり浸かっており
多種多様なバックグラウンドを持つ 日本人の方々と知り合いになりました。
日本にいる時は、学校、職場を通じて 自分と同じ様な環境や
経歴の人としか 出会う機会もなく
だからこそ、使う語彙も、常識も、知識レベルも、大まかな価値観も一緒で
会話や話題にあまりタブーなんてなかった気がします。
それがここ アメリカに来て 知り合った日本人の人たちは、出身も経歴も様々で
今日の集まるメンバーを考慮して 話題を選ぶと言うのが常になりました。
なんと ゴッホまで
アメリカにいる理由も様々、渡米の理由も様々です。
しかし そんな中でも、美味しいものが好きとか、同世代とか、とりあえずの共通点を通して 知り合いになったものの
会話をしていても しっくり 噛み合わない関係も多く
実際のところ、合う人の方が圧倒的に少ない。
そうは言っても 広い様で狭い 日本人社会、
何と言っても 敵を作るのだけは 避けたい。
ある時期 大変親しくお付き合いしていた A さん。
親しさゆえに お互い遠慮がなくなり モヤモヤすることも増えました。
それでも定期的に会っていましたのでモヤモヤは強くなるばかり。
そんな時、Aさんが仕事の都合で3ヶ月ほど日本に帰る事になりました。
米国に戻ってきたAさんと久しぶりに食事した時は もやもやする事もなく大変 楽しい時間を過ごす事ができました。
それ以後、Aさんとは3ヶ月に一度ほどのペースで会う、いい関係を続ける事ができました。
Aさんと私は 元々 3ヶ月に一度ぐらい お互いの近況とか悩みとかをシェアするには大変素晴らしい関係だったのですが
1ー2週間に一度会う関係では いつしかお互い 完全な価値観の同化を期待する様になり、
それが相手への尊重を怠る様になってきていた様です。
人との付き合い方は、結局 自分の勝手な期待度と相手からのリターンが 噛み合っているか どうか、
”合わなかった”と言うギャップは その結果。
これで学習した私は、新しい人と知り合いになるたびに
その人との 心地いい”距離感”を見極め、無理しない様にしています。
そうする事で、逆に”共通点が少なそうな人”とも ご縁が続けられ 会うたびに 興味深い お話を伺う事ができます。
相手の方が私に興味を持ってくださり、色々なお誘いがある時も、流されず3回に一回は出席させていただくとか
逆に、私からお誘いして 上手く距離を測っていただくとか、それはそれで逆にありがたいなと思います。
残念ながら続かない関係もあります、
私から 二回 お誘いして 断られて、その後も相手からお誘いがなければ、この方は私との関係を望んでないと判断します。
逆も また同様です。
フロリダに移ってからは ほぼ米国人のご近所さんとのお付き合いですが
今のActivity Friendsとしていい関係だと思っています。
彼らはゴルフ仲間であり テニス仲間、まして 同じクラブ敷地内に住んでいますから
揉め事はタブー、いかに隣人としていい関係を維持するか考えたところ、やはり 一人 ESL の私は
基本、スポーツやブリッジなどの娯楽を共にする関係で、それ以上のお付き合いは躊躇しています。
本音で言うと この歳から かなり近しい関係を築ける人に出会えると言うのは
ほぼ、奇跡に近い事、だと 思っています。
だから、本音の本音 ドス黒い心の闇を話せるのは40年来の日本にいる友人だけだと思っています。
一月に一度か二度、LINE電話を通して お互い 毒を吐いています。スッキリします。はい。
こういう友人がいる私は本当に幸せです。
しかし 米国に来て知り合った
多くの日本人が、
学生時代の友人はもとより、
日本時代の友人とも
一切の付き合いが 既に無く
なんでしょう、あっさりしてるのか、
過去を捨てたいのか。
経験から そういう方とは、
それこそ 距離の見極めを
間違わない様にしないと
近すぎると
ガッカリさせられることが多かったです。
相手との距離を見極めると言うと、
ビジネスライクで
温かみのない処世術の様に聞こえるかもしれませんが、
私の思いは全くその逆で
この世界で すごい貴重な確率で出会えた、その方々と
距離を見極めて お付き合いすると
どんな出会いを無駄にせず
人から学び、そして 人生を豊かにする そう感じています。
ロサンゼルスから フロリダに移って
続く関係は 大変貴重なもの。
仕事もリタイアした私は、会う頻度に限らず
心に響く いいお付き合いを維持していきたいと思います。
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