入所前、母と過ごす最後の夜。
私は、ギャン泣きでした。
子供のように母の目の前で大粒の涙をこぼしていました。
当然母は明日から入所だとは分かりません。
私が泣いている理由も分かりません。
だから泣けるのです。
私を抱きしめたり、
あんたもここ(このベッドで)で寝なよ
と言ってくれます。
少しの間母にくっついて泣いていました。
泣いていても夜は眠れました。
早朝、母の寝言が聞こえてきました。
寝言のときは以前のように大きな声で話します。
昼はカレーにするわ。カレーの材料買いに行かなあかんな。
母のカレー、
土曜のお昼とかによく作ってくれていました。
もう食べることはできませんが、夢の中では今より若い母がいるんですね。
私も会いたいよ。
それから
あの子泣いとったわ
母親は何しとんのやろ。
これって昨晩のギャン泣きの私のことが記憶にあるのでしょうか。
母親って、あんたやんか(笑)
最後の朝も結局は何も食べませんでした。
お水は美味しいと飲んでいました。
「ほな行こか。
おとうちゃん、また帰ってくるでな」
もちろんコロナ後は外泊しますが、ひとまず60年以上生活していたこの家から離れます。
いつもは送って行っても迎えにくる道も、しばらくは迎えにくることもないワンウェイ。
他愛のない話をして施設到着。
母が過ごす部屋まで行きました。
母は疲れたのか即ベッドに寝ました。
これじゃ、入所じゃなく入院みたい。
少ししてユニットの談話室に連れていかれ、体操が始まりました。
5人いて、3人は体操して、母ともうひとりは車イスに座ったままでした。
私はその間に抜け出し会社に出勤しました。
介護から解放されたのにこんなに寂しいなんて驚きです(笑)