お久しぶりです。


話が重いです。

暗い気持ちになられる方がいるかもしれないので、

苦手な方はご遠慮下さい。






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自分を変えたい。




そう思ってオーディションを受けた。






オーディションには合格することができた。



だけど自分のネガティブな性格は変えられなかった。



さらに酷くなった。




周りにいる人達は皆スタイルが良く、顔も整っている。


外見だけじゃなく、内面まで美しく綺麗。



非の打ち所がない人ばかりだ。






だから私は劣等感に苛まれる。








この人たちよりも優れたところなんかひとつもない。







いなくなりたい。




そう思っても軽々しく辞めますと言える世界じゃない。






皆は優しいから私に手を差し伸べてくれる。






だが、私にとってはそれも苦痛だった。 








私に時間を使わせるのが申し訳ないし、


私は自分の感情や思ってることを人に伝えるのが苦手だった。





時間が掛かっても全て自分で解決してきた。





だからたまに抱え込みすぎてパンクする時がある。





そんな時、家にいると黒く渦巻いた負の空気に飲み込まれてしまいそうになる。





かと言って外に出たとしても自分に対して何か言われているんじゃないかと思い込んでしまう。





街ゆく人が自分に興味無いって分かっているのに。







いつもなら数日したらこんな気持ちはどこかに置いてくることが出来るのだが今回は違った。




たまにしか起こらない頭痛が起きた。








最初は頭が少し痛い程度だったが徐々にその痛みも強くなっていった。




そして、耳鳴りまでするようになった。






強い圧力をかけられているかのような激しい痛み。





脳に直接届くような甲高い音。





その音に紛れて私への悪口が聞こえる。




やめて。





お願い。止まって。


そう思っても消えない。





辛い。だけど活動はいつも通りしなければならない。






誰か、助けて、、




消えない耳鳴りと頭痛でほとんど眠れなかった。




だが今日はレッスンがある。





レッスン室に着いてから始まるまでに少し時間があったので少しでも寝たくて目を閉じた。











────



田村視点






レッスン室に入ると〇〇が部屋の隅で丸くなって寝ていた。





体が痛くなっちゃうと思って〇〇の頭を保乃の足に乗せ
膝枕の状態にした。








〇〇の寝顔は険しかった。




眉間に皺を寄せ、目をギュッと閉じている。





そして、魘されていた。





〇〇はいつも1人で行動していて自分から周りと
交わろうとしていないから、こんなに抱え込んで
苦しんでる姿を知らなかった。






「ん、、、」





田村「おはよう」





「おはよ。ん…膝枕?」


 



田村「体痛くしちゃうかなって思って、もしかして最近寝れてない?」

 


「ちょっとだけね。でも大丈夫だから」








〇〇が人に心配されるのが得意じゃないことは知っている。





だけど少しぐらい頼って欲しい。











──────

〇〇視点






レッスン中も消えない耳鳴りと頭痛。







そのせいで何回もミスをして注意される。








その度に強くなる音と痛み。








休憩に入り、


痛み止めを飲もうと急いで外の自販機に水を買いに行った。








買った水を開けようとしたが痛みで力が入らず開けられない。







しかし、痛みは増すばかりでより力が抜けていく。








「……たすけ、て……」










田村「〇〇!?大丈夫!?」





「…保乃ちゃ、」







田村「これ開ければいいんか?」







保乃ちゃんが私の持っていた錠剤と水を見てすぐに分かってくれたようで、ペットボトルの蓋を開けてくれた。







「ありがと、」







保乃ちゃんが蓋を開けてくれたので薬を飲むことが出来た。






「保乃ちゃんありがとう。少ししたら効いてくると思うから、先戻っていいよ。」







田村「ううん。〇〇と一緒にいる。
菅井さんには連絡したから少しゆっくりしよ。」




「私のせいで、、ごめん。」






田村「なんで謝るん?」



「だって迷惑かけちゃったから」






田村「迷惑なんて思わんよ。保乃も疲れとったから休憩できてありがたいんよ。」



「ごめん。保乃ちゃんは優しいね…」







田村「……保乃な、〇〇に頼って欲しいん。」




「え……?」





 

田村「保乃が思ってるだけで本当は違うかもしれん。


けど、〇〇が今みたいになったのは、いつも課題や問題点を1人で努力して解決してるから体が助けを求めてるんじゃないかなって思うん。



人に頼るのが苦手なのかもしれない。

だけど〇〇はひとりじゃない。〇〇の傍にいる。


だから1人で抱え込まないで。頼って?」
 
  
 






「……保乃ちゃんが言った事は合ってる。


でも、保乃ちゃんの大切な時間を奪えない。

私は大丈夫だから。笑」








辛い。



怖い。



苦しい。









“助けて”








それらの思いを奥にしまい、笑顔を作る。





今回はただいつもより長引いてるだけ。



誰の助けも必要ない。









田村「それでも、」



 


「ごめん。

せっかく考えてくれたのに。



私のせいで悩む時間ができちゃうなら
保乃ちゃんの笑顔が見れた方が何倍も嬉しいからさ 。



落ち着いてきたからそろそろ戻ろうか。

付き合ってくれてありがとう。助かった。」






保乃ちゃんは多分引き下がらない気がする。




まだ痛みは残っていたが早く切り上げて2人きりの空間から逃げ出したかった。





立ち上がりレッスン室に戻ろうとした時、手首を掴まれた。






田村「保乃は1人で苦しんでる〇〇を見たくない。



〇〇は周りの人に優しすぎる。


それが良さでもあるけど、弱さでもあると思うん。




もっと自己中でいいんの。


周りの人を巻き込んでいいの。 」










「…………。」





私はメンバーに頼ってもいい存在じゃない。



グループの中にいるだけで迷惑がかかってるんだから



メンバーに頼る資格なんてない。
 

1人で解決する。




そう決めているのに、








やめて。 



優しい言葉をかけないで。




「………私は1人でいい。」

自分にそう暗示をかけた。


だが



視界が滲んだ。




ポトッ



手首を掴んでいる保乃ちゃんの手に1粒の涙が落ちた。





ポトッ



ポトッ



保乃ちゃんは近づいてきて抱きしめてくれた。



田村「もう〇〇を1人にさせない。」


力強く発せられたその言葉を信じてみてもいいかもしれないと思えた。




「……ほんと?」



田村「当たり前やろ。どんな事があっても隣にいる。

だから1人でいいって言わないで。」



「……分かった。」







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一応完結させたのですが、

続編を考えてるので気長にお持ちください。



なんで、私が。の続編ですが
暗い感じになってもいいですかね?

それしか書けないんです、、、

ハッピーエンドで終われるように頑張りますので……。

お願いします😖
       


では。

See you leter,alligator🐊

なぴ