おはようございます。
奈良のフードビジネスコンサルタント 中田雅博です。
今週末、オリンピックを楽しませてもらっています。
さてさて、週末読書ブログです。
今日紹介するのは、星野智幸さんの『俺俺』です。この方の小説も初物です。
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「マックで隣り合わせた青年の携帯が紛れ込んだなりゆきでオレオレ詐欺をしてしまった俺。」
物語はそこから始まります。
オレオレ詐欺の話が続くのかと思いきや、次の日なぜか、オレオレ詐欺をした携帯の持ち主の彼になっていた俺。
そこから場面はコロッと変わって、俺ではない俺が次々に現れてきます。
なんのこっちゃ!?予測もつかないまま読み進むと、俺にはいろいろな俺がいることに気づきます。
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気の合う俺。嫌な性格の俺。人を傷つけている俺。上司の俺。母親の俺。
良くも悪くも全て自分なのです。いやでも、自分自身を見つめざるをえないのです。そういう自分を受け入れなくてはいけないのです。
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なるほど、そういうことを伝える物語なのか・・・?まだまだ物語は半ば過ぎです。
気の合う俺とだけつるもうとする俺。他を排除しようとする俺。物語は、とうとう殺人(物語では”削除”と言います)までエスカレートしていきます。
読んでる私は、益々混迷を深めていきます。「どーなってんの!?」
とうとう俺も、別の俺に削除されてしまいます。そして、削除されてその肉を食べられてしまいます。
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そこで初めて感じたのです。食べられることで、「人に役立っていることを!」。「そのことに感謝する気持ちを!」。
そして場面は変わって・・・、新しい世界に生き残った14人の俺。何もない世界で14人が助け合って生きていくことになります。
ここまで行き着かないと人はわからないのでしょうか?
“俺だらけの世界”は、、実はそれぞれの人の中に潜む世界と言いたかったのでしょうか?
★3つです。
感謝!
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございます。