初老精神科医なおざう

初老精神科医なおざう

教員をやめ、中年で再受験して、今や初老精神科医。仕事はぼちぼち。ピアノのおけいこ、読書、お酒、その他の日常を記して行きたいと思います。

ピアノソナタ11番 1楽章、難しいのはわかっていたが、予想を上回る苦闘が続いている。

 

それでも練習しているうちに、少しずつコツのようなものがわかってきた。レッスン中、先生にもいろいろ質問している。

 

3小節から4小節はクレシェンドをしっかり。右手の移動に必死で、おろそかになってしまう。右手は拍の初めの2つの和音がしっかり跳躍するイメージで弾く。その後、左手の16分音符が速くなりがち。10小節、ユニゾンが弾きにくいが、右手左手とも、3拍目、4拍目の最初の指を意識して弾くと弾きやすくなった。16小節から20小節の右手、まず8分音符の和音で弾いた後、5と2の音だけで16分音符を弾くなどして練習すると、スムーズに弾けるようになる。力まず軽く。

 

43小節まで、両手の掛け合いを弾いたところでほっとする間もなく、44小節からの右手の16分音符が難しい。44小節の3拍目の(AG♯AG♯)5454の指の動き、4の指が上がりにくく難しい。手のポジションはなるべく保たないと、4拍目のアルペジオが弾きにくくなる。IMSLPの楽譜では別の指で弾いているけど、これはこれで面倒そうだ。

49小節から50小節、右手は細切れにならないようになるべく繋げて弾く。F-E-F, B♭-A-E-F, B♭-A-E-F,B♭-A-E-Fのつながりを意識する。右手は拡げたり、縮めたりする動きが必要になってくる。なかなかむずかしいものである。

62小節からの両手のユニゾンはffなので堂々と。次に気をとられて66小節最初のFがおろそかにならないように。67小節、68小節の和音、迷ってしまうんだよなあ。

 

展開部

81小節からが難所。左手、82小節、86小節、90小節の3拍目からの8分音符の和音がかなり弾きにくい。右手は右手で16分音符の細かい動きがすばやく弾けない。拍のリズムが取りにくく、テンポが乱れやすい。

 

91小節からの右手の16分音符のアルペジオ、上行の動きの細かい変化もやっかいだが暗譜でしのぐとして、下降のアルペジオはまず1拍ずつ和音で練習する。最初はオクターブの指だけ和音でとり、次に3つの指、そして4つの指の和音を練習する。アルペジオは、1拍目を弾き終わった後、2拍目の最初の指が準備されていて、できれば他の指のポジションも和音を弾く時のように移動しているのが理想的である。指の練習にはなるよなあ。

 

その後、右手は同じアルペジオが連続し、左手にメロディーが移る。難所が終わったところなので、油断しているとミスが出やすいので注意が必要である。

 

再現部は、転調しているし、少し変化がつけられている分だけ弾きにくいが、提示部と大差はない。実際には園田高弘氏の楽譜を参考に、ペダルも加えて演奏している。運指と同じく、ペダルも自分で考えなければならないのだが、ペダルの技術はまだまだなので、ベートーヴェンのピアノソナタについては、最近は園田高弘氏の楽譜を参考にして弾いている。

 

もう少しだけ頑張って練習を続けようと思う。付き合う先生も大変だ。


 

 

 

 

 

 

 


 

ベートーヴェン ピアノソナタ9番

 

冒頭、右手高音部にメロディーがあり、かつスラーになっていることに注意する。13小節目からも同様。

 

後半の再現部、どうしてもミスが多くなってしまう。これは他のソナタ形式の別の曲全般に言えることではあるが。

提示部の方はしっかり練習して弾けるようになってくるのだが、再現部、転調してちょっとオクターブを移してアレンジされている位でも、練習量が少ないこともあってどうしてもミスが多くなってしまう。90小節目、再現部冒頭の左手の音階、力まずしかしクリアに弾くことがなかなかできない。ペダルは、一部を除いて園田高弘氏の楽譜の指示に従っている。指使いと同じでペダルも自分で考えて弾かなければならないのだが、まだペダルには十分慣れていないので、ある程度手本にして弾いている。それでも大分ペダルを踏むのに抵抗はなくなってきた。バッハやモーツアルトではほとんどペダルを使っていないので、ベートーベンは良い練習になる。

 

レッスン5回目にして、ようやく、少なくとも提示部はミスが少なく弾けるようになってきた。ベートーヴェンのソナタの中では特別な難所もなく、平易な方なのだが、それでも一定の基礎力(ツェルニー40番がある程度しっかり弾ける)を要求されるように思う。

 

ベートーヴェン ピアノソナタ11番

 

次に何を弾こうか迷ったが、思い切ってピアノソナタ11番に挑戦することにした。

この曲はベートーヴェンが自信をもっていたようで、grande sonate(大ソナタ)と銘打たれている。

 

 

 

冒頭がアウフタクトで始まってるんだな。

冒頭2小節目の4拍目から、右手が4分音符と16分音符の2声で上昇していく部分からすでに難しい。上の音符だけ軽く5の指で弾く練習を繰り返して、ようやく弾けるようになった。

4小節目で視界が開けて浮遊感を感じる。左手はしっかりバスの音を出すこと。

10小節目の両手のユニゾンが難しい。左手がしっかり動いていないことがわかり、何度も練習する。

11小節目、3拍目の休符に注意。急ぎすぎない。

16小節目から、右手の裏拍の和音は軽く。手首を回した方が弾きやすいかな。

22小節目から、安心してテンポが遅くならないように。

 

38小節目から、両手のユニゾンからリズムが変化するが、8分音符の間の休符をしっかり意識して刻むこと。

44小節目から、右手のアルペジオが遅れがちになる。指をしっかり上げてクリアに弾くようにと。

その後の右手のオクターブの16分音符の連続は、音の間が切れないように注意。1と5の指以外に力が入ってしまうんだよなあ。

62小節から65小節の両手のオクターブのユニゾン、しっかりつかんで、1の指の注意しながら弾く。速くなりすぎないよう、焦らず最後の5音をしっかりと。何度も練習して少し慣れてきた。テンポは4分音符80/分位でまずは弾けるようにしたい。

 

 

5月末に小線源治療を受けたB先生を受診した。B先生はこの4月からクリニックを開業されている。小線源療法に特化したクリニックだから大したものである。なおざうは朝早い予約だったが、採血されて結果が出るのを待っているうちに、なおざう以外に4、5人の患者さんが次々に来院している。クリニックは開業されたばかりで小線源治療の手術は開始していないから、小線源治療後の経過観察の患者さんがほとんどであろう。採血をしてくれた看護師さんはA病院にいた看護師さんだった。

 

採血の後45分ほどで結果がでて診察を受ける。PSAはわずかに上昇していて1.071ng/mLであった。(前回は0.806ng/mL) 

B先生いわく、「この程度の上昇は一時的なbounceであると思われる。なおざうの場合、再発するとしたら、治療を受ける前から微細な骨の転移があった場合である。しかし、昨年12月も2月もテストステロンは十分に高く、もし転移があった場合はテストステロンの影響を受けて、癌細胞が急速に増大し、PSAも急上昇するはずである。ホルモン療法を長期に行った場合は、再発していても見かけのPSAは抑えられるから、再発しているのかいないのかわからなくなってしまう。その上、ホルモン療法では老化が促進されるなどいろいろな副作用があるため、やむを得ない場合に最低限必要な期間のみ実施している」と。

 

PSAが少しだけとはいえ上がっているのは嫌なものだが、悩んでも下がるものではない。次回診察は3カ月後の8月末なので、まあ今のところは大丈夫であろうと、くよくよしないことにした。

 

3カ月に1度、今までと同様、受診のついでにいろいろ楽しんで帰ることにする。のみすぎ注意。

 

ベートーヴェンのピアノソナタはほとんどが難しいが、それでも最近挑戦することが多くなっているので、いろいろと調べて比較してみる。

 

①新訂 ピアノの学習 長岡敏夫 音楽之友社 1972年

(初級1‐上級5まで15段階)

②あるピアニストの一生

(1-28まで)

③ピアノレッスンのヒント

★1つ‐★6つまで、0.1単位で評価

④ヘンレ出版社の難易度表

(1-9まで)

⑤Do-Re-MiさんのYoutubeの動画

(6段階)

⑥メゾフォルテさんのブログ

(10段階)

追記⑦エイとタンチョウさんのサイト

(6段階、細かくは15段階)

 

①ピアノの学習

32曲の練習順も記載されている。練習順に記載する。

中級1 20番

中級2 19番

中級3 25番

中級4 9番、1番(1楽章)

中級5 10番、6番、5番

上級1 (1番)、7番、12番、8番、13番、15番、11番

上級2 2番、3番、24番、27番、4番、17番

上級3 22番、18番、14番、16番

上級4 30番、31番、26番、21番

上級5 23番、28番、32番、29番

 

1番のみ、1楽章だけ弾くことが多いのか、難易度は中級4‐上級1となっていた。

蛇足だが、8番:悲愴、14番:月光、17番:テンペスト、21番:ワルトシュタイン、23番:熱情、24番:テレーゼ、26番:告別、29番:ハンマークラヴィーアである。

 

②あるピアニストの一生

おすすめピアノ曲一覧に載っている曲は、上に載っている(平易な)順に記し、載っていない曲は()をつけた。

 

難易度12 20番

難易度14 19番

難易度17 25番

難易度19 10番、9番、5番

難易度20 1番(1楽章は難易度18)、6番

難易度21 6番*、7番、12番

難易度22 8番、11番、15番、(22番)

難易度23 4番、24番、17番、27番、(13番)

難易度24 2番、18番、3番、14番、(16番)

難易度26 31番、26番、28番、30番、21番*

難易度27 21番、32番、23番

難易度28 29番

 

6番、21番はおすすめピアノ曲一覧の難易度と教材一覧の難易度が異なっていた。*はおすすめピアノ曲一覧の難易度。32曲中29曲がおすすめピアノ曲となっている。ピアノ弾きにとってベートーヴェンのピアノソナタは必須ということか。

 

③ピアノレッスンのヒント

 

 

一般のピアノ愛好者のためのウェブサイトであり、後期の曲は難易度が高いので、ほとんど取り上げられていない。また、比較的平易な9番、10番も取り上げられてない。

 

★2.0 19番、20番

★2.5 25番1楽章

★3.0 5番1楽章、8番2,3楽章、14番1,2楽章

★3.3 1番1楽章

★3.5 4番1楽章、16番1楽章

★3.6 6番1楽章、7番1楽章

★3.8 2番1楽章

★4.0 1番4楽章、3番1楽章、8番1楽章、17番3楽章、24番1楽章

★4.2 11番1楽章

★4.5 14番3楽章

 

④ヘンレ出版社の難易度表

 

難易度3 19番、20番

難易度6 1番、9番、10番

難易度7 2番、3番、5番、6番、7番、8番、11番、12番、14番、15番、18番、22番、24番、25番、27番

難易度8 4番、13番、16番、17番、26番、30番、31番

難易度9 21番、23番、28番、32番

難易度10 29番

 

疑問に思える箇所がある。25番の難易度が明らかに高すぎるし、14番の月光ソナタが5番、6番の難易度と同じではないだろう。もっと難しいと思う。

 

⑤Do-Re-MiさんのYoutube 動画

 

難易度ランキング順に平易なものから。

 

入門:20番、19番、25番

初級:5番、6番、9番

中級:1番、4番、10番、7番、11番、13番、8番、2番、3番、16番、18番、12番、15番

上級:22番、24番、27番、14番、17番

超上級:21番、23番、26番、28番

最上級:30番、31番、32番

レベルMAX:29番

 

⑥メゾフォルテさんのブログ

同レベルの曲の場合、前に書かれているの曲の方が平易ということであろう。

難易度

レベル1:20番、19番、25番

レベル2:5番、6番、9番

レベル3:10番、4番、2番

レベル4:1番、7番、3番、8番

レベル5:11番、16番、13番、15番、18番、12番、14番、22番

レベル6:24番、27番、17番

レベル7:21番、23番、26番

レベル8:30番、31番

レベル9:28番、32番

レベル10:29番

 

以上を比較してみると、多少の違いはあるが、大体の難易度は把握できる。

 

①20番、19番、25番は中級前半から半ばで挑戦できる。

②次に中級の上で、5番、6番、9番、10番、1番1楽章あたりに手が届く。

③さらに上級の初めで初期の作品の大部分と中期の前半の曲に取り組める。

④月光ソナタ(14番)やテンペスト(17番)はもう少し難しく、上級の中。この腕前で挑戦できるのは、21番以降では22番、24番、(25番)、27番である。21番、23番、26番、28-32番の8曲は専門家でないと弾けません。ここは一致している。

 

ちなみに、なおざうが今まで挑戦したのは、20番、19番、5番、1番、10番、8番、25番、14番、9番である。

悲愴ソナタも実力以上だが、月光ソナタはさらに無謀であった。楽しかったが。

次は、6番あたりに挑戦するのが順当なのだろうが、あまり気が進まないため、11番に挑戦する予定である。大体悲愴ソナタのレベルになるかな。 

 

追記

⑦エイとタンチョウさんの難易度表は、ご自分の感覚に基づいたものなのか、少し独特である。

 

 

初級上:19番、20番、25番 

中級:9番、10番、、1番、5番、12番、18番、、4番、13番、17番

中級上:6番、11番、15番、、2番、3番、8番、27番、、16番、24番

上級:31番、、14番、22番、26番、、7番

上級上:21番、、23番、30番、、32番

雲の上:28番、、29番

 

17番のテンペストが中級になっている!!

31番が月光ソナタよりも前なので、挑戦可能か? あとは26番の告別ソナタも同難易度なので挑戦できるかな。

7番の難易度が高いが、プレストで弾くとなると確かに難しいと思う。良い曲だし、難易度が低く分類されているところもあったため、挑戦しようとちょっと譜読みしたが、難しく感じて見送った。

 

難易度の比較もなかなか面白い。実力もないくせに(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終日

帰りに利用するクイーンビートルは15時出航で13時からチェックインできるので、チェックアウトしたあと、徒歩で釜山駅方面に向かい、途中でゆっくり食事をして釜山港国際旅客ターミナルまで向かうことにする。Queen Beetleは以前より価格が上がり、また、1日1便になったため、少し利用しにくくなったがやむを得ない。大型連休中ということもあって、燃油付加運賃と港湾使用料も合わせて1人16900円であった。でも、時間的には利用しやすい時間に設定されている。

 

韓国では昨日(5月5日)が子供の日で、今日(5月6日)が振替休日になっているようで、食堂も休みになっていないか心配だったが、行こうと思っていた済州家という店は幸運にも開店していた。南浦洞にも店があり、日本人客が多く混んでいることが多いようだが、釜山駅そばの店は10時過ぎということもあって比較的空いていて、日本人らしいカップルと、韓国人の1人客がいる位だった。アワビ粥が有名な店だが、アワビ入り海鮮チゲと甘鯛の塩焼きを注文した。

 

 

 

海鮮チゲ 後ろの小皿の赤く見えるホヤの塩辛が美味だった。

 

甘鯛の塩焼き 

 

 

チゲは一人で食べるのが一般的なのか、甘鯛の焼き物にちょっぴりウニの入ったワカメスープが一つついてきた。少し薄味かな。甘鯛は少し焼きが強かったが、韓国では魚をしっかり焼く傾向があるようだ。主菜もおいしかったが、付け合わせおかずのホヤの塩辛が非常においしかった。ホヤを初めておいしいと思った。当然飲まない訳にはいかない。ビールや焼酎もそれぞれ4000ウォンと、一般的な相場の5000ウォンより安く、とても良心的である。スタッフのお兄さんもフレンドリーで、次に来たときは、生うにのビビンバを食べたいな。

 

さて、とりあえず満足したが、釜山名物のテジクッパを食べていない。今日は朝食を抜いているので、釜山駅の近くのテジクッパ店に行く。12時近くになっていて、長い行列の待ち客がいる有名店もあるが、その隣の店が辛うじて開いていたので入店する。韓国語でカートは店の前においてくれと言われたようだったので、指示に従い入り口に置く。座った席から観察できるので大丈夫である。

 

テジクッパ9000ウォン 部位は肉とスンデと内臓と選べるようである。無難に肉だけを注文する。

 

アミの塩辛で味付けをする。ニラや白飯も入れて食べる。青唐辛子やニンニクは要注意。

 

匙や箸を置く紙がテーブルの脇に置いてあった。

 

スープは少し塩味の味付けがあったが、生臭さはなくすっきりしていて、おいしかった。

釜山に来たらやはりテジクッパははずせない。

何軒かテジクッパの店が集まっているので、食べ比べたいものである。

 

その後、13時過ぎに釜山港国際旅客ターミナルに行ってチェックインし、出国審査の手前の所でタクスリファンドの手続きをする。東横インでもらった書類を出し、還付を受けるクレジットカードの番号を記入するだけ。1000円位はもどって来るのかな。大した手続きではないので、ある程度の額になるなら申請しても良いと思う。

 

円安だし、免税店では海苔をちょっとだけ買った。キムチも欲しかったが見つけられなかった。

 

釜山港国際旅客ターミナルの近くの高層ビル

 

クイーンビートル

クイーンビートルは、事前に条件付き出航という連絡が来たこともあって、波が高くそれなりに揺れた。近くの家族連れの乳児がずっと泣いていてかわいそうだった。船内の売店の飲み物はカメリアラインよりずっと高い。生ビールもハイボールも600円。釜山ですでに飲んできたので、おとなしく寝て過ごした。

 

何日か休みがあるなら、価格も安いし、カメリアラインを利用したいものである。

いずれにしても、久しぶりの釜山は楽しかった。釜山駅周辺の土地勘も戻ったので、また行くつもりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

釜山3日目

あいにく雨が降っている。朝食は昨日かったパンをちょっと食べ、今日はロッテ百貨店光復店よりもう少し先、Biff広場の方まで行って、昼食をとろうと思う。

雨で動きの遅いかみさんを連れているので、今日は歩いていくのは難しい。ホテルの前の道は、中央がバス専用道路となり、その外側部で一般車が走っている。中央の島がバス乗り場になっていて、日本の市電の乗り場のようである。タクシーはビュンビュン飛ばして拾いにくいし、遠くに行くわけでもないので、今日はバスに乗ることにした。

 

以前購入していたcashbeeカードが幸いにも使える。乗る時に運転手そばのパネルにタッチして、真ん中の扉から降りる。バスはどんどん来るので、適当に乗ったら、ロッテ百貨店の所で、左に曲がるようなので、そこで降りる。かみさんがのそのそしていて、なおざうが下りた後、ドアを閉められてしまう。幸い乗る客が多くて、またドアは開けられたが、そのまま行ってしまったらどうなったことか。かみさんは韓国語ができないし、英語も怪しいから日本語でわめいたのかな。(笑) 日本ではバスが止まるまで席を立たないでくださいと言われるが、韓国は止まる前に準備をしていてとっとと降りなければならない。わかっていたことだが、韓国でバスを利用するのは大変だ。

 

バス停が道路の中央にある。

 

ロッテ百貨店光復店の所から大きな道路(九徳路)を向こう側に渡り、一つ内側の光復路を西に歩く。新しい店を開拓したいところだが、雨も降っているし、以前入ったことのある食堂に行くことにする。큰집(クンチプ)という店で、ガイドブックにもおそらく載っているので、案の定外国人が多く混みあっていたが、幸い入ることができ、2階の席に案内された。欧米人、日本人の他、韓国では5月8日が両親の日であり、また、今日(5月5日)は子供の日であるためか、韓国人の家族連れの客も多かった。この店でもカンジャンケジャンやアワビが食べられるが、連日食べなくても良い。今日は趣向を変えて、牛カルビの蒸し物を頼むことにした。パンチャン(付け合わせのおかず)は昨日の店よりも立派で、味付けもおいしかった。こんなに料理があるのに、飲まない訳にはいかない。今日はマッコリを頼むことにした。

 

 

焼酎も1本追加。全部で64000ウォン。ゆったり食事ができて大満足である。混んでいるのもうなずける。釜山に来たらこの店は外せないな。

 

雨は相変わらず降っている。地下鉄に乗って釜山駅の方に戻ったが、まだ午後2時過ぎだし、急に鉄道に乗りたくなった。あまり遠出はできないので、テグ(大邱)まで行くことにした。釜山から東大邱まで乗車券を買うのだが、これがなかなか買いにくい。外国のクレジットカードは使えないし、wowpassもだめで、結局現金で購入した。

 

よくわからなかったが、KTX以外にSRTという高速鉄道があり、その切符を買ったようである。

釜山から東大邱まで一人15600ウォン。距離は80㎞くらいで40分で行けるからかなり速い。地下鉄と違って改札がなくて、切符を予約したら、そのまま乗車ホームに行って乗るだけである。何となく不安になる。

4列の座席だから、新幹線の5列の自由席よりは乗り心地が良い。トンネルが多くて景色はあまり楽しめないのが残念だ。酔いも手伝ってかみさんに起こされた。乗り過ごしたら大変だ。かみさんも役に立つことはある。

 

SRTの乗車券

 

SRT高速鉄道の車両

 

東大邱駅前の高層ビル群

 

東大邱駅 外観は釜山駅に似ている。

 

さて、東大邱駅に着いたが、別に計画があるわけではない。隣接の新世界百貨店に行ってみたが、巨大であまりに人が多すぎてどうにもならない。レストランの前も長蛇の列である。やむなく、地下鉄に乗って大邱の西門市場に行く。地下鉄に乗った後に確認してみると、何と今日は休みらしい。それでも夜市はやっているというので行ってみると、やっぱりぱっとしない。

 


餃子の店が開いていたので、エビ餃子と普通の餃子を注文したが、アルコールは置いてないらしい。とても大きくて油で揚げてある。

 

餃子は大きく、博多の小ぶりの鉄鍋餃子よりずっとおいしいけど、二つも頼まなきゃよかった。現金しか使えず、合わせて11000ウォンだったかな。ビールなしでこんなに食べられる訳がない。ちょっと食べて残りはテイクアウトにして、早々に東大邱駅に戻る。

東大邱駅の2階の食堂で豆腐チゲ(スンドゥプチゲ)を食べる。1人10000ウォン。仕方なくさっき飲み損ねたビールを一本。駅の食堂だけあって、昨夜食べた店のチゲより、平板な味で具も少なかった。こういうこともあるさ。昼間たっぷり食べたから今日はこれで良い。

 

帰りはスマホでKorailのアプリを使って予約する。日本のクレジットカードも使えた。KTXではなく、1時間ちょっとかかる列車だったが、11100ウォンで安く、列車の設備も悪くなくて良かった。

 

 

無計画に行動するとこういう失敗もあるが、個人旅行の楽しさの一つでもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホテルで一眠りした後、夕食に出かける。東横イン釜山中央駅周辺はビジネス街なのか、土曜日だったので閉店している店が多い。釜山名物のテジクッパでも食べようと思ったのだが、どの店も閉店していて、頼みのgoogle mapで調べてもめぼしい店がみつからない。やむなく、最近開店したらしい店に思い切って入ることにした。しばらく前に、店の主人らしき人が暇そうに外を散歩していたのが気になったが、客も入ってきたし、清潔そうな店である。

店名は고기굽는 삼시세끼 後で調べたところ「肉を焼く3度の食事」という意味らしい。メニューは壁に貼っているだけで、韓国語のみ。字も小さいしちょっと見ただけでは良くわからない。日本語はもちろん通じないが、豆腐チゲやみそ(テンジャン)チゲを何とか頼んだ。メニューを後から確かめると、タコ豆腐チゲと海鮮みそチゲというメニューが来たようである。肉の入っているものの方が良かったかな。

それでも、価格の割にはチゲの内容は充実していて、目玉焼きがご飯の上に載っているのもうれしい。テーブルも広く、ゆったり食事ができる。食後には果物もサービスしてくれた。パイナップルと緑色のブドウ。日本にはないタイプの香りの良いブドウであった。

TVでは野球のナイトゲームをやっていて、店の主人が熱心に観ている。韓国でも野球は人気があるんだな。LionsとかGiantsとか、チームの名前は日本と変わり映えしない。

おばさんの店員はとても愛想がよく親切。地元の韓国人の客がサンギョプサルを焼いて楽しそうに飲んでいる。また来て今度はサンギョプサルを食べたいな。でも、次来る時は釜山駅そばの東横インに泊まりたいから、遠くなるので無理かなあ。

 

 

 

 

タコ豆腐チゲ10000ウォン

海鮮テンジャンチゲ10000ウォン

ビール5000ウォン、焼酎5000ウォン

よく飲むじいさまである。
 

 

 

 

 

 

昼食の後はロッテ百貨店光復店の屋上に行く。

釜山に来た時は必ずここに来て眺望を楽しみ、時には10階にあるレストランで食事をとる。4年半の間に10階の店はかなり変わっているようだ。干しタラスープの店がなくなっているのは残念だ。

13階のカフェに入る。注文した品を自分で取りに行くスタイルで、老若男女が長居してのんびり過ごしている。価格はやや高めだがカフェラテは量もたっぷりあってとてもおいしかった。ケーキはちょっとぱさぱさしていたかな。かみさん、買いすぎだぞ。食べすぎを注意すると、私は酒を飲んでいないからと主張する。さっき飯も食べてたろ。

 

ロッテ百貨店光復店のレストラン

 

13階にあるカフェ Noah's Roasting

 

下には公園がある。

 

釜山タワー

 

釜山大橋?

 

 

 

のんびりした後、1階のB&Cというパン・ケーキ屋の店で、何品か買う。以前から知っていたパン屋なのだが、この百貨店やプサン駅にも支店を出している。値段は高めなのだが、バタークリームのロールケーキが妙においしい。いつも日本まで持ち帰っている。

夕食には間があるし、腹も空いていないので、一旦、ホテルに帰って休むことにする。何かのお祭りをやっているようで、賑わっている。奇妙なシャツを着た若者がいる。日本語がおしゃれと思われてるようだ。次郎長って、やくざの親分じゃないか。意味わかってるのかなあ?

 

 

 

翌日、食い意地の張ったかみさんは、東横インの朝食を食べに行ったが、エレベータが混雑してなかなか乗れず、大変だったとのこと。なおざうは昨夜コンビニで買った乾きものとマッコリの残りでしのぎ、満を持して11時に南浦洞近くの食堂に行く。

 

13階の客室からの景色

 

南浦洞にある彫刻(休息するお父さん) 韓国でも父親は大変だ。

 

徒歩15分位のところ。かみさんの歩きがのろいので、そんなに遠くはない。google mapでいろいろと調べ、結局、カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)が食べられる店を選ぶ。

 

オモニ カンジャンケジャン

 

オモニ カンジャンケジャン(お母さんのカンジャンケジャン)という店である。入り口は広くないが、清潔そうな店である。12時前だったが、先客もいる。乳児をつれた若い日本人カップルのようだ。

 

カンジャンケジャン定食(22000ウォン×2)とビール(5000ウォン)を注文。アワビの醤油漬け1個(10000ウォン)と焼酎(5000ウォン)も後で追加した。

 

カンジャンケジャン定食(人物は消してあります)

 

オーナーらしき女主人は、日本語はあまりできないが、フレンドリーで、カンジャンケジャンを切るのを手伝ってくれた。日本人客が私たちの後、更に1組入店したが、韓国人の客も何組かいて、賑わっている。カンジャンケジャンは寄生虫や鮮度に注意しなければいけないが、新鮮で生臭さはなく、とてもおいしくて酒も進んだ。かみさんはカニは面倒なのか、付け合わせのおかずで出てきたイシモチの焼き魚がおいしいとしきりに食べていた。キムチ、パジョン、キノコのあえもの、スープなど、付け合わせのおかず(パンチャン)だけでも十分である。

11000ウォンだとカンジャンケジャンのない定食になるようで、地元客らしい韓国人の中高年女性2人客がたべていた。

追加のアワビの醤油漬けもそこそこの大きさのものが出てきた。先日、久しぶりにアワビの刺身が食べたくなったため、自宅の近くのスーパーで、同じような大きさのアワビを思い切って買ったが1380円であった。安く提供しているからと、刺身には造ってくれず、ただ殻からはずしてくれただけだったので、なおざう自ら切って食べた。やはり釜山の方がアワビは安価に食べられるようだ。

辛い物が苦手でなければ、韓国旅行は食べ物がおいしいのですばらしい。4年半ぶりに来た甲斐があったというものである。

 

店の伝統を自慢する掲示物 1982年創業 おいしい店に選ばれたとかいろいろ書いてある。

 

 

 

 

 

 

ホテルは大型連休中ということもあって、価格上昇が少ない東横インを利用することにした。日本の系列のホテルなので旅行気分が出ないかと思い、これまでは利用していなかったが、ホテルの価格も以前より上がっているため、背に腹は代えられない。

 

釜山駅のそばに近い東横イン釜山1を利用したかったのだが、あいにく満室だったため、東横イン釜山中央駅を利用することにした。釜山駅から歩いたが、結構遠い。釜山中央駅からもやや離れているため、アクセスはもう一歩であるが止むを得ない。途中に食堂がいくつかあった。고등어 연구소とある。고등어って何だっけ、スマホの辞書で調べると、サバとある。サバ研究所という店名かな。今サバを食べなくてもいいかな。

まずはホテルにチェックインだ。ホテルの造りは日本と同じ。フロントのお姉さん、日本語が通じるのはやっぱり安心である。今回ネットで調べたところ、タックスファンドという制度が東横インの宿泊費で利用できるので申請することにして、申請用紙と領収証をもらった。

 

部屋の内部も日本と同様。日本からもってきたスマホの充電器がそのまま使えるのはありがたい。一階にwowpassの販売機・チャージ機があったので、さっそく購入してチャージする。パスポートの写真を読み込ませ、日本円を入れるだけ。交換率の良い両替所よりレートは悪いようだが、手軽なのが助かる。食事をしようと外に出たが、21時までの所が多く、結局あきらめてコンビニでおにぎりとサラダ、ゆで卵、乾き物を購入した。トホホ。東横インの隣りにあったためか、食べ物はかなり売り切れていて、キムチもなかった。おにぎりは日本より大きかったが、味はもう一歩。21100ウォンか。日本と変わらず、コンビニは割高だな。

 

ホテルで缶ビールとマッコリを買う。お酒は透明な冷蔵庫から自分で取り出して、フロントで払うシステム。ビールは350mL 2000ウォン。マッコリの価格は忘れてしまった。(笑) マッコリは炭酸が吹き出すので注意してくださいと言われる。注意して慎重に振って、しばらく経ってからそうっと開けたのだが、予想以上に噴き出して床がびたびただ。やれやれ。マッコリ自体はおいしかった。釜山駅でも売っていたから、有名メーカーかな。