それなりに売れても売れた気がしない5連勤。
火曜日に同メーカー販売員のリーダーに退職の意向を伝えようとしていたのだけれど、僕が接客対応に入ってしまったので伝えられなかった。
仕方ないので、不本意だけれど派遣会社に先に連絡を入れるとするか。
そんなこんなで今日はシネマネコさん、10:00上映回を鑑賞しに行った。
いつもの人が「空いてますよ」と笑顔でいつものB-5のチケットを発券してくれる。
転職の関係で青梅を離れることになるので、4月からあまり通えなくなることを告げると、寂しそうな表情をしてくれた。

長ぐつをはいたネコと9つの命』《日本語吹き替え》
おとぎ話の世界。むかしむかしに宇宙から降ってきた【願い星】は、森を黒く焼き尽くしたが、そこに新たな命を与えた。

デル・マーの町では長ぐつをはいたネコであるプスが人々と宴の最中だった。
人々からは英雄と仰がれる“レジェンド”プスは、賞金首でもあった。
そこへ帰ってきた総督が憤慨した。そこは総督の邸宅だったのだ。
プスを捕らえようとする総督の部下たちだったが、身軽なプスを捕まえることは到底できない。しかし、その騒ぎで森に眠る巨人が目を覚ましてしまい、邸宅に襲いかかってきてしまう。
プスは巨人にも勇敢に立ち向かい、戦った。
巨人に捕まった町の人々を救い出し、巨人も倒したことでさらに讃えられるプス。
そこへ、巨人を仕留めた大きな鐘が落ちてきて、その下敷きになってしまう。
プスが目を覚ますとそこは町医者の診察室だった。
医者はプスに冒険をやめてママ・ルーナという女性の家へ行くように勧めたが、その理由は、プスがすでに8回死んでいるからだった。
ネコには9つの命があると言われるが、8回死んでしまったプスは、最後の命なのだ。
1つ目は牛追いの時に、2つ目はギャンブルで負かした犬たちに、3つ目は塔からの着地に失敗し、4つ目はベンチプレスで見栄を張って、5つ目は海を渡るために大砲で飛ばしてもらったせいで、6つ目はアレルギーの甲殻類の料理を食べたせいで、7つ目は温度を上げすぎたオーブンからパンを取り出そうとして。
「だから、4回?俺って理系男子じゃないからさ」
と数を数えられないプスに改めて8回死んでいることを伝えた医者。
その医者の話を笑い飛ばして出て行くプスだったが、勇者としていつも独りだったプスには頼れる身寄りはない。
バーでミルクを独りで飲んでいるプスの隣に急に現れた賞金稼ぎと思われるウルフ。
プスは返り討ちにしようとウルフに立ち向かうが、全く歯が立たなかった。
剣も弾かれたプスは初めて恐怖を感じ、全身の毛が逆立つほどだった。
あまりの恐怖から、ただただ逃げ出すプスは、剣も拾わずに走った。
そしてママ・ルーナの家で飼い猫になるべく、マントや長靴を庭先に埋めて“レジェンド”に別れを告げたプス。
ママ・ルーナの家には多くの猫が飼われており、その中の一匹として“ピクルス”と名付けられたプスは、飼い猫としてトイレも食事も“猫”用のものを与えられるのだった。
そこで知り合ったワンコ。
ママ・ルーナの家の軒先に住む犬で、餌を食べに猫に扮して紛れ込んでいたのだ。
「夢はセラピードッグになることなんだ」
と語るワンコは、名前もなかった。

その頃、ゴルディと3匹のクマたちはある依頼をするためにプスを探していたが、匂いを追ってやってきたママ・ルーナの家に押し込んでプスを探すのだが、実際のプスを見ても「老いぼれ猫」としか思わず、庭先にプスの墓を見つけて諦めるのだった。
「ジャック・ホーナーに届けられる“願い星”への地図を盗んで貰おうと思っていたのに」
去り際のゴルディの言葉を聞いたプスは、願い星が実在することを知り、願い星に命の数を回復してもらおうと決意し、墓から長靴などを掘り出して改めて纏うと、冒険へと向かうのだった。
プスになついたワンコもついてきてしまうが、プスはジャック・ホーナーのパイ工場を訪れ、届いたばかりの宝箱を狙った。
ホーナーは魔法道具を多く集めており、その宝物庫は不思議なもので埋まっていた。
そこへ運び込まれた宝箱。そこには“願い星”への地図が入っている。
スキをついて箱を開けて地図を盗み出したプスだったが、箱の中に潜んでいたキティと地図を奪い合うことになってしまう。
啀み合いながらも外の馬車にたどり着いたプスとキティ。馬車を運転するのはワンコ。急いで走り出す一行だったが、プスは追っ手の集団の中にウルフを見つけて恐怖にかられてしまうのだった。

なんとか追っ手から逃げたプスとキティは地図を広げ、そこに現れた文字で“暗黒の森”に願い星があると知る。
暗黒の森は、一度入れば誰も出てこれないという場所。
しかし、そこへ向かうことを決意したプスとキティとワンコ。
その入口を入ると暗黒の森というにはカラフル過ぎる場所だった。
そこで地図を手にすると、地図にいくつかの試練が現れ、それに合わせてその場所も変化する。
プスが手にすると“業火の谷”“葬儀屋の屋根”“失われし魂の洞窟”。キティが手にすると“底知れぬ悲しみの沼”“苦悩の山”“永遠の孤独の淵”。
持つ人にやって地図が塗り替えられるのだ。
ワンコが持つと“バラ咲き乱れる窪地”“くつろぎの川”“解決の野原”。
一番安全そうなワンコの地図で願い星へと向かうプスたち。
追っ手のゴルディたちが暗黒の森に入ってきたことも地図で知れた。

ワンコはキティに尋ねられて生い立ちを語ったが、それは明らかに虐待されていた内容だった。ワンコは石を詰めた靴下に入れられて川に投げ込まれたのだ。
しかしワンコはそれさえも笑って話していた。
そんな一行がたどり着いたバラ咲き乱れる窪地では、バラが行く手を阻んだ。
バラを切り倒していくプスとキティだったがバラに捕まってしまう苦戦。
しかしワンコがバラを嗅ぐとバラたちは道をあけていくのだった。
「目の前のものを愛でてあげればいいのさ」
ワンコの言うように、立ち向かわなければバラは道をあけてくれるのだった。

プスたちがくつろぎの川を下っている頃、ホーナーはバラ咲き乱れる窪地でエクスカリバーを振るい、不死鳥の炎でバラを焼き払いながら進んできていた。
ホーナーは部下が何人死のうと気にかけない非道な男。
川を下りながら、プスがキティにヒゲを切って貰っていた。
そして剣代わりに腰にさしていた棒きれをプスが投げ捨てると、ワンコが思わず追いかけていってしまうのだった。
そんなワンコを追って上陸した岸部。そこにやってきたホーナーがワンコを捕まえていた。
そこへゴルディたちも到着し、地図を巡る戦いが始まった。
「ワンコを助けたほうが願いを叶えるってのはどう?」
キティの挑発でプスも奮起して戦い、地図を奪い返すのだが、ウルフの影を見たプスは恐怖のあまり地図も放り出して逃げ出すのだった。
そして地図はゴルディが手にした。

森の中でパニックから過呼吸で倒れていたプスを追いかけてきたワンコが、プスに寄り添って落ち着かせた。
落ち着いてきたプスは、ワンコに「命が惜しい」と思っていることや死ぬのが怖いことなどを打ち明けた。そして、サンタ・コロマでのキティとの結婚式からも逃げ出したことを後悔していると打ち明けたのだった。
追いついてきたキティもその話を聞いてしまうが、何食わぬ顔で合流した。
そしてゴルディたちを見つけるべく木に登った。
結婚式に行かなかったことを謝罪するプスに「私も行ってないわ」と返すキティ。
「私以上に好きな人がいる人とは一緒にはなれないもの」
怪訝な顔をするプスに「あなたはレジェンドであるあなた自身が大好きなんだもの」と続けるキティ。

願い星へ近づいてきたゴルディと3匹のくまたち。

地図には“目をこらせ。探し物は目の前にある”と記されていた。
そこへ現れたのは森の中の“我が家”。クマたちは郷愁にかられて家に入り込んだ。
そこはまさに我が家だった。
ゴルディもそこに幼い自分の姿を見ていた。
おとぎ話の本を持ってやってきたこと。3つのベッドの硬さを比べて“ちょうどいい”ベッドで眠ったこと。
「ここで私たちは“家族”になったのよ」
ママ・ベアーがゴルディに語りかけていた。

その頃、ホーナーは魔法の虫と勘違いして出してしまった“良心”の虫に幼い頃のことを訊ねられていた。
「優しい両親に裕福な家、なに不自由ない生活。つまらないものばかりさ」
ホーナーが求めるのは、この世界を独り占めできる最大の魔法。

プスとキティはゴルディたちが寛いでいた家に忍び込み地図を盗み返すのだった。
しかしプスが手にしたことで地図が変わり、その場所が“失われし魂の洞窟”となってしまい、プスは水晶の洞窟に閉じ込められてしまうのだった。
「ワンコを頼む。俺はなんとか出口を見つける」
外にいるキティに、離れ離れになってしまったワンコを託し、プスは洞窟を進んだ。
そこには8つの水晶の柱が聳え、それぞれにプスがいた。
それはまさに今までの自分自身の魂だった。

その頃、ゴルディたちに捕まったワンコは、目の前で口喧嘩するゴルディたちに「いいなぁ、言いたいこと言って喧嘩できて。僕もこんな家族が欲しいよ」と言った。
その言葉にゴルディたちが呆気にとられているスキにキティはワンコを奪還していた。

プスは8つの自分の過去の魂と向き合っていたが、そこへ現れたウルフを見て、それが賞金稼ぎではないことに気づくのだった。
「お前は死神だな」
死神のウルフは、いままで命を尊んでこなかったプスの最後の命を早々に終わらせてしまおうとしていたのだ。
到底敵わない相手。プスは恐怖からまたしても逃げ出していた。
そして洞窟を抜け出したプスだったが、死の恐怖でパニックになっており、キティたちが声をかけても気づかなかった。
一目散に逃げるプスは図らずも“願い星”の場所へたどり着いていた。

その頃、プスたちを追うゴルディたち。
ゴルディは「本物の家族が欲しい」と願うつもりだと語った。
「だって私はクマじゃないし」
その言葉にクマたちはショックを受けるが、それがゴルディの願いであるなら、それを叶えるために協力しようと決心するのだった。

地図に現れた文字を読み始めるプス。それは願いを叶える方法だった。
そこへ現れたキティとワンコ。
「また裏切るのね」
キティは“心から信じられる相手”が欲しいと願おうと思っていた。
「俺はいま死神に追われてるんだ!」
そのプスの言葉を嘲笑うキティ。
そこへゴルディたちとホーナーが現れ、三つ巴の戦いが始まった。
地図を手にしたのはゴルディ。
しかし、ベビー・ベアが星に吸い込まれてしまいそうな窮地に陥ったため、地図を投げ捨てて救出するゴルディ。
ホーナーが地図を手にするが、キティとの戦いの末、ホーナーは自分の持ってきた魔法の鞄に閉じ込められてしまうのだった。
そして地図を拾ったワンコは、プスに届けた。
「僕は1つしか命がないけど、君とキティと過ごせて最高に楽しいよ」
プスから離れてキティと見守るワンコ。
そこへウルフが現れ、プスに剣を渡すと決闘を申し込んでくるのだった。
「いつかお前に負ける日がくるだろうが、俺はこの最後の命のために戦う」
激しい戦いになるが、ウルフは途中で攻撃をやめてしまう。
「俺の獲物は、命を粗末にする傲慢野郎だ」
命の大切さを知ったプスは、すでに獲物ではなくなってしまったのだ。
「また会おう」
ウルフは去っていった。
そしてプスはキティに地図を渡し、願いを叶えるように言うが「魔法なしで信頼できる相手に出会えたから、もういらない」と突き返した。
そんな時、魔法の鞄から魔法のお菓子で巨大化したホーナーが現れて地図を奪い取ってしまった。
そしてホーナーが願いを叶えようとするが、ワンコが時間稼ぎをし、ゴルディたちと協力したプスとキティが巨大なホーナーに剣を突き立て、地図を破るのだった。
地図が破られたことで“願い星”が崩壊を始めた。
プスたちはなんとかその場から逃げ出すが、足をとられたホーナーはその崩壊に巻き込まれて願い星もろとも消滅してしまうのだった。

願い星崩壊による流れ星を見上げながら手をつないだプスとキティ。
「君と過ごす一生こそ、俺の願いだ」
プスはキティにそう言った。

その頃、自分のせいで願いを叶えられなくなったことをゴルディに謝るベビー・ベア。
「私の願いはもう叶ったよ」
ゴルディは、3匹のクマたちが本物の家族であることに気づいたのだった。

「ワンコ、君の名前を考えなきゃな」
プスとキティがいくつか案を出すが、ワンコは「ワンコでいいよ。友だちがそう呼んでくれるから、気に入ってるんだ」

数日後。
デル・マーの町の総督が旅に出ようとすると船が盗まれていた。
プスたちの仕業だ。
プス、キティ、ワンコは“チーム友情”という名で賞金首となっていた。
「どこに行くの?」
そう聞かれたプスは「古い友人に会いにね」と答えた。
その行き先は【遠い遠い国】だった。

“命の価値”を問いかけるような大枠のストーリーであるけれど、実は“願い”を題材にしたもので、それぞれのキャラクターの願い事によって、涙を誘われる構成だ。
中でもゴルディの願いと、それを知ったクマたちの反応、そしてラストのやりとりは、家族愛の物語として涙がじわりと滲んでくるものだった。
そして主役のプスが、初めて感じる死の恐怖にパニックになる姿が絶妙で、先に願い星にたどり着きながらも、戸惑う姿が印象的だった。
そう、この時点で彼の願いは変わってしまっていたのだ。
命の数を回復させるのではなく、一つの命を大切に生きることに気づいたプスには、もう願うことがなくなっていたのだろう。

『シュレック』も観たことがないし、洋物のおとぎ話や童話もあまり知らない僕にとって、ゴルディは童話の子どもが大きくなった姿ではないし、マザーグースもあまり知らないのでジャック・ホーナーも馴染みのないキャラだ。
けれどもホーナーが「自分は童謡で、童話でさえない」と嘆くのは単純に面白いと感じられるし、『3びきのくま』を知らなくてもゴルディやクマたちの愛情は理解できる。
印象的なのはクマが「お前にとっての“ちょうどいい”はなんだい?」とゴルディに訊ねるところだろうか。
ゴルディはいつも、自分にとって“ちょうどいい”を選んできたのだ。その彼女が選んだ“ちょうどいい”家族は、自分を育ててくれたクマたちだったのだ。
「私はクマじゃないし」と言うセリフは、私もクマだったら良かったのにという想いの詰まった言葉だろう。
そこにいてくれる仲間の存在に気づくこと。
その大切さを感じられる作品だった。
だからこそ“レジェンド”として孤独に過ごしてきたプスが、キティとワンコという仲間とともに“シュレック”の世界に向かうラストシーンが印象的になるのだろう。

そんな作品を、今日はスタンプが貯まっていたので無料鑑賞。
そして開館からまもなく丸3年を迎えるシネマネコさんの会員証が、初めてデザイン変更された(笑)
昨日は12月のぶりしゃぶ以来の“男子会”だった。
先月は仲間の体調不良で中止になってしまったので、間が空いてしまった。

去年の7月から毎月開催してきたこの会は、その時に退職者がいれば送別会を兼ねたりするのだけれど、なぜかその主役が体調不良になることが多い(笑)

今回も1月に退職した子の送別会を兼ねる予定だったけれど、その彼がコロナに感染してしまったらしく、急遽人数合わせで別の人を探して、予定通りの5人で開催。

予約の変更が面倒なので、こんな時は急遽集めたりして対応してきた。

銀座なんて何年ぶりだろうか。
地下鉄で駅に降りた時、地下街の雰囲気が大きく変わったように感じたし、街の雰囲気もなんとなく違って感じた。
中学、高校の時には映画鑑賞のために頻繁に通っていた馴染みある場所。
20年以上の時が経って、よそよそしく感じても、なんとなく懐かしい場所だ。
男ばかりで行くにはちょっとオサレ過ぎる店(笑)
開店時間に予約を入れた関係で、開店前に到着してしまった。
そのまま店内に通されたら、驚きの個室だった(笑)

コースで予約していたので、サラダやらハムの前菜やら、フィッシュ&チップスやらを食べながら、飲み放題でビールを飲み、気楽な会話を楽しみつつ、この店を選んだ目的であるメインの“ビール缶チキン”を堪能した。
食事も美味しく、雰囲気も良い店。
その後はなぜか秋葉原へ移動してカラオケへ(笑)
実は寒い日のビールが苦手な僕は、しゃっくりが止まらなくなってしまいながら熱唱(笑)
帰宅後は、しゃっくりのせいで呼吸困難気味になって倒れるようにベッドに転がったら立てなくなって朝になっていた。
大学時代、しゃっくりが3日も止まらず家で倒れていたら後輩に病院に運ばれたことがある。横隔膜の痙攣を止める点滴を打って治ったけれど、しゃっくりだって苦しいのだ。あの時、病院で「しゃっくりが止まらくて」と言ったら看護婦に笑われたのを今でも憶えている(笑)
今朝の多摩川。
青梅に移り住んで7年、この調布橋からの景色を見てきた。
あの頃、まだ青梅には赤塚不二夫会館があって、電車の発着メロディは「ひみつのアッコちゃん」だったし、駅にはバカボンのパパ像があった。
なにより住江町の建物には最後の映画看板師である故・久保板観氏の映画看板が飾られていた。
“昭和レトロ”というこの町は、あの頃も寂れていたけれど、いまはその昭和レトロからも脱却して再開発に力が注がれている。
駅前にあった廃墟ビルやほぼ廃墟ビルもすっかりとり壊され【デュオヒルズ】が建設されようとしている。
どんなに変わっていこうと、僕はなぜか青梅が大好きだ。
なので、転職予定の会社の社長さんから熊本へ住居を移して欲しいと言われた際にも、青梅の住まいは引き払いたくないと伝えた。
死ぬなら青梅で、と思って住んできた。
青梅から離れたら、戻ってくるまで死ぬわけにはいかない(笑)

3月には楽しみな食事会が1件と、もう“デート”と呼んでもいいだろうっていう遊びの予定を入れている。
この子たちとも、しばらく会えなくなるし、場合によっては最後になるかもしれないと思うと、なんだか寂しいけれど、その日はとにかく笑っていよう。
まず、退職手続きしなくちゃ(笑)