4連勤1休1勤で火曜水曜休みに切り替えた今月のシフト。
シネマネコさん定休日の火曜に僕もしっかり休んでからの今日は11:20上映回の鑑賞。
何やら舞台挨拶のイベントのせいかやたらと混んでいて、A-7の座席。
いつもの人と温まる会話をしてから座席についた。
『発酵する民』
【発酵とは、微生物が有機物を分解し、人にとって有益な物質をつくりだすこと】
そうでないものを【腐敗】と呼ぶ。
そんなテロップから始まる。
 
朝の鎌倉の浜の映像。
てぬぐいカフェ一花屋のオーナーふえりこは、酵素風呂用の糠に手を入れてその暖かさに興奮していた。
発酵によって暖かくなった酵素風呂。
ふえりこは、イマジン盆踊り部の創設者だ。
きっかけは2011年3月11日の東日本大震災とそれに伴う原発事故。
世の中は【不謹慎】という言葉で縛られ、暗く沈んでいた。
ふえりこも、一時は京都に避難した。
「親を捨てて自分だけ逃げてきたのか」となじられる中、10日ほどで鎌倉に戻った。
そして、今は三重に移住しているのあと、寺田本家の朝市で【五人娘】の販売を決行した。
「久しぶりに笑ったわ」
お客からのその言葉で、ふえりこ達は行動に出た。
2011年4月。
原発反対、脱原発を訴えるパレードで、盆踊りにのせて町を練り歩いた。
 
一花屋のカレンダーは【地球暦】。
春分から始まるこの円形の暦は杉山開知氏が考案した。
自然と一体になる時間軸。
 
オーガニック衣料を扱うLotusHeartの川崎直美は、原発反対と自然との調和を思いながらも東電の利用者であり続ける矛盾を感じている。
そんな彼女もイマジン盆踊り部の一員で【までいなマーケット】の主催者だ。
 
イマジン盆踊り部の幽霊部員でパラダイスアレイの勝見淳平は、自分で培養した酵母でパンを作っている。
発酵すること、生き物と共存していることを常に感じている。
 
寺田本家24代目当主の寺田優は、酒造りにおいて微生物を感じ、発酵を感じている。
寺田本家の酒は、常に一定の味を保つのではなく、その時々の発酵具合によって変わることを良しとする造り方だ。
「腐敗だって必要なことかもしれない。人間だって発酵ばかりしていたら疲れてしまうから」
 
塩炊きまつりでは、海水から塩を採る。
その間も、盆踊りで輪ができていく。
イマジン盆踊り部の歌い手、山口愛はその光景の中では歌手は主役ではなく、踊りの一部であり一体となっていることを感じている。
 
ふえりこたちは、味噌も手作りする。
生活の全てが、発酵と結びついていく。
 
三重に移住したのあは、過疎と高齢化によってなくなっていた盆踊りを35年ぶりに開催した。
 
ふえりこは旧正月に塩炊きを行う。
そして月の夜、仲間たちとピクニックへ向かう。
「こんなに綺麗な月が出ていても、それを見上げない人もいる」
自然との調和の中で、人々が発酵していく。
山口愛の『祈り』という歌が、その月を照らしていく。
【発酵】をテーマにしているので、随所にイメージ映像が入る。
基本的には『脱原発』と『自然との調和』を主軸にした構成だ。
鎌倉市で定期開催されていた脱原発デモは450名の参加者を集めるほどだった。
その中で生まれた【イマジン盆踊り部】
当時は【不謹慎狩り】が横行していた中だ。
オリジナルの楽曲やバンド演奏などで、盆踊りで和を広げていく彼らの姿は、発酵し続けていく。
平日なのにシネマネコさんがほぼ満席状態だったのは、上映後の舞台挨拶イベントのせいだ。
監督さんと、ふえりこさん、山口愛さんが挨拶に立った。
コロナ禍で集まるというイベントが制限される中でも、イマジン盆踊り部はその中でできることを発信し、劇中からさらに発酵しているようだ。
「国会前でのデモ参加は首都圏に住む人の義務だ、くらいに思っていたけれど今はほとんど参加していない。それよりも、盆踊りの輪を広げたほうが平和につながると思うから。輪になって笑顔で踊っている人たちに爆弾は落とせないでしょ」
と語るふえりこさん。
東日本大震災が日本中に与えた【価値観の変化】は、たしかに発酵していっている。
5日の日曜日は希望休をとって新宿へ。
以前から行ってみたかった【つな八 総本店】
一緒に行ってくれるという子がいたので、ついに行けた(笑)
日曜の昼時で行列ができていたけれど、予約済なのでスムーズに入店。
カウンター席なので目の前で揚げてくれた熱々の天ぷらを食べられる。
どれも旨いのだけれど、うに海苔巻きと牡蠣ピーマンはあまりの旨さに二人で悶絶(笑)
美味しいものを食べている時って、どうしてあんなに倖せな表情になるんだろう。
倖せそうな表情を見ていると、こっちまで倖せな気分になれる。だから独りではこうゆうお店に行こうと思わないのだ。
〆のかき揚げ天丼まで感動しっ放し。
その後、OM SYSTEM PLAZAへ立ち寄って懐かしい人へ挨拶をしたりしてからスイーツの店へ向かった。
紅茶とケーキ。
大きさの割にペロリと食べられる甘さ。
僕一人じゃ行けないお店に付き合ってくれた子に感謝しかない。
ちょこっとだけイルミネーション見たりと楽しい日曜を過ごして、月曜だけ仕事に行って、この連休。
とりあえず適度には売れているけれど、前月の影響で今月の目標値が高く設定されてしまったので、月のスタートとしては足りていない。
まぁ、正直なところ、実はそんなに気にしてないのだけれど(笑)
 
去年は死期を感じていたので【死ぬまでにもう一度食べたい物】をテーマにしていたけれど、今年は【死ぬまでに行きたいお店】にしてみた。
その内の一つが【つな八総本店】だった。
今月はあと2件、食事会の予定を組めている。
どちらも食べたことはあるけれど、10年以上ぶりだったり、数年ぶりだったりのお店だ。
あまり独りでは馴染みのないお店に入れない僕にとって、一緒に行ってくれるという子たちには感謝の念は尽きない。
去年のように死期を身近に感じられないでいると、不安になってくる。
いつまで生きなければいけないのか、と。
月に一度くらい、微量の下血に悩まされるけれど、体調は良い。腹立たしいほどに。
それでも【昔】を懐かしく想い出す日が増えてきている気がする。
数年ごとに頭に流れてくるこの曲。
結局、たどり着くのは昔から聴いてきて耳に馴染んでいる曲だったりする。
どんなに新しいものと出会っても、結局、戻ってくる。
そんなものなのかなぁ…。
Un visage de 20 ans est un cadeau naturel. Le visage de 50 est votre exploit.