シネマネコさんから釜の淵公園へ行き、川に足をつけながら時間をつぶし、そして再度シネマネコさんへ。
14:00の上映回。こんな機会がないときっと観ることがない気がしたのと、今週までの上映だったので、本日2本目を観る(笑)
『カサブランカ』
ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンの恋愛映画というイメージだった。
 
「Here’s looking at you,kid」
「We’ll always have Paris」
などなど、有名なセリフのオンパレード。
もちろん、吹き替え版なので日本語で聴くわけだけれど「君の瞳に乾杯」が「君との時間に乾杯」になっていたのは、ちょっと残念だったかな(笑)
 
1942年に製作されたこの映画は、1941年のフランス領モロッコの都市カサブランカを舞台にしている。
ヴィシー政権のドイツ、第三帝国の侵攻でパリが陥落。
ヨーロッパの戦災から逃れるため、中立国のポルトガル経由で自由の国アメリカへ亡命しようと立ち寄るのがカサブランカだ。
通行証が入手できず、パスポートの有効期限が切れた人々が逮捕されていく。
 
物語は、ドイツの通信員が殺害され機密書類が盗まれたところから始まる。
その犯人であるウーガーテはヴィシー政権発行の通行証を入手しており、それをリックの店で売買することになっていた。
安全のために、通行証をリックに渡し取引相手を待っていたが、その間にルノー署長率いる警察に、ドイツ軍人のシュトラッサーの前で撃たれてしまう。
 
ウーガーテの取引相手はレジスタンスの指導者ラズロだったが、ラズロが到着したのはすでに逮捕劇が落ち着いた後だった。
ラズロとともにリックの店に入ってきたのは、イルザだ。
イルザはピアノを弾いていたサムに気づく。
「あの曲を弾いて、サム『時の過ぎ行くままに』を」
「どんな曲だったか覚えてないです」
 
それはリックとイルザにとって想い出の曲。
リックはサムに弾かないようにと言っていた。
 
その曲に驚いて店の奥から出てきたリックは、ラズロと一緒にいるイルザと再会することになる。
 
パリで二人は出会い、恋に落ちた。
パリ陥落の日、一緒の列車でパリから脱出するはずだった。
だが、イルザは来なかった。
傷心のリックは女性不審に陥り、かつてはレジスタンスにも協力してきた活動家であったが、今は政治にも興味を示さない酒場の店主になっていた。
女性に「昨夜はどこにいたの?」と聞かれれば「そんな昔のことは忘れた」と答え「今夜は?」と聞かれれば「そんな先のことはわからない」と言う。
そんなリックが再び苦しみ出す。
「世界には星の数ほど店はあるのに、彼女は俺の店にやってきた」
と酒を煽り、苦しむリック。
 
やがて真実が判明してくるまで、リックはイルザに対してもひどい男になってしまう。
 
イルザは、パリで知り合った時にはすでにラズロと結婚していた。
ラズロは強制収容所に収監されていたし、脱走しようとして射殺されたと言われていた。
そんな時にリックと出会い、恋に落ちたイルザ。
しかし、パリ陥落のあの日、ラズロが生きていることを知らされたイルザは、リックの待つ駅に行くことができなかったのだ。
 
リックから通行証を譲り受けるためにイルザは、リックの部屋に忍び込むが、そこで全てを打ち明け、二人は愛情を確かめ合うのだ。
 
リックは愛するイルザのため、ルノー署長を巻き込んで、ラズロとイルザを逃がそうとする。
それはイルザにも内緒だった。
空港で別れることになる。
今度は永遠の別れだろう。
それでもラズロを逃すことは、レジスタンスの大義であったし、ラズロの活動力はイルザがいるからこそ生まれるものだからだ。
「僕たちにはパリがある」
そう言ってイルザを飛行機へ送り込むリック。
 
ラズロを逃すまいと駆けつけたシュトラッサーを射殺するリックは、もうニヒルな厭世家ではない。
そんな活動家に戻ったリックにルノーがブラザヴィルへ逃れることを勧める。
二人の友情、アメリカ・フランス連合国の未来への希望が始まったのだ。
 
大戦の初期にこんな映画を作っていた国だ。
当時の連合国は劣勢だったはずだ。
1937年に製作され日本では1950年に公開されたディズニーの『白雪姫』は、実は戦前にアメリカで日本の軍関係者が観ており、その時に敗戦を覚悟したという。
 
戦時下でも質の高い映画を作っていた国。
『カサブランカ』は戦意高揚の目的もある映画だ。
リックの店でドイツ軍人がドイツの歌を歌っていた時にはフランス国歌である「ラ・マルセイエーズ」を演奏させてドイツ軍人を駆逐する。
 
1943年アカデミー作品賞受賞作。
 
荷物の再配送で会社から届いたPCR検査キットを受け取った。
検査して陽性だったらどうするんだろう?
面倒な世の中だ。
青梅駅のツバメの巣では雛が騒いでいた。
 
明日からまた販売員の5連勤。
暇すぎて歩数ばかり稼いでいるけれど、その影響で脚が痛いしダルい。
特に給料が上がるわけでもなさそうだし、転職したいなぁとまた考えてしまっている(笑)
もう雇ってくれるところもないだろうから、実際に転職は難しいけれど。
なにか、死ねること以外の希望があればいいのだけれど。
ただただ時間だけが過ぎていく…