みなさんも、新入社員の頃から言われているかもしれませんが、
「仕事はゴールを明確にして取り組め」とよく言われます。

どんな仕事でもゴールに向かって、有効な手段を考え、実行し、検証すると
いったプロセスで進めていくことが基本的なやり方だと思います。
つまり、その最初のプロセスであるゴールが非常に重要なのは当然のことです。

研修という仕事も同様です。研修自体のゴールを設定する必要があります。
例えば、よく研修の目的やゴールとして、知識を得ること、スキルを学ぶこと、
改善点を見つけることなどがよくあげられます。

研修自体が教育の位置づけですので、そのような形でゴールが決められますが、
研修のゴールを知識やスキル習得ではなく、仕事で成果を出すことにフォーカスすると
研修の効果がより高くなるのではないでしょうか。

たとえば、若手社員にコミュニケーション研修を実施する場合の
研修のゴール設定を比べてみましょう。

Aの場合とBの場合でしたら、どちらかゴールとして適切でしょうか。

<研修のゴールA>
○コミュニケーションの基本的なスキルを身につける
○聞く、話すスキルを身につける

<研修のゴールB>
○上司への報告・連絡・相談が円滑にできるようになる
○顧客先でわかりやすい商品説明ができるようになる

いかがでしょうか。

活用シーンが明確になったほうが研修の中身(コンテンツ)がより有効なものに
なりそうな感じがしませんか。

つまり、現場での成果をゴールとして設定された研修は、
「研修での学びを現場で、いつ、どのように活用しするかが明確になっている」
と考えられます。

また、研修で学習する内容を身につけることが目的になってしまうと、
抽象的になりうやすく、研修だけがよかったということで、終わってしまうことも
少なくありません。

適切な仕事のゴール設定が、有効な手段を生み出し、効果的な結果につながるように、
研修においても、

適切な研修のゴール設定が、
有効な研修コンテンツを生み出し、
現場での期待した成果につながる


と思います。

研修企画をする際には、活用までを意識したゴール設定をもう一度見直してみましょう。