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- 2014年08月31日 23:13
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ADと連携し社内ファイルへのアクセスを可能にする「Acronis Access」とは?
2014年08月27日 16時50分
○ビジネスに最適なファイル共有ツールが見つからない
スマートデバイスが急速に普及し、導入を検討したり、すでに利用を開始している企業も多いだろう。しかしその一方で、時代に乗り遅れまいと導入を急いだ結果、使い方はフィーチャーフォンとそれほど変わらず、機能を最大限活用できていないケースもあるようだ。
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ポイントは、スマートデバイスをどのような業務に活用するかという点にある。電子メールやスケジューラは、iOSやAndroidに標準で搭載されているアプリや、Microsoft Exchange・Office 365に接続して利用できる。しかし、ビジネス業務はこの2つで完了できるわけではない。必要となる機能を社員に提供するため、業務アプリケーションを独自に開発するというケースもあるが、最も必要なものは、社内ファイルへのアクセスだ。
我々のビジネスの多くはドキュメントファイルで成り立っており、"社内のPCで作成した資料や書類を外出先で自由に扱いたい"というのが、社員の要望ではないだろうか。ただ、これを実現できている企業は意外に少ない。
「"なぜファイルを使うことくらいのことができないのか"というのが、一般社員だけでなく、マネージャークラスから経営幹部に至るまで、すべてのエンドユーザーの気持ちでしょう。これを実現する最大の問題は、スマートデバイスからファイルを扱うための企業向けのソリューションが極めて少なかったという点にあります」と、アクロニス・ジャパン マーケティング部 リージョナルプロダクトマネージャの古舘與章氏は指摘する。
コンシューマー用途では、さまざまなクラウドストレージサービスが登場しており、便利なツールとして人気が高い。エンドユーザーがこれらのツールの存在を知れば、使いたいという要望が強くなってくる。企業向けのソリューションが少ない現状では、これらのサービスをやむを得ず使用させるケースもある。
しかし、セキュリティ上の不安があるコンシューマー向けサービスをビジネスで利用する場合は、運用を工夫する必要がある。機密情報をむやみにアップロードされると、情報漏えいのリスクが高まるためだ。例えば、アップロードの権限を持つ管理者を限定し、使用する際には申請を必要とするというルールを適用する方法だ。ただこの手法は、ユーザーが少ないうちは良いが、利用者が増えるにしたがって、管理者の負荷が重くなるのが課題だ。ユーザーにとっても、見たいファイル、使いたいファイルをすぐにアップロードできないという不便さもある。
「ユーザーからは、あのファイルもこのファイルもアップしたいと、どんどん要望が上がってきます。そうなると、管理部門では制御しきれなくなり、ユーザー部門に権限を委譲することになります。そうなると、公開してはいけない機密情報がどんどんアップロードされるようになり、結局、金融や製造などのセンシティブな業界においては、"使わないほうがマシ"という結論となるのです」(古舘氏)
○日本企業にマッチしにくい欧米のソリューション
もちろん、多くの企業では外部からのファイルアクセスを実現したいと考えており、企業ポリシーに準じ、コンプライアンスを維持でき、安全に、しかも運用負担を増大せずに利用できるソリューションがあれば、すぐにでも導入したいのが本音だ。しかし、なかなか最適なソリューションが見つからないのが現状だ。
最近は、海外ベンダーによる企業向けのクラウドサービスが目立つようになっているが、古舘氏は、これらは日本のビジネス慣習にマッチしないと指摘する。
「日本と海外ではファイル共有の考え方が違います。欧米では、数名から十数名の小さなチームを組んで、その中だけで情報を共有するという方式ですが、日本企業では、1つのファイルを数十名から数百名の社員で共有するケースが多いのです」(古舘氏)
そのため日本企業では、ファイルサーバとActive Directoryとを連携させて、柔軟かつ容易にアクセス権を設定できる仕組みが必要となる。企業はすでにこうした運用を長年行ってきており、それを失うのは大きな負担となる。そこで古舘氏がおすすめするのが、同社が今年の3月発表した「Acronis Access」だ。
○既存の資産を生かしつつ利便性が高まるAcronis Access
Acronis Accessは、既存のファイルサーバに格納されたファイルを、社外のモバイルデバイスから安全に扱えるようにする「企業向け統合MCM(Mobile Content Management)ソリューション」だ。具体的には、ファイルサーバとインターネットの間にAcronis Access Serverを設置して、MCM(Mobile Contents Management)ゲートウェイとして稼働させる。これにより、モバイルデバイスからAcronis Access Serverにアクセスすると、ファイルサーバの内容をそのまま利用できるようになる。
最大のポイントは、"いつも利用しているファイルサーバへいつものようにアクセスできる"ため、資産を廃することなく導入が容易で、エンドユーザーにも余計な負担を強いないことだ。しかも、単なる閲覧だけでなく、編集・移動・削除・リネームといった"いつもの"ファイル操作も可能にしてくれる。
ファイル操作のアクセス権限は、普段利用しているActive Directoryと連携しており、"いつもの"ようにユーザーやグループ単位で細かに設定できるため、管理者の負荷も少ない。
スマートデバイスからは、専用のアプリ(iOS版/Android版)を通じてファイルへアクセスすることになるが、Windowsのエクスプローラーライクのインタフェースのため、操作に困ることはない。オフィスで利用される一般的なファイルのほとんどを閲覧でき、Officeドキュメントであればアプリ上で編集することもできる。
逆に、スマートデバイスのアプリでファイルを作成し、保存先にAcronisを指定してファイルサーバへ格納することも可能だ。ファイルによっては、外部アプリと連携させることで作業を行えるようになる。
「もちろん、こうした利便性の裏では、高度なセキュリティ対策も実施されています。スマートデバイスに格納されるデータは暗号化されており、コピー&ペーストやデータの受け渡し、メール添付なども細かく制御できます。アプリ間のデータの受け渡しはアプリ単位で細かに制御でき、デバイスの紛失・盗難時のリモートワイプにも対応しています」(古舘氏)
WindowsやMacのパソコンからは、Dropboxのような同期型の共有ストレージとしても利用できる。ストレージには、Webブラウザやモバイルアプリからアクセスできるため、外出先から社内で行っていた仕事の続きができるというわけだ。
さらにAcronis Accessは、社内外のユーザー間でのファイル共有にも対応しており、セキュアにファイルのやり取りが実現できる。エンタープライズ向けの機能として、管理者が共有先をホワイトリスト/ブラックリストで制御できる点が特長だ。
また、共有状態やユーザーアクセスに期限を設けられるため、一時的なファイル共有も可能だ。また、すべてのユーザーのアクセスログが記録されるため、有事の際にも迅速に対応できる。
そのほか、Acroniss Accessはパフォーマンスにも優れているのが特長だ。古舘氏によれば、「ファイルサーバよりAcronis Accessにアクセスしたほうが早い」というユーザーの声も聞かれたという。これは特異な例かもしれないが、通常でも快適に利用できるということの証明でもある。
「Acronis Accessの開発メンバーには、情報システム部門で活躍していたエンジニアもおり、管理者にとって何が必要かをよく理解しています。日本語ローカライズについては、私が監修して完全なものに仕上げているため、非常に使いやすく仕上がっています。スマートデバイスの導入は、管理者にとって大きな負担となりますが、Acronis Accessによってそれが軽減されることでしょう」(古舘氏)
なお、Acronis Accessの価格は、8,500円/1ID~(買い切り価格)で、クライアント要件(2014/8月現在)は、Windows Vista/XP/7/8、Mac OS X 10.6以降、iPad/iPad 2/iPad 3/iPad 4/iPad mini/iPad Air、iPhone 3GS/4/4S/5/5S/iPhone 5C、Androidフォンおよびタブレット(Android 2.2以降)となっている。
(廣瀬治郎)
スマートデバイスが急速に普及し、導入を検討したり、すでに利用を開始している企業も多いだろう。しかしその一方で、時代に乗り遅れまいと導入を急いだ結果、使い方はフィーチャーフォンとそれほど変わらず、機能を最大限活用できていないケースもあるようだ。
【もっとほかの写真をみる】
ポイントは、スマートデバイスをどのような業務に活用するかという点にある。電子メールやスケジューラは、iOSやAndroidに標準で搭載されているアプリや、Microsoft Exchange・Office 365に接続して利用できる。しかし、ビジネス業務はこの2つで完了できるわけではない。必要となる機能を社員に提供するため、業務アプリケーションを独自に開発するというケースもあるが、最も必要なものは、社内ファイルへのアクセスだ。
我々のビジネスの多くはドキュメントファイルで成り立っており、"社内のPCで作成した資料や書類を外出先で自由に扱いたい"というのが、社員の要望ではないだろうか。ただ、これを実現できている企業は意外に少ない。
「"なぜファイルを使うことくらいのことができないのか"というのが、一般社員だけでなく、マネージャークラスから経営幹部に至るまで、すべてのエンドユーザーの気持ちでしょう。これを実現する最大の問題は、スマートデバイスからファイルを扱うための企業向けのソリューションが極めて少なかったという点にあります」と、アクロニス・ジャパン マーケティング部 リージョナルプロダクトマネージャの古舘與章氏は指摘する。
コンシューマー用途では、さまざまなクラウドストレージサービスが登場しており、便利なツールとして人気が高い。エンドユーザーがこれらのツールの存在を知れば、使いたいという要望が強くなってくる。企業向けのソリューションが少ない現状では、これらのサービスをやむを得ず使用させるケースもある。
しかし、セキュリティ上の不安があるコンシューマー向けサービスをビジネスで利用する場合は、運用を工夫する必要がある。機密情報をむやみにアップロードされると、情報漏えいのリスクが高まるためだ。例えば、アップロードの権限を持つ管理者を限定し、使用する際には申請を必要とするというルールを適用する方法だ。ただこの手法は、ユーザーが少ないうちは良いが、利用者が増えるにしたがって、管理者の負荷が重くなるのが課題だ。ユーザーにとっても、見たいファイル、使いたいファイルをすぐにアップロードできないという不便さもある。
「ユーザーからは、あのファイルもこのファイルもアップしたいと、どんどん要望が上がってきます。そうなると、管理部門では制御しきれなくなり、ユーザー部門に権限を委譲することになります。そうなると、公開してはいけない機密情報がどんどんアップロードされるようになり、結局、金融や製造などのセンシティブな業界においては、"使わないほうがマシ"という結論となるのです」(古舘氏)
○日本企業にマッチしにくい欧米のソリューション
もちろん、多くの企業では外部からのファイルアクセスを実現したいと考えており、企業ポリシーに準じ、コンプライアンスを維持でき、安全に、しかも運用負担を増大せずに利用できるソリューションがあれば、すぐにでも導入したいのが本音だ。しかし、なかなか最適なソリューションが見つからないのが現状だ。
最近は、海外ベンダーによる企業向けのクラウドサービスが目立つようになっているが、古舘氏は、これらは日本のビジネス慣習にマッチしないと指摘する。
「日本と海外ではファイル共有の考え方が違います。欧米では、数名から十数名の小さなチームを組んで、その中だけで情報を共有するという方式ですが、日本企業では、1つのファイルを数十名から数百名の社員で共有するケースが多いのです」(古舘氏)
そのため日本企業では、ファイルサーバとActive Directoryとを連携させて、柔軟かつ容易にアクセス権を設定できる仕組みが必要となる。企業はすでにこうした運用を長年行ってきており、それを失うのは大きな負担となる。そこで古舘氏がおすすめするのが、同社が今年の3月発表した「Acronis Access」だ。
○既存の資産を生かしつつ利便性が高まるAcronis Access
Acronis Accessは、既存のファイルサーバに格納されたファイルを、社外のモバイルデバイスから安全に扱えるようにする「企業向け統合MCM(Mobile Content Management)ソリューション」だ。具体的には、ファイルサーバとインターネットの間にAcronis Access Serverを設置して、MCM(Mobile Contents Management)ゲートウェイとして稼働させる。これにより、モバイルデバイスからAcronis Access Serverにアクセスすると、ファイルサーバの内容をそのまま利用できるようになる。
最大のポイントは、"いつも利用しているファイルサーバへいつものようにアクセスできる"ため、資産を廃することなく導入が容易で、エンドユーザーにも余計な負担を強いないことだ。しかも、単なる閲覧だけでなく、編集・移動・削除・リネームといった"いつもの"ファイル操作も可能にしてくれる。
ファイル操作のアクセス権限は、普段利用しているActive Directoryと連携しており、"いつもの"ようにユーザーやグループ単位で細かに設定できるため、管理者の負荷も少ない。
スマートデバイスからは、専用のアプリ(iOS版/Android版)を通じてファイルへアクセスすることになるが、Windowsのエクスプローラーライクのインタフェースのため、操作に困ることはない。オフィスで利用される一般的なファイルのほとんどを閲覧でき、Officeドキュメントであればアプリ上で編集することもできる。
逆に、スマートデバイスのアプリでファイルを作成し、保存先にAcronisを指定してファイルサーバへ格納することも可能だ。ファイルによっては、外部アプリと連携させることで作業を行えるようになる。
「もちろん、こうした利便性の裏では、高度なセキュリティ対策も実施されています。スマートデバイスに格納されるデータは暗号化されており、コピー&ペーストやデータの受け渡し、メール添付なども細かく制御できます。アプリ間のデータの受け渡しはアプリ単位で細かに制御でき、デバイスの紛失・盗難時のリモートワイプにも対応しています」(古舘氏)
WindowsやMacのパソコンからは、Dropboxのような同期型の共有ストレージとしても利用できる。ストレージには、Webブラウザやモバイルアプリからアクセスできるため、外出先から社内で行っていた仕事の続きができるというわけだ。
さらにAcronis Accessは、社内外のユーザー間でのファイル共有にも対応しており、セキュアにファイルのやり取りが実現できる。エンタープライズ向けの機能として、管理者が共有先をホワイトリスト/ブラックリストで制御できる点が特長だ。
また、共有状態やユーザーアクセスに期限を設けられるため、一時的なファイル共有も可能だ。また、すべてのユーザーのアクセスログが記録されるため、有事の際にも迅速に対応できる。
そのほか、Acroniss Accessはパフォーマンスにも優れているのが特長だ。古舘氏によれば、「ファイルサーバよりAcronis Accessにアクセスしたほうが早い」というユーザーの声も聞かれたという。これは特異な例かもしれないが、通常でも快適に利用できるということの証明でもある。
「Acronis Accessの開発メンバーには、情報システム部門で活躍していたエンジニアもおり、管理者にとって何が必要かをよく理解しています。日本語ローカライズについては、私が監修して完全なものに仕上げているため、非常に使いやすく仕上がっています。スマートデバイスの導入は、管理者にとって大きな負担となりますが、Acronis Accessによってそれが軽減されることでしょう」(古舘氏)
なお、Acronis Accessの価格は、8,500円/1ID~(買い切り価格)で、クライアント要件(2014/8月現在)は、Windows Vista/XP/7/8、Mac OS X 10.6以降、iPad/iPad 2/iPad 3/iPad 4/iPad mini/iPad Air、iPhone 3GS/4/4S/5/5S/iPhone 5C、Androidフォンおよびタブレット(Android 2.2以降)となっている。
(廣瀬治郎)