以下の詩は、中原中也の詩を下敷きにして、僕が手を加えたものです。                           幾星霜がありまして
  汚れた戦いがありました

幾星霜がながれ去り
  冬には木枯らし吹きました

幾星霜がありまして
  今は此処ここでの寂しき宴(うたげ)
街にサーカスやって来たはり
  そこに一つのブランコだ
  だれが乗るやら悲しく揺れる

体をさかさに手をぶらり垂れて
  汚れたキャンパスの屋蓋やねのもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

街頭に残るガス灯の白い灯が
  頼りない明かりをボンヤリと投げ
集った客が期待に鼓動を高鳴らす
  咽喉のんど空には泣きそうな月明かりが
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん