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こんにちは、絵本好きな主婦
なおたん  です


2024年もあっという間に2月に入りました
1年の12分の1が終わってしまったのかぁ
と思うと、なんだか気忙しい感じがしますね


今回は、本好きな方にお届けしたい、少し大人な絵本です



ルリユールおじさん(講談社の創作絵本)

いせ ひでこ/作
講談社
(※2006年に理論社より発売されたもの)
56p、21×28cm




あらすじ

ある日、ソフィーの大切な植物図鑑がバラバラに壊れてしまいます

街の本屋さんへ行くと、新しい図鑑が沢山並んでいますが、
ソフィーは、壊れた「この図鑑」を直したいのです

露店の本屋さんに聞いたら、壊れた本のことならルリユールに聞きなさいと教えてくれました

路地裏の小さな窓ガラスから本の修理をしている様子をじっと見つめるソフィー
ソフィーに気づいたおじさんは、お店の中へと招き入れてくれました

そして、ソフィーの大事な図鑑を魔法の様に修理していってくれるのでした


本は、どうやって修理されるのかな?
どんな工程で製本されているのかな?
日本にはない「ルリユール」という職業から、本について製本のことについて知ることが出来るお話



フランスがはぐくんだルリユールという文化と仕事

職人さん、専門家、プロフェッショナル……
一つの仕事を極めた人の呼び方は様々ありますが、
私は、「職人さん」というのが一番しっくりくる気がします


「職人さん」に、憧れの気持ちがあります


左官屋さんが壁を塗ったり、大工さんが一から家を作ったりする様子が
YouTubeなどで手軽に観られるようになりました
つい時間を忘れて見入ってしまうこともしばしばです

まさに職人さんの手は魔法の手ですね


この絵本の中には、製本、装幀の職人さん「ルリユール」が登場します
ヨーロッパで印刷技術が発明され、手軽に本の出版が出来るようになってから発展した職業だそうです


日本にはこのような職業、文化は存在せず、一点物の装幀をするため
手工芸的な芸術・アートの分野であると位置づけされているようです


フランスでは、出版業と製本業の兼業を法的に禁止していたそうなので、
このルリユールという職人さんは大変実用的な仕事を担っていたということです



日本の伝統技術が先細りしていて、様々な職人さんが減ってきているのと同様に、ルリユールの数も減っているそうです
全てを手仕事で出来るルリユールはさらに少ないそう!



この絵本では、植物が大好きなソフィーとルリユールおじさんの交流を通して、
ルリユールという仕事、製本・装幀の過程を知ることが出来ます



とても興味深い仕事であると思いましたし、サスティナブルが注目される時代になり、長く残って欲しい仕事の一つだなぁと思いました



壊れたら直して使う、別なものに作り替えて使う
昔は、当たり前だった、ひとつの物を大切にするという気持ちをもう一度思い出させてくれるお話でした



考えてみると、そういう題材の絵本も沢山ありますよね
セーターやコートが形を変えて、別な人の役に立つという様な話


または、日本的なお話だと付喪神のような古い物に魂が宿るお話でしょうか



物を大切に!
というのは世界共通の教訓談ということなのでしょうかね
それだけ、物が貴重だったし、一つの物の価値が高かったことのあらわれなのかも知れません


ではまた次回
なおたん でした(・ω・)ノシ



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