妄想⚠




もうすぐバレンタインデー♪

好きな人にチョコをあげる日♪

こないだ翔ちゃんに教えてもらった。

「翔ちゃん!なんでもっと早く教えてくれなかったのー!」

「いや、ニノは知ってると思って…」

「知らなかったよ!」

「え〜?でも学生時代もらってたよね?」

「………」

そういえばなんかリボンついた箱もらった。

迎えにきた大野が紙袋に入れてたけど。

それがバレンタインなんて思わなかった。

「和也様。世の女性は和也様を好きなだけではなく財産目当てが多いのです。このチョコはしかるべき慈善団体に寄付しますからね。チョコのお返しは大野がいたします」

なんて言ってた覚えはあるけど。

オレは智にチョコをあげたことない!

好きな人にチョコをあげなくちゃ!



ん〜?最近、和がスマホを睨んでる。

調べ物か?

いや、料理のレシピならあんな顔しない。

「和?どうした?」

声をかけるとパッとスマホを背中に隠す…。

「ナンデモナイヨ!」

「カタコトになってんぞ?」

「ダカラ、ナンデモナイッテ!」

…怪しい。相葉ちゃんに電話した。

「そんなのバレンタインじゃん!」

「へ?」

「おーちゃんもらってないの?」

「うん…」

そういえばもうすぐバレンタインだよな。

何度思い返しても和にチョコをもらった記憶がない。

それに、俺も和にチョコを渡したことない。

…用意しなきゃ!

スマホで美味そうなチョコの店を探した。



なんとか前の日にチョコ買えた♪

商店街で智がお店のおばちゃんに捕まってる間に買ってきた♪

隠さないと!ってオレのリュックに入れた。

今度はオレがお店のおばちゃんに捕まった。

智はどっか行っちゃった…。

そんなオレが寂しそうに見えたのかコロッケを2個オマケしてくれた♪

…ここって、智が傷ついたお店だ!

どうしよう。もう品物を返すのも変だし。

困ってたら智が戻ってきてくれた♪

「おっ、そのコロッケ美味いよな♪」

「う、うん…」

「ああ、俺はもう気にしてないからな?」

「うん♪」

よかった♪また智が傷つくのもオレのオシリが破けてエ ッチできないのも嫌だもん!

夕ご飯はコロッケに千切りキャベツと中華風肉野菜炒めとお漬物とご飯とお味噌汁♪

「和、飯の前にちょっといいか?」

「うん…」

なんだろう?



1日早いけどバレンタインのチョコを持ってきて和に渡した。

ビックリした顔の和が慌ててちょっと待ってと言って同じ箱を持ってきた。

和と箱を見比べて同時に吹き出した。

「俺ら同じことしてたんだなぁ♪」

「ふふっ♪以心伝心?」

「中身はわかってるから明日食べよう?」

「ふふっ♪明日がバレンタインだからね」

和と同じこと考えて同じことしてるのが嬉しくて2人してずっと笑ってた。

その夜はチョコなんてなくても甘い甘い時間を過ごした♡

翌日の夕飯は和の好きなチーズのハンバーグのデミグラスソースがけと、俺の好きな白いシチューを食べた♪

主食がないのはチョコを食べるため。

でも、こんなに食えるかなぁ?

同じ包みだけどお互いに箱を渡して、包みをはがして箱を開けた。

色んな種類のチョコから同じのを選んでお互いの口に入れてキスをした。

チョコを溶かしながら和を味わう。

それからは和が1つチョコを俺の口に入れるたびに耳、首筋、鎖骨、両胸、両脇、そして和自身と後ろを味わった。

「智…オレ、もう…」

「いくぞ、和、愛してる」

「オレも、愛して…あ あ あ あ っ!」

前の日よりも甘い夜は果てしなく続いた♡