妄想⚠
この日 和と魚河岸の魚三に健兄を訪ねた
健「おう!お2人さん!久しぶりだな!」
智「ごめん 色々あって 夕飯時に家に行くから酒でも飲まない?」
和「オレはおツマミとご飯作るよ」
健「いいな♪楽しみにしてるぜ」
そして手土産を買って二宮小間物屋に行くと和の父ちゃん母ちゃんが和を奥に連れてった
和「智ぃー!」
取り残された俺は店の番頭さんや手代さんや小僧さんやお客さんにお気の毒と書かれた顔で同情された
こういうのも久しぶりだな
いつもの和の部屋に入ると和が和の父ちゃん母ちゃんに説教してた
和「どうして智を置いてくの!こんなことばっかりするから余計に帰りたくなくなるんだって何でわかってくれないの!」
和母「それもこれも智くんが和也をこちらに連れてこないからでしょ?」
和父「私どもが和也に会いたい気持ちはわかっているのに」
智「大変申し訳ありませんでした 話は長くなりますが…」
和の両親に頭を下げて来られなかったことを話そうとしたら
和「そんなにオレに会いたいんだったら家に来ればいいでしょ!」
和母「それがねぇ…////」
和父「そうもいかなくて…////」
ん?なんだ?急に照れはじめる和の父ちゃん母ちゃんに和を見ると首を横に振ってる
和「もう!なんなの?ハッキリ言ってよ!」
和母「だからその…あのね?」
和父「和也に弟か妹ができるんだ」
へ?やっぱり和と顔を見合わせて…
智和「えーっ!?」
すげえ驚いた!だけど家に来られない理由もわかったし和の怒りもおさまると思ったら
和「いつわかったの?なんで知らせてくれなかったの?オシメや肌着ならオレでも作ってあげられたのにー!」
矢継ぎ早に質問して結局は怒ってる和…
そんな和を抱っこして言い聞かせた
智「ビックリしたな?でもお目出度いことは和にもわかるだろ?」
和「うん…」
智「俺達も連絡もしないで顔を見せられなかったんだ 和の母ちゃんが家に来られないってことは安静にしてなきゃってことだろ?」
和「それは…わかるけど」
智「オシメも肌着もこれからでも遅くないんだから楽しんで作ればいいよ」
和「智…うん そうする」
なんとか納得してくれた和を膝からおろして座らせた
和「母さん おめでとう」
智「おめでとうございます」
和母「あらやだ////この年になって授かるなんて恥ずかしいわ////」
和父「そういうわけだから和也も顔を見せてくれるね?」
和「うん!一緒に縫い物するよ!」
そこでようやく手土産を渡したりお茶を出してくれたりして世間話をした
二宮小間物屋を出て手土産を買って坂本呉服屋に行った
智「じいちゃんいる?」
和「こんにちは」
光一「智さん お久しぶりです もちろんご隠居は部屋にいらっしゃいますよ」
勝手知ったるじいちゃんの部屋に和と入ると
じ「おや?どなたかな?」
智「とうとう妖怪じじいも呆けたみたいだ」
和「じゃあ手土産置いて帰ろうか?」
じ「誰が妖怪じじいで呆けとるか!」
智「だって〜俺達のことわかんないし〜」
和「オレ達のことわかんないじいちゃんとは話すことないもん」
珍しく慌てたじいちゃんに引き止められた
じ「まったく冗談も通じんとは」
智「そうだイイコトあったんだよ」
和「母さんが懐妊したのー♪」
じ「なに?二宮にお子ができたのか♪祝いを考えねばならんな♪」
じいちゃんは目出度いことが好きだからなぁ
ひとしきり和の弟か妹の話で盛り上がった
それから酒と甘い物を持って健兄と雪さんの家に向かった