表紙に込めた想い | ♪ちひろの日記 with…♪

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♪CRPS type1(=RSD)と甲状腺がん。
二つの病と向き合い続けた記録です。結構壮絶だったと思うけど、振り返れば宝物とも思える日々☆彡
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今日は、表紙に込めた想いについて綴ってみようかな…

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マグリットの、「約束」という絵です。


原稿が少しずつ上がっていって
表紙はどんな感じかな…と思った時。

私の頭の中には

「青空」がありました。

私の大好きな先輩患者さんのことは
いつか綴ったことがあったっけ…

その患者さんのイメージが「青空」でした。


その患者さんに約束した想い。




良くなること。
良くならなくても、幸せになること。


自分のために。支えてくれる人のために。


そして

時に心無い言葉を浴びせられることもあるこの病について。
一人でも分かってくれる人
分かろうとしてくれる人を増やす事。




託された想いは
辛い時、泣きたくなった時の私の支えでした。
辛くなったら空を見よう、って。
そして
嬉しい時も、ありがとうの気持ちを込めて空を見よう、って。


だから、

彼女が眠る街から見上げた青空の写真を表紙に…と
いつの頃からか思っていました。



だけど、表紙についてPTさんと語る中で言われた言葉に
ハッとすることがあったんです。




「この本を手に取ろうとする人は
おそらく
しんどい思いの中にいる人だと思います…

そんな時
抜けるような青空、眩しすぎるもの…よりも
むしろ
深い…一見、暗いと感じるぐらいのもののほうが
その気持ちに寄り添えるんじゃないかな」


そして、

私の青空に寄せる思いに共感してくれた上で



「(ちひろ)さんの目の前にはこの4年間、
 どんな景色が映っていたのですか??
 
 空の写真もとても良いなぁ思いながら、
 今回の本に描かれていることは
 (ちひろ)さんと僕が見てきた景色でもあるなぁと。

 やっぱり空なのかな?
 それとも、、、また違う何かだったりするのかな?」


私の

 「やっぱり、、海かな、、
  いつかここに帰るんだろうな、、、みたいな。
  胎内回帰みたいな想い、、」という答えに



 「 海。

  僕もなんとなくそうですね。
  (ちひろ)さんの治療をするときはずっと砂浜の上を楽しそうに
  歩いている(ちひろ)さんの事を考えながら課題を考えていましたしね」



じーんとしました。

その時に思い出したのがこの絵です。
若いころ、一時期、
マグリットやダリの絵にはまったことがあったんだけど。

記憶のどこかにあったこの絵が、また、思い出されました。




夜の海。
星空。
青空で形どられた鳥。

鳥そのものが青空なのか。
鳥の向こうが青空なのか。。。

その鳥がたった一羽で、果てしない海の上を飛び続けている。。
どこかに陸があると信じて。







私ね、この病について「専門家」が語るときによく言われる
「痛みの恐怖回避モデル」が
どうしても腑に落ちないんだぁ…。


痛いから、怖いから、○○できない、○○しない、と
行動がネガティブになる
痛みのせいで出来ないという感情にとらわれている…




それは、この病と向き合ってる患者さんに
当てはまらないことも多いと感じてます。

むしろ、

飛び続けなければ落ちてしまう感、で

自分に鞭打つように
痛みの中、孤独の中、必死に「何か」をし続けようとする…


(自分を含め)
そんな人が多いような気がしています。





そんな想いと

この絵から呼び起される気持ちと

「約束」というタイトルが

とてもピッタリ来ました。







そして
彼女の眠る街でPTさんと見上げた青空、は、エピローグの写真として。