しばらく開きました。
理由は次の記事で書きます。
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後編です。
6月戦線、そして、コンフェデ。
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●不可解な采配は続く
3月の段階で「ほぼ決まり(得失点差が大きく、現実的には残り2試合連敗でも逆転される可能性は低かった)」だったとは言え、スッキリしておきたいホーム・オーストラリア戦。
徹底した堅守はザックを育てたイタリアンサッカーの伝統でもあり、現在の日本代表のチーム力を冷静に考えても、プレッシャーはかかるものの、そこまで難しいミッションではなかったとは思う。
しかし。
重圧は選手も、そしてザックにも重たくのしかかる。
そこでひとつめの選手交代。これが大きな問題だった。
「前田out栗原in」
いつもやっている交代策(例えば前田outならマイクin等FWの投入)なら、選手にもわかりやすい。
しかし、この交代は、「ベンチからのメッセージとしてはわかりにくい(イメージしにくい)」交代だった。
この交代は「今野を左SBに、長友を左SHに、香川をトップ下に、本田をワントップに」という意図。でも、僕がこのイメージを理解できたのは試合後。
プレッシャーと疲労で思考能力が落ちた選手たちに「伝わる交代」だったのか?と言われれば「NO!」と言わざるを得ない。
勿論、栗原勇蔵は入ってすぐフィールドで各選手に指示したと思う。
でも、過去の予選や親善試合で、この交代パターンは試してなかった筈。
例えば前田の代わりにマイク、遠藤保仁の代わりに高橋秀人なら、よく見かけた光景であり、どんな状況でもイメージしやすいと思う。
しかし、この難しい状況で4選手の位置を動かす采配は、僕には不可解。
理屈では勿論わかるのだが、選手が即アジャストできる采配ではなかった。
●川島永嗣への率直な疑問
そして失点シーン。
よく「アンラッキーだった」という評があるが僕は全くそうは思わない。
形骸的にこのシーンを記述すれば「内田は裏を取られ、川島は意表を突かれた」となる。
オアーのクロスは正直ミスキックだろう。狙いはクロスの筈。
でも、実際は、内田篤人が裏を取られたのは、本人よりその前の岡崎慎司の対応のまずさの影響が大きく(ここで内田は2選手のケアを強いられた)、裏を取られたとはいっても、身体は寄せてプレッシャーはかけている。このぐらいのシーンは最終予選以降のレベルなら起こり得る。
問題は川島永嗣の対応。
何故か、彼のステップの一歩目は「真後ろに足を運ぶ」いわゆる「自動車バック」だった。
重心が真後ろに動いてしまい、次の対応が遅れる「自動車バック」は、この場合絶対にやってはいけないステップ。
スポーツのステップワークの基本はサイドステップ…いや、こんなこと川島本人だって解ってる筈。じゃ、何故。
ビデオリプレイで気づいた「アメフットが専門」な僕の疑問。
「何故一歩目がこんなに遅いのか。遅くてしかも真後ろなのか。軌道の予測は?」
コンマ1~2秒。もう少し早く身体を開いてステップワークを始めていたら。
そのステップワークが常識のとおりに横、あるいは斜め後ろだったら。
多分何事も無く防げた軌道。
大学1部レベルのアメフットのディフェンスバックなら恐らく「キャッチにさえ行けた」軌道。
肝心のシーンでこの体たらくは何でなのか…これは彼のリエージュでの日々から検証する必要があると思うので、今回はここまでとしたい。
●でも、救われた訳で
本田圭佑という人は確かに「持ってる」。
でなければ、こんなPKなんてシーンは来ないだろう。
ただ、このPKで、「終わりよければすべてよし」状態にはなった。
予選突破。
その事自体はすごくめでたいこと。
代表の選手は勿論、すべての関係者の皆さんに感謝している。
ただ、この試合の後、フィールドで円になったとき。
長谷部誠を囲む選手たち。何かを話す長谷部。
キャプテンという立場なのに、何故かひとり舞い上がっていたのは気のせいだろうか。
重責は承知。
でもキャプテンがわれを忘れる姿は、それが予選というハイプレッシャーな試合だったとしても、ちょっと違和感のある、求心力を心配する姿だった。
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そしてコンフェデは、結果だけを見たら全敗。
嫌な予感は的中し、僕はザック解任に傾いた。
選手コンディションを軽視する監督は、どのスポーツでも僕は嫌いだ。
走れなくなった選手を見て、不憫さと怒りを感じていた。
ただ、協会の答えは続投。
そして東アジアカップで柿谷曜一朗というスターを見い出す。
トラップが職人肌、抜け出しは仙台時代の佐藤寿人にも似た鋭さ。
CFとしてはどうか?という疑問は残るが、ザックが柿谷を容認したのには興味を持った。
抜け出し系のFWとしては佐藤寿人がずば抜けているが、寿人は背負えるFWではない以上、柿谷に求めるものは多いのでは。
東アジアカップからは森重真人、山口螢、青山敏弘がピックアップされつつある。
モリゲこと森重真人はやっと日の目を見た印象。3バックのセンターもできる。攻撃も鋭い。
ホタルこと山口螢は運動量と守備。ボールを狩る(奪取する)動きは若手随一。
トシこと青山敏弘はパサー。縦パスの脅威はヤットを遥かに超える。アメフットのQBタイプ。ゴール前にも詰められるし、ミドル・ロングのシュートもある。
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解任の時期はもう過ぎた。やるならコンフェデの直後だった。
だけど、多分僕はザックが監督のうちは代表をしらけた目で見ると思う。
早稲田OBが我が物顔で仕切り、代表で得た利益はJリーグに還元しない協会。
そして一般客向きに単純化されたサポのチャント。
もう、語るのもおっくう。
そんな3ヶ月でした。
ではこの後は2ステージ制や「こやのん」ビジネスについて。