著者の幼児体験から始まって、これまでの人生の中で乗って来た様々な乗り物について書き綴ったエッセイ集です。バス、タクシー、列車、飛行機、船だけでなく、市電やカヤック、自転車、ケーブルカーからロバまで、その種類は多岐にわたります。乗り物を移動の道具として世界中を旅してきた中で、それにまつわる著者の体験などを絡めながら面白おかしく読ませてくれます。著者の書くエッセイは時事や政治にまつわるものも多いですが、こういった力を抜いた読み物的なエッセイも魅力的です。会員誌に掲載されたものを中心にまとめたものですが、テーマがかわるごとに著者の知見の広さに驚かされます。