最近のリンツは少し暖かい💗

わたしの仕事はコレペティトールと言う、一般的にはオペラ専門の伴奏、伴奏だけでなく教師的な役割もあるのですが、こちらではオペラに限らず、伴奏専門のことをコレペティと呼びます音譜

日本の音楽大学ではあまり普及されていないのですが、ヨーロッパではコレペティはとても重宝される仕事です音譜
ドイツ、オーストリアの音楽大学では、アジア人、特に日本人の割合が多いです。

日本では普及が少ない職業がヨーロッパでは日本人が多いというのは不思議ですが、何故日本人が多いかというと、
時間にきっちりしている、人と合わすのが得意、譜読みが早くテクニックがある、信頼できる
この辺りが大きな理由ひらめき電球


わたしはリンツの音楽大学で、声楽の伴奏講師として2年間働いていましたが、声楽の伴奏はイタリア語や指揮が出来ることが必修なことが多く、オペラがそんなに好きではない自分がこの仕事をしていることに劣等感の塊の毎日でしたショボーン

そんな劣等感から2年経ってやめることになり、しかしオーストリアに滞在するにはビザが必要ビックリマーク

でも、もう36歳にもなって学生でやりたくもない教育科に籍を置くことだけは何がなんでも避けたかった。

そのためにはどこかの音楽大学の採用試験に受かる道しかない驚き

と言っても、それまで40回ほどドイツやオーストリアの音楽大学の応募に書類を送っても、2度ほどしか書類審査に通ったことがなかったので、採用試験に受かるなんて遠い遠い道のりであったロケット

そんなとき、オーストリアの2つの音楽大学の応募を見た。
1つは翌日が締め切りで、そこの州は外国人に厳しいと聞いていたので応募するか迷ったけど、明日締切だったのでとりあえず送ることにしたニコニコ

幸運にも願いが届いたのか、2つの音楽大学から同時期に採用試験の招待が来た。
何が何でも受かりたい、そう思った。

まずは外国人に厳しいとされている代休講師の採用試験を受け、次の音楽大学の採用試験の日に不採用通知が届き、ショックを受けながらもその日の採用試験に気持ちを切り替えたUMAくん

そして結果は1ヶ月後に連絡があるということ。
待つのが辛かった泣き笑い

その間、パリで活躍されている素晴らしいピアニスト上田晴子さんのことを思い出した。

まだ無名だったときにピンチヒッターで伴奏されて、その技量を買われてそのまま大学で採用されたという、そんなことがあるんだなー。良いなーと思ったラブ

結局2つ目の音楽大学は誰も採用されず再応募することになったと連絡があり、私の気持ちはどん底に落ちた泣くうさぎ泣くうさぎ泣くうさぎ

そこからが不思議なのですが、この連絡の次の日、
不採用通知を受けた音楽大学の副学長から電話がかかってきた携帯

他の講師が急病で1年半講師ができる人が必要で、先日の採用試験で僅かの差で2番だった貴方にお願いしたいという内容だった。

この奇跡的な出来事に本当なのかとビックリしたし、採用試験で不採用になって良かったと思った照れ

ご縁とはこういうものかとその時思った。
この電話をかけてくださった副学長が、ここまで愛情のある素晴らしい方だとはその電話のときはまだ知りませんでした。

その後、わたしのビザの件で問題が起きたときに直ぐに助けてくださり、市役所の方も、
『素晴らしい上司をお持ちですね!!』と言われるほどわたしに時間をかけてくださり、奇跡的に永住権がとれたのも副学長のおかげですキラキラ

そして、代休講師として働いていたわたしが引き続きFixで働けるよう、定年を迎えられる際に自分の勤務時間をわたしに譲るようにとご尽力を尽くしてくださったことは、言葉では表せないほどの感動、感謝でした🙇🙇🙇

こんなにも愛ある方と出会い、わたしは本当に幸せでラッキーだと思います流れ星



片道5時間の電車通勤ですが、ご縁がある場所、自分は必要な場所にいるのだと思ったら、必要以上にもがくこともなくなりました。

ちょうど5年前の今頃電話がありました💖

今日も幸せですハート沢山の愛をありがとうハート
ありがとう ありがとう ありがとう
ピンクハートピンクハートピンクハートピンクハートピンクハートピンクハートピンクハートピンクハートピンクハート