立ち合いもろ手突きから左へ回り込んではたき、相手がバランスを崩したところを押し出し。
1メートル93の長身と懐の深さを生かした相撲内容で
「自分を信じてやるだけだった。体が動いたのでよかった」
と振り返った。
自身初の各段優勝。
「緊張しないだろうと自分に言い聞かせていたけど、やっぱり自分の体には嘘をつけないというか、前日から心臓バクバクしてた。ホッとした」
と安どの表情を見せた。
今場所は序盤から絶好調。
3番相撲で元学生横綱の草野(23=伊勢ケ浜部屋)を
圧倒した取組後には
「今場所は優勝するつもり」
と話しており、この日の朝稽古後には
「師匠
(玉ノ井親方=元大関・栃東)に
“頑張ります”ではなく
“優勝します”と言ってきた」
という。
見事に有言実行を果たした。
東京・足立新田高時代に全国高校相撲金沢大会で個人優勝、東洋大では全日本選手権8強などの実績を残し、三段目付け出しで22年春場所初土俵。
スピード出世も期待されたが、同学年の同じ大卒組では前相撲から入った尊富士や白熊、風賢央らに関取昇進で先を越された。
高卒組でも大関・豊昇龍を筆頭にかつてのライバルたちが多数幕内で活躍。
「高校や大学で何回も対戦した人ばかりなので、同級生が幕内や三役で戦っているのを見ると、自分はまだ…と思う時もある」
と悔しい思いをしてきた。
来場所は自己最高位の幕下筆頭あたりまで番付を上げることが確実。
「早く関取に上がりたい。まだまだ叶えなきゃいけない夢もあるので、来場所が大事になってくる」。
来場所で新十両昇進を決めることを誓った。
羽出山と同部屋で足立新田高の同級生でもある東俊隆(25=玉ノ井部屋)はこの日、北大地(26=立浪部屋)を寄り切って4勝目。
自己最高位の東幕下13枚目で勝ち越しを決めた。
「羽出山の相撲を見て気合入りました。小さい頃から一緒にやってきて、(羽出山の優勝は)一番うれしいけど悔しい気持ちもあります」。
親友の活躍を刺激に、こちらも関取昇進へ向け気持ちを高めていた。
大相撲秋場所
東龍から9月28日に両国国技館で行われる断髪式のお知らせです。よろしくお願いします。#玉ノ井部屋 #東龍 #断髪式 pic.twitter.com/uDK0SNWd8p
— 玉ノ井部屋公式 (@sumo_tamanoi) August 31, 2024
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