“私がいちばん最初、死んでいく兵隊を見たのが両手切断でした。
その両手切断の兵隊がですね、「学生さん、僕は北海道の出身なのよ」と。
「今頃北海道ではすずらんの花が咲いているよ」とゆっくり言うんですよ。

私、すずらんの花が分かりませんでした。「僕の傷が治って、北海道に帰ることができたら、すずらんの花を送ってあげようね。学生さん、ありがとう。ありがとう。」と言って「お母さん、お母さん」と言って息を引き取ったんです。”


“すずらんの兵士”を探して―「北海道兵、10805人の死」




6月23日

「沖縄慰霊の日」

午前0時40分~午前1時25分

 北海道兵10805人の死 

全国放送

 


NHK 総合
 6月23日(日)
 午前0:40 (22日深夜)
 北海道スペシャル
「北海道兵、10805人の死」 

(初回放送日

2023年8月11日)







米軍が“ありったけの地獄”と呼んだ沖縄戦。

そこで、

10805人もの北海道兵が戦死した。

死者が1万人を超えるのは、

日本の端と端、

沖縄県と北海道の出身者だけである。

だが、

戦死公報を見ると、

「誰が、どこで死んだのか」

だけしか記載されていない。

彼らはどのように死んだのか。


死に至るまでどのように生きようとしたのか。


戦後78年、消えつつある記憶の断片を、沖縄と北海道で掬(すく)い集める。




「もし僕が北海道に生きて帰れたら、君に、すずらんの花を送るね」 沖縄戦で、ひめゆり学徒隊の看護学生にそう言い残し死んでいった、北海道出身の兵士がいた。
10805人の北海道兵が死んだ沖縄戦から、78年。 日本の端と端、北海道と沖縄で、“すずらんの兵士”の生きた痕跡を探した。


初回放送日:2023年8月11日