【玉ノ井親方 視点】

琴櫻が途中出場の高安に敗れ後退 

優勝を狙おうかという大関がふがいない

<大相撲夏場所10日目>

高安に上手投げで敗れた琴櫻


 ◇大相撲夏場所10日目 

○高安

(上手投げ)

琴櫻

(2024年5月21日)




 高安の大関戦2連勝は立派だが、見方を変えればそれだけ敗れた大関がふがいないということだ。


 高安は3日目から土俵を離れていた分、相撲勘もにぶっていただろうし、体調も決して万全とはいえなかったはず。そういう相手に優勝を狙おうかという琴櫻が、良いところなく負ける姿を見て、ファンはどう思うだろうか。


 敗因は安易に組みにいきすぎたことだ。もろ差しを狙ったのだろうが、相手は番付を落としているとはいえ元大関。元々、組めば力を出すタイプ。何より腰が重い。どっしり取られると相手のペースになってしまう。下手を取ったら止まらずに動くべきだったし、すぐに上手も狙うとか、横から崩していくとか、どんどん自分から攻めていく必要があった。


 差してからの寄り方も雑だった。差し手の右方向に寄っていけば投げを食らいにくかったのに、左上手を巻き替えながら寄っていこうとしたため、相手との間に空間ができて、高安に右に回り込まれながら上手投げを打たれてしまった。

 この黒星で再びトップの大の里と1差となった。大の里はあす11日目が豊昇龍戦。琴櫻も豊昇龍との対戦がまだ残っている。きょうの負けはもう終わったことと気持ちを切り替えることも大事だが、反省しなければならない部分はしっかり反省し、安易に組みにいかずもっと突き放して横にくらいつきながら攻めていく相撲を取ってほしい。


(元大関・栃東





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5月26日(日)
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