【玉ノ井親方 視点】

7日ぶり復帰戦で快勝 

高安、豊昇龍を沈めた立ち合い予想外の動き



<大相撲夏場所9日目>
すくい投げで豊昇龍を破った
高安(左)



 ◇大相撲夏場所9日目
2024年5月20日 
両国国技館



 途中出場の高安が大関を相手に、良い意味で予想外の相撲を取った。勝敗を分けたのは立ち合い。もろ手で当たってすぐに丸太のような左腕を相手の脇の下まで深く入れ、豊昇龍の上体を浮かせてすくい投げた。

 

 対戦成績が2勝8敗と相性が良くなかった豊昇龍は、仕切りの時からやりづらそうだった。立ち合いの呼吸をなかなか合わせられず、フワッと中途半端に立った。高安のもろ手突きも想定外だったのか、虚を突かれたような動きの悪さだった。

 7日ぶりの出場となった高安は少し体が締まった印象だった。休場の原因となった腰の負担を減らそうと体重を落としたのだろう。その分、体の動きも良かった。10日目は琴櫻戦。2敗でトップに並んだ大関だが、立ち合いの当たりが甘く、相撲内容は良くない。高安が左を差して前に出る展開になれば面白くなる。

(元大関・栃東





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大の里 平戸海との同学年対決に敗れ勝ち越しお預け…宝富士も痛恨黒星、1敗消える


 大相撲夏場所9日目 

 2024年5月20日

    両国国技館 


 大相撲夏場所は20日、東京・両国国技館で9日目の取組が行われ、新小結・大の里(23=二所ノ関部屋)は東前頭2枚目・平戸海(24=境川部屋)との同学年対決に敗れ、勝ち越しはお預けとなった。


 2敗で首位は、

琴櫻

大の里

平幕の御嶽海

湘南乃海

宝富士の5人となった



 大の里は今場所1横綱2大関を撃破し、前日の大栄翔との一戦は押し込まれながらも土俵際で横っ跳びして勝利した。勝ち越しが決まるこの日は平戸海と激突。土俵際まで押し出しされ8勝を飾ることはできず、2敗に後退した。

 大の里と並んで1敗で優勝争いトップに並んでいた37歳の返り入幕・宝富士は、平幕の美ノ海に押し倒しで敗れ2敗目を喫した。


 首位を追う2敗の大関・琴櫻は平幕・阿武咲に突き落としで勝利し、トップに並んだ。


優勝争いは

大関・琴櫻

新小結・大の里

御嶽海

湘南乃海

宝富士

の5人が2敗で並ぶ混戦状態となった。




3日目から休場していた平幕・高安は6日ぶりに再出場。結びで大関・豊昇龍をすくい投げで下し、3勝目を飾った。

 今場所は3年ぶり三役復帰の朝乃山と春場所で110年ぶりの新入幕優勝を成し遂げた尊富士が初日から休場。2日目から横綱・照ノ富士と大関・貴景勝、3日目から高安、7日目には大関・霧島と関脇・若元春が休場し、三役以上9人のうち5人が不在の異常事態となった。高安は9日目から再出場した。





5月26日(日)
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