【玉ノ井親方  視点】


先場所は苦戦も…ただでは転ばないのが宇良の良いところ

<大相撲夏場所5日目>
肩透かしで
錦木を破る宇良(右)


◇大相撲夏場所5日目

(2024年5月16日 

東京・両国国技館)


 今場所の宇良は動きが良い。この日は当たってすぐにもろ差しになり、腰の重い錦木を一気に土俵際まで押し込んだ。ただ、そこから無理をせず、押し返そうとする相手の力を利用して、肩透かしで土俵にはわせた。

 新三役の小結で挑んだ初場所は上位の壁にはね返され負け越し。先場所も6勝9敗と苦戦した。それでも、ただでは転ばないのが宇良の良いところ。結果を出せなかった反省を生かし、相手の取り口をよく研究し、しつこい相撲を取るようになった。4日目の翠富士戦も左脇を固め、右を差されないように考えた相撲を取っていた。

 上背はないが、体が柔らかくバネもあり、懐に入られると嫌なタイプ。土俵際で回り込むのもうまいし、低い姿勢からの投げもある。軽業師のような動きには観客の声援も多い。このまま土俵を盛り上げていってもらいたい。



(元大関・栃東









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